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最終更新日:2026年8月18日

iPhone活用ガイド

iPhoneに届く詐欺SMS・迷惑メールの対処法

「お荷物のお届けにあがりましたが、不在でした」「アカウントに不正アクセスがありました」——心当たりのないメッセージが届くと、つい確認したくなります。しかし、そのリンクの先で情報を入力してしまうと、金銭的な被害につながることがあります。この記事では、警察庁が公開している手口と対処法をもとに、リンクを開く前の判断、開いてしまった後の段階別の対応、そして相談先を整理します。あわせて、iPhoneの設定で不審なメッセージを振り分け、誤って操作しにくくする方法もご紹介します。落ち着いて順番に対応することで、被害の拡大を防げる可能性があります。

  • 詐欺SMS
  • フィッシング
  • 迷惑メール
  • セキュリティ
IT初心者の七海さん

IT初心者の七海さん

大介先輩、荷物の不在通知みたいなメッセージが届いたんです。心当たりがないのに、リンクを開きそうになって…。これって詐欺でしょうか?もし開いてしまったら、どうすればいいんでしょう。

IT上級者の大介先輩

IT上級者の大介先輩

段階ごとに、被害の拡大を防ぐ対応をしよう。①リンクは開かず公式アプリで確認 ②開いたら入力・ダウンロードせず閉じる ③入力や送金をしたら公式窓口へすぐ連絡。入力したパスワードはすぐ変更して、疑わしい相手には返信せず、先に報告・ブロックしよう。警察庁の案内に沿って解説するね。

この記事でわかること

  • リンクを開く前に、本物かどうかを確かめる方法
  • よくある手口と、なぜ見分けが難しいのか
  • 段階別の対応(開いただけ/入力した/アプリを入れた)
  • 目的別の相談先(銀行・カード会社・警察・消費者ホットライン)
  • iPhoneで不審なメッセージを振り分け、誤操作を減らす設定

結論

リンクは開かず公式アプリで確認。開いた後も、段階に応じて対応します

詐欺のSMSやメールへの対処は、たったひとつの原則から始まります。メッセージ内のリンクを開かず、公式アプリやブックマークから確認することです。警察庁も、メールに記載されたリンクは偽装が可能で、見た目で真偽を判断することは非常に困難だとしています。荷物の配送状況もカードの利用状況も、公式アプリで確認すれば正しい情報が分かります。

すでに開いてしまった場合も、段階に応じて対応できます。情報の入力、ファイルのダウンロード、アプリや構成プロファイルのインストール、権限の許可をしていなければ、すぐに被害が発生したとは限りません。ページを閉じ、iOSを最新の状態にしてください。一方、IDやパスワードを入力した場合は、同じものを使っている全サービスでパスワードを速やかに変更します。カード情報や銀行情報を入力した、送金してしまったという場合は、カード会社や金融機関に直ちに連絡してください。この記事では、段階ごとの対応と目的別の相談先を整理します。

心当たりのないメッセージに不安な七海に段階別の対応を大介が教える導入漫画
導入漫画:不審なメッセージに戸惑う七海が、「リンクは開かず公式アプリで確認」し、段階ごとに被害の拡大を防ぐ対応をとることを大介から教わります。

リンクを開く前にやること

不審なメッセージを受け取ったときの最初の確認を七海と大介が初心者向けにやさしく紹介している様子

心当たりのないメッセージが届いたとき、最初にやることは決まっています。そのメッセージ内のリンクを開かないことです。

警察庁は、電子メールに記載されたリンクは偽装が可能なうえ、正規サイトに類似したドメイン名を付けた偽サイトも多く存在することから、見た目でリンクの真偽を判断することは非常に困難だとしています。そのうえで、メールやSMS内のリンクを安易にタップせず、あらかじめ公式サイトをブックマークに登録しておくか、公式アプリを使って正しいサイトに接続するよう案内しています。

確認は、いつも使っている経路から

荷物の配送状況が気になるなら、宅配会社の公式アプリや、自分でブックマークした公式サイトから追跡番号を入力して確認します。カードの利用状況が気になるなら、カード会社の公式アプリを開きます。金融機関が、IDやパスワードなどをメールやSMSで問い合わせることはありません。この点を覚えておくだけでも、多くの詐欺を見分けられます。(参考:警察庁「フィッシング対策」

よくある手口

警察庁が公開している相談事例から、代表的な手口をご紹介します。どれも「急がなければ」と思わせる作りになっているのが特徴です。

かたる相手 典型的な文面の内容 目的
宅配業者 不在で荷物を持ち帰った、再配達の手続きを 偽サイトへの誘導、不正なアプリのインストール
クレジットカード会社 カード情報の確認が必要 カード番号や暗証番号の入力
通販サイト 不正なログインを検知したためアカウントをロックした IDとパスワードの入力
金融機関 重要なお知らせ、取引の停止 口座番号や暗証番号の入力

