
やってしまった!中古PCに“無線LAN(Wi-Fi)”が非搭載だった時の“秒速”解決マニュアル|おすすめUSB子機の選び方・設定方法
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記事の最終更新日:2025年9月25日
ピー太さん、やってしまいました…。すごくお買い得な中古のデスクトップPCを見つけて購入したんです。それで家に届いて早速設置してみたのですが、肝心のインターネットに繋がりません。
設定画面をいくら探しても「Wi-Fi」の項目がどこにも見当たらないんです。もしかして、このPC、無線LAN機能が付いていない…?
ルーターから部屋の端まで長いLANケーブルを這わせないといけないのでしょうか?せっかく良い買い物をしたと思ったのに、絶望的な気分です。
スト子さん、その絶望、ほんの10秒で希望に変えることができますよ。まず、お客様のPCはおそらく故障ではありません。特に法人向けの中古デスクトップPCは、セキュリティと安定性を重視して、あえてWi-Fi機能を搭載せず有線LAN接続を前提としているモデルが非常に多いのです。
そして、その「Wi-Fiがない」という問題は、**わずか数千円の投資と10秒の作業で解決します。**その魔法の道具の名は、「**USB無線LAN子機(USB Wi-Fiアダプター)**」。これはUSBポートに挿すだけで、あなたのPCに最新のWi-Fi機能を与えてくれる、まさに「後付けの翼」なのです。
この記事では、その「翼」の正しい選び方から、誰でもできる簡単な設定方法まで、お客様のPCを秒速でワイヤレスの世界へと羽ばたかせるための完全なマニュアルを提供します。
Wi-Fi非搭載の哲学:それは「欠陥」ではなく、多くの場合「仕様」である
中古のデスクトップPC、特に私たちPC STOREが得意とする法人向けのリースアップ品を購入した際に、多くの人が直面する一つの「驚き」。それが、「無線LAN(Wi-Fi)機能が搭載されていない」という事実です。これは決してPCの「欠陥」や「故障」ではありません。
企業のオフィス環境では、セキュリティの観点や通信の安定性を重視して、全てのPCを物理的な「有線LAN」で接続するのが長年の常識でした。そのため、デスクトップPCにおいてWi-Fi機能は不要な「オプション」として、意図的に搭載されてこなかったのです。しかし家庭で利用する際には、この「仕様」が大きな不便となります。ルーターから自室まで長いLANケーブルを引き回すのは、美観を損ねますし現実的ではありません。
この、オフィスと家庭の利用シーンの「ギャップ」を最もスマートに、そして最も安価に埋めるための最高の解決策。それこそが、USB無線LAN子機なのです。
第一章:秒速の解決策 - USB無線LAN子機という「魔法の杖」
USB無線LAN子機(USB Wi-Fiアダプター)とは、その名の通りUSBポートに接続するだけで、PCにWi-Fiの送受信機能を追加できる小さな周辺機器です。そのメリットは計り知れません。
- 驚くほどの手軽さ: 基本的には空いているUSBポートに「挿すだけ」。最新のWindows 11であれば多くの場合、ドライバーのインストールさえ不要で自動的に認識されます。
- 圧倒的なコストパフォーマンス: 価格は数千円程度から。高価な修理やPCの買い替えを検討する必要は全くありません。
- 最新規格へのアップグレード: これが隠れた最大のメリットです。たとえお客様のPCに古いWi-Fi機能が内蔵されていたとしても、最新の「Wi-Fi 6E」に対応したUSB子機を使えば、あなたのPCの通信速度と安定性は、最新のPCと同等あるいはそれ以上にアップグレードされるのです。
Wi-Fiがないという一見絶望的な状況は、実はあなたのPCの通信性能を最新の規格へとジャンプアップさせる絶好の「機会」でもあるのです。
第二章:賢者の選択 - あなたに最適なUSB無線LAN子機の選び方
数千円の投資を最大限に活かすため、お客様の環境に最適な一台を選び抜くための4つの重要なチェックポイントを解説します。
① Wi-Fiの「規格」:未来を見据えるなら「Wi-Fi 6」以上が必須
Wi-Fiの規格は数年ごとに進化しています。2025年現在、お客様が選ぶべき規格は以下のいずれかです。
- Wi-Fi 6 (IEEE 802.11ax): 現在の主流。従来のWi-Fi 5 (11ac)に比べて通信速度が向上しただけでなく、多くのデバイスが同時に接続する混雑した環境での「安定性」が劇的に向上しています。