入力を求められる情報の例として、警察庁は、口座番号・クレジットカード番号・暗証番号(ワンタイムパスワードを含む)、住所や氏名、各種サービスのIDとパスワード、運転免許証やマイナンバーカードの画像などを挙げています。これらを入力させるのが、詐欺側の狙いです。

不正なアプリを入れさせる手口もあります

警察庁の相談事例には、宅配業者を装うSMSのリンクから「荷物追跡アプリ」をインストールしたところ、電話帳に登録された番号宛てに大量のSMSが勝手に送信されていたというケースが紹介されています。警察庁にはスマートフォンで不正アプリを入れた事例があります。iPhoneで不明なアプリや構成プロファイルを入れた場合も、後述の段階⑤を確認してください。

なぜ見分けが難しいのか

送信元の偽装について七海に大介が説明している様子

「送信元を見れば分かるのでは」と思われるかもしれません。しかし、ここが最大の落とし穴です。

警察庁によれば、電子メールは仕様上、受信者から見える「送信元名称」や「送信元メールアドレス」を変更することが容易であるため、実在の企業になりすますことができます。したがって、メールソフトに表示される送信元だけを見て真偽を判断することは困難です。さらに、スマートフォンのメールアプリはパソコンに比べて表示項目が少ない場合があり、判断はより一層難しくなります

つまり、「差出人が正しく見えるから本物」という判断は成り立ちません。だからこそ、メッセージの中身で判断するのではなく、公式アプリやブックマークという別の経路で確認するという方法が確実なのです。

段階別の対応

段階ごとの対応方法を七海と大介が順番に確認している様子

すでに何らかの操作をしてしまった場合も、どこまで進んだかによって対応が変わります。自分がどの段階かを確認してください。

1

メッセージを受け取っただけ

リンクを開いておらず、情報の入力やアプリのインストールなどもしていなければ、追加の操作はせず、返信せずに報告やブロックを行ってください。設定方法は後の章でご説明します。

2

リンクを開いたが、入力・ダウンロード・許可はしていない

ページを閉じてください。情報の入力、ファイルのダウンロード、アプリや構成プロファイルのインストール、権限の許可をしていなければ、すぐに被害が発生したとは限りません。iOSを最新の状態にし、以降しばらくはアカウントに身に覚えのない動きがないか確認しておいてください。

3

IDやパスワードを入力した

警察庁は、そのIDやパスワードを利用しているすべてのサービスで、パスワードを速やかに変更するよう案内しています。同じパスワードを他のサービスでも使っている場合、そちらも危険にさらされるためです。あわせて、そのサービスの提供元にも連絡してください。

4

カード・銀行の情報を入力した、または送金した

カード会社や金融機関に直ちに連絡してください。不正送金の被害は金融機関が、カードの不正利用はカード会社が、それぞれ補償制度や相談窓口を設けている場合があります。連絡が早いほど、被害を抑えられる可能性があります。次章の相談先をご覧ください。

5

アプリや構成プロファイルをインストールした

不明なアプリや構成プロファイルを入れた場合は、画面やURLを記録してください。個人所有のiPhoneで身に覚えのないものなら、「設定」→「一般」→「VPNとデバイス管理」で確認し、Appleの案内に従って削除します。仕事・学校から支給された端末、または正体が判断できないプロファイルは、削除前に管理者へ確認してください。構成プロファイルを削除すると、関連する設定・アプリ・データもあわせて削除される場合があります。

共通してやってはいけないこと

不審なメッセージには返信しないでください。返信後は、そのメッセージを迷惑メッセージとして報告できなくなります。疑わしい相手には返信せず、先に報告とブロックを行いましょう。

目的別の相談先

相談先は目的によって異なります。状況に合った窓口へ連絡してください。

目的 連絡先
緊急の事件・身の危険がある 110番
緊急ではない被害の相談 最寄りの警察署、警察相談専用電話「#9110」、サイバー事案に関するオンライン受付窓口
フィッシングサイトのURLを通報したい フィッシング110番(インターネット・ホットラインセンターのオンライン窓口。電話番号ではありません)
不正送金・銀行口座の情報を入力した 利用している金融機関へ直ちに連絡。全国銀行協会も相談窓口を案内しています
カード情報を入力した カード発行会社へ直ちに連絡
消費生活上の相談をしたい 消費者ホットライン「188」

補償制度がある場合もあります

警察庁は、不正送金の被害に遭った場合は金融機関が、クレジットカードの不正利用の被害に遭った場合はカード会社が、それぞれ補償制度を設けていたり、トラブルに関する相談窓口を設けている場合があるとしています。被害に遭ったサービスを提供している会社に相談してください。ためらって連絡が遅れるより、早めに相談するほうが選択肢が残ります。

iPhoneの設定で誤操作を減らす

メッセージアプリの設定を七海と大介が順番に案内している様子

iPhoneには、不審なメッセージを別のフォルダに振り分けたり、誤ってリンクを開きにくくしたりする機能があります。これらはSMSの受信そのものを止める機能ではありませんが、目に触れる機会と誤操作のリスクを減らせます。

この章の設定が適用される範囲

ここで紹介する設定は、メッセージアプリのSMS・MMS・RCS・iMessage向けです。メールアプリには適用されません。迷惑メールも、本文中のリンクを開かず、公式アプリやブックマークから確認してください。なお、メールアプリでは、受信を拒否したい相手のメールを開いて上部の連絡先をタップし、「連絡先カードを表示」→「この連絡先を受信拒否」を選ぶと、そのアドレスからのメールがゴミ箱フォルダへ移動します。

※操作画面は、各メーカーの公式情報および公開資料をもとに再現した説明用画像です。実際の表示は、OS・アプリのバージョン、端末、契約状況などにより異なる場合があります。

1

不明な差出人をスクリーニングする

連絡先にない相手からのメッセージを、別のフォルダに振り分ける機能です。初期状態ではオフなので、必要に応じてオンにします。通知の扱いは設定や地域によって異なり、必要なカテゴリの通知だけを許可することもできます。メッセージアプリのチャットリスト右上のフィルタボタンをタップし、「フィルタリングを管理」→「不明な差出人をスクリーニング」をオンにします。

2

迷惑メッセージをフィルタする

迷惑メッセージと判定されたものを専用のフォルダへ移す機能です。初期状態でオンになっています。誤って振り分けられていないかを確認したい場合は、フィルタボタンから「迷惑メッセージ」をタップすると内容を確認できます。

iPhoneのフィルタリングを管理画面で不明な差出人をスクリーニングをオンにする様子
メッセージアプリのフィルタボタン→「フィルタリングを管理」→「不明な差出人をスクリーニング」をオンにします。
iPhoneのフィルタリングを管理画面で迷惑メッセージをフィルタがオンになっている様子
「迷惑メッセージをフィルタ」は初期状態でオンです。振り分けられた内容はフィルタボタンから確認できます。

迷惑メッセージを報告する・差出人をブロックする

不明な差出人からのメッセージの下部には「迷惑メッセージを報告」が表示されます。タップしてから「削除して迷惑メッセージを報告」を選ぶと、報告と削除が同時に行われます。「迷惑メッセージを報告」が表示されないSMS・MMS・RCSの場合は、契約している通信事業者へ相談してください。

iPhoneのメッセージで削除して迷惑メッセージを報告を選ぶ様子
不明な差出人のメッセージ下部にある「迷惑メッセージを報告」から、削除と報告を同時に行えます。

報告とブロックは役割が違います

迷惑メッセージを報告しても、その差出人からのメッセージ送信を止めることはできません。受信そのものを止めたい場合は、別途ブロックが必要です。会話の上部に表示されている連絡先をタップし、下にスクロールして「発信者を着信拒否」を選びます。着信拒否した相手は「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「着信拒否した連絡先」で管理できます。

iPhoneのメッセージで発信者を着信拒否する様子
受信を止めるには、会話上部の連絡先をタップして「発信者を着信拒否」を選びます。

「不明な差出人」に振り分けられたメッセージ

スクリーニングをオンにすると、連絡先にない相手からのメッセージは「不明な差出人」のフォルダに振り分けられます。このフォルダ内のメッセージでは、差出人を「既知としてマーク」するか連絡先に追加するまで、含まれているリンクを開くことができません。誤タップによる被害を防ぐ、有効な仕組みです。

iPhoneの不明な差出人フォルダで既知としてマークの選択肢が表示されている様子
「不明な差出人」のメッセージは、既知としてマークするか連絡先に追加するまでリンクを開けません。

なお、テキストメッセージフィルタという機能もありますが、これは主に「トランザクション」「プロモーション」といった分類のためのものです。また、3回以上返信したことのある差出人には、この分類が適用されません。そうした相手にはブロックや報告で対応します。(参考:Apple公式「テキストメッセージをスクリーニングする/フィルタリングする」