- Wi-Fi 6E (IEEE 802.11ax): Wi-Fi 6をさらに拡張し、新しく解放されたクリーンな「6GHz」という電波帯を利用できる最新規格。対応するルーターが必要ですが、電子レンジや近所のWi-Fiとの電波干渉が極めて少なく、最高の通信品質を実現します。
お客様の自宅のWi-Fiルーターがどの規格に対応しているかを確認し、それに合わせた子機を選ぶのが基本です。しかし、将来的なルーターの買い替えも見据えるなら、今選ぶべきは間違いなく「**Wi-Fi 6**」以上対応のモデルです。
② 接続ポートの「規格」:「USB 3.0」対応で真価を発揮
Wi-Fi 6の高速な通信速度を最大限に活かすためには、PCと子機を繋ぐUSBポートも高速である必要があります。製品の仕様表で、PCとの接続が「**USB 3.0**」(あるいはそれ以上)に対応しているかを確認しましょう。USB 2.0のモデルは安価ですが、Wi-Fi 6のポテンシャルを完全に引き出すことはできません。
③ 本体形状:「コンパクトさ」か「受信感度」か
USB無線LAN子機には、大きく分けて2つの形状があります。
- 超小型(ナノ)タイプ: USBポートに挿すと数ミリしか飛び出さない非常にコンパクトなモデル。ノートパソコンに挿しっぱなしにして持ち運ぶといった用途に最適です。
- ハイゲインアンテナタイプ: 物理的な大きなアンテナが付いたモデル。見た目は少し無骨ですが、アンテナがないモデルに比べて電波を送受信する感度が高く、ルーターとPCが別の部屋にあるなど距離が離れている環境で絶大な安定性を発揮します。デスクトップPCにはこちらがおすすめです。
④ OSへの対応
ほとんどの製品はWindows 11に対応していますが、念のため製品のパッケージやウェブサイトで、お客様のOS(Windows 11, macOSなど)に正式に対応しているかを確認しておきましょう。
第三章:秒速のセットアップ - 誰でもできる簡単インストール手順
最新のOSと製品であれば、セットアップは驚くほど簡単です。
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ステップ1:USBポートに挿す
まず購入したUSB無線LAN子機をPCの空いているUSBポートに挿します。最高のパフォーマンスを得るためには、青色の「USB 3.0」ポートに接続することを推奨します。 -
ステップ2:ドライバーの自動インストールを待つ
Windows 11の場合、多くはこれだけで完了です。OSが新しいデバイスを自動で認識し、インターネット経由で最適なドライバーを見つけ出し、数分でインストールを完了してくれます。 -
ステップ3(必要な場合):手動でのドライバーインストール
もし自動で認識されない場合は、製品に付属のCD-ROMやメーカーのウェブサイトからドライバーを手動でインストールする必要があります。その際、一時的に有線LANでインターネットに接続するか、あるいは別のPCでドライバーをダウンロードしUSBメモリでファイルを移動させる必要があります。 -
ステップ4:Wi-Fiネットワークへの接続
ドライバーが正常にインストールされると、タスクバーの通知領域にWi-Fiのアイコンが表示されます。それをクリックし、お客様の自宅のWi-Fiネットワーク(SSID)を選択し、パスワードを入力すれば全ての設定は完了です。
まとめ:「Wi-Fi非搭載」は絶望ではなく、最高の「アップグレード・チャンス」である
中古PCにWi-Fiが搭載されていなかったという、一見絶望的な状況。しかし、それはわずか数千円の投資であなたのPCの通信性能を最新の規格へと一気に引き上げる、最高の「機会」に他なりません。
- 絶望するな、犯人は「仕様」である: 法人向けPCにWi-Fiがないのは故障ではなく意図された設計。問題はUSB子機一つで解決する。
- 「Wi-Fi 6」以上が未来への切符: 2025年以降、快適な通信環境を手に入れるならWi-Fi 6 (802.11ax) 以上が必須の選択。
- 「アンテナ」は伊達じゃない: ルーターとの距離があるデスクトップPCには、受信感度の高いハイゲインアンテナ付きのモデルが最高の安定性をもたらす。
- USBポートは「青色」を選べ: Wi-Fi 6の高速性能を最大限に引き出すためには、USB 3.0ポートへの接続が推奨される。
Wi-Fiがないという小さなアクシデントを乗り越え、お客様自身の手でPCをアップグレードするという体験。それは、あなたのPCへの愛着と知識をより一層深めてくれる貴重な経験となるでしょう。

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