根本的な予防

設定だけでなく、日ごろの習慣も被害を防ぎます。警察庁が案内する対策のうち、今日から始められるものをご紹介します。

  • メールやSMS内のリンクをタップせず、公式アプリやブックマークから確認する
  • OSやアプリを最新の状態に保つ(古いままだと、広告経由で偽サイトに誘導される場合があります)
  • 携帯電話会社が提供する迷惑メッセージのブロック機能を活用する
  • IDとパスワードをサイトごとに変える(覚えられない場合はパスワード管理アプリを使う)
  • ワンタイムパスワードや、指紋・顔認証などの認証方法を活用する

パスワードの使い回しが最大のリスクです

警察庁は、複数のサイトで同じIDとパスワードを登録していると、ひとつでも盗まれた場合に、銀行やSNS、通販サイトなどすべてのサービスが乗っ取られる被害に遭ってしまうとしています。サイトごとに違うパスワードを使い、覚えられない場合はパスワード管理アプリを活用してください。あわせて、パスワードだけに頼らない仕組みを整えておくと安心です。設定方法は「二段階認証・パスキーの基本」で解説しています。

パソコンでも、ブラウザに偽の警告が表示される詐欺があります。手口と対処は「偽のセキュリティ警告・サポート詐欺の対処法」で解説していますので、あわせてご覧ください。

よくある質問

詐欺SMSの疑問に七海が質問し大介が落ち着いて答えている様子
リンクを開いてしまいました。もう手遅れですか?

手遅れとは限りません。リンクを開いただけで、情報を入力していない、ファイルをダウンロードしていない、何かの許可を与えていないのであれば、ページを閉じて様子を見てください。念のため、しばらくのあいだアカウントに身に覚えのない動きがないかを確認しておくと安心です。一方、IDやパスワードを入力した場合は、同じものを使っているすべてのサービスでパスワードを速やかに変更してください。カード情報や銀行情報を入力した、送金してしまったという場合は、カード会社や金融機関へ直ちに連絡してください。

設定を変えれば、詐欺SMSは届かなくなりますか?

iPhoneの設定でSMSの受信そのものを止めることはできません。「不明な差出人をスクリーニング」は、メッセージを「不明な差出人」フィルタへ振り分ける機能です。通知の扱いは設定や国・地域によって異なります。「迷惑メッセージをフィルタ」は、迷惑と識別されたメッセージを専用フォルダへ移し、通知を表示しません。ただし、振り分けられたメッセージでは、差出人を既知としてマークするか連絡先に追加するまでリンクを開けないため、誤ってタップしてしまう事故を防げます。受信数そのものを減らしたい場合は、契約している携帯電話会社が提供する迷惑メッセージのブロック機能もあわせて活用してください。

迷惑メッセージを報告すれば、その番号からは届かなくなりますか?

報告だけでは止まりません。Appleも、迷惑メッセージを報告してもその差出人からのメッセージ送信を止めることはできないとしています。受信そのものを止めたい場合は、別途ブロックが必要です。会話の上部に表示されている連絡先をタップし、下にスクロールして「発信者を着信拒否」を選んでください。なお、返信した後は迷惑メッセージとして報告できなくなるため、心当たりのない相手には返信せず、先に報告とブロックを行うのが適切な順序です。

被害に遭ったら、どこに相談すればいいですか?

目的によって窓口が異なります。緊急の事件や身の危険がある場合は110番です。緊急ではない被害の相談は、最寄りの警察署、警察相談専用電話の「#9110」、またはサイバー事案に関するオンライン受付窓口へ。フィッシングサイトのURLを通報したい場合は、フィッシング110番というオンラインの窓口があります(電話番号ではありません)。不正送金や銀行情報を入力した場合は利用している金融機関へ、カード情報を入力した場合はカード発行会社へ、それぞれ直ちに連絡してください。消費生活上の相談は消費者ホットラインの「188」です。

まとめ

詐欺のSMSやメールへの対処は、「メッセージ内のリンクを開かず、公式アプリやブックマークから確認する」という原則から始まります。送信元の名称やアドレスは容易に偽装できるため、見た目での判断は困難です。金融機関がIDやパスワードをメールやSMSで問い合わせることはない、という点も覚えておいてください。

すでに操作してしまった場合は、段階に応じて対応します。開いただけなら閉じる、IDやパスワードを入力したなら同じものを使う全サービスでパスワードを変更する、カードや銀行の情報を入力したり送金したりしたなら、カード会社や金融機関へ直ちに連絡する。アプリや構成プロファイルを入れてしまった場合は、削除と確認が必要です。相談先は目的によって異なるため、この記事の一覧を参考にしてください。iPhoneの設定は受信を止めるものではありませんが、振り分けと誤操作の防止に役立ちます。落ち着いて順番に対応することで、被害の拡大を防げる可能性があります。

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