検索値|何を手がかりに探すか
表から探し出すためのキーワードです。商品番号や社員番号など、探す手がかりが入っているセルを指定します。例:E2(E2セルに入力した商品番号で探す)。
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最終更新日:2026年8月5日
Excel関数入門ガイド
「商品番号から商品名を探す」「社員番号から部署を調べる」——そんな表引きの作業を、毎回目で探してコピーしていませんか。VLOOKUP(ブイルックアップ)関数を使えば、表から欲しい値を自動で取り出せます。この記事では、Excel関数の中でも特に実務で使われるVLOOKUPについて、4つの引数の意味、実例での練習、#N/Aエラーの対処、そして後継のXLOOKUPとの違いまで、初心者の方が今日から使えるようにやさしく解説します。
IT初心者の七海さん
大介先輩、Excelで商品番号から商品名を探すのに、毎回目で見てコピーしているんです…。「VLOOKUPを使えば一発だよ」と言われたんですけど、関数って難しそうで。
IT上級者の大介先輩
VLOOKUPは見た目より簡単だよ。「何を探すか」「どの表から探すか」「何列目を取り出すか」「完全一致で探すか」の4つの材料を順番に入れるだけなんだ。今日は実例つきで、エラーの直し方まで解説するね。
結論
VLOOKUP関数の書き方は「=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, 検索方法)」です。「A列の商品番号を手がかりに、表の2列目にある商品名を取り出す」というように、探す値・探す表・取り出す列・探し方の4つを順番に指定するだけで、表引きの作業を自動化できます。
初心者の方がつまずくポイントは決まっています。「検索方法は原則FALSE(完全一致)にする」「範囲は$記号で固定してからコピーする」「探したい値は範囲の左端の列に置く」。この3つを押さえれば、VLOOKUPの失敗の大半は防げます。エラーが出たときの直し方と、より新しいXLOOKUP関数との使い分けまで、この記事で順番に身につけていきましょう。

VLOOKUPは、「Vertical(縦方向の)LOOKUP(検索)」という名前のとおり、表を縦方向に検索して、対応する値を取り出す関数です。日本語では「表引き」と呼ばれる作業を自動化してくれます。
たとえば、商品マスタ(商品番号・商品名・価格の一覧表)が別にあって、注文表には商品番号だけが入力されているとします。このとき「商品番号を手がかりに、マスタから商品名を引っ張ってくる」のがVLOOKUPの仕事です。人間が目で探すと時間がかかり、行がずれて別の商品名をコピーしてしまうミスも起こりますが、VLOOKUPなら一瞬で、しかも正確に取り出せます。
請求書づくり、名簿の照合、在庫表の管理など、2つの表を突き合わせる場面すべてで活躍するため、SUMと並んで「実務で最初に覚えるべき関数」と言われています。Excelの基本操作に不安がある方は、先に「はじめてのExcel・基本操作」で入力と数式の基礎を押さえておくとスムーズです。

VLOOKUPの書き方は次のとおりです。カッコの中に入れる4つの情報を「引数(ひきすう)」と呼びます。
=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, 検索方法)
4つの引数は、料理の材料のように「順番どおりに入れる」だけです。それぞれの意味を確認しましょう。
表から探し出すためのキーワードです。商品番号や社員番号など、探す手がかりが入っているセルを指定します。例:E2(E2セルに入力した商品番号で探す)。
検索の対象になる表全体を指定します。例:A2:C6。重要なルールが1つあり、検索値を探す列(商品番号の列)が、必ず範囲の左端になるように指定します。
範囲の左端を1列目と数えて、取り出したい値が何列目にあるかを数字で指定します。例:範囲がA2:C6で商品名がB列なら「2」、価格がC列なら「3」です。
FALSEと入力すると、検索値と完全に一致するものだけを探します。省略やTRUEにすると「近い値」で探してしまい、意図しない結果になることがあるため、初心者のうちは必ずFALSEと覚えてください。
=VLOOKUP(E2, A2:C6, 2, FALSE) は、「E2の値を、A2からC6の表の左端の列から探して、見つかった行の2列目の値を、完全一致で取り出して」という意味です。数式を日本語に訳して読む癖をつけると、引数の順番が自然と身につきます。
実際の表で練習してみましょう。A列〜C列に商品マスタがあり、E列に入力した商品番号から、商品名と価格を自動表示させます。
| A | B | C | |
|---|---|---|---|
| 1 | 商品番号 | 商品名 | 価格 |
| 2 | 1001 | ノートパソコン | 49800 |
| 3 | 1002 | マウス | 1980 |
| 4 | 1003 | キーボード | 3480 |
| 5 | 1004 | モニター | 15800 |
| 6 | 1005 | USBメモリ | 1280 |
E2セルに商品番号(例:1003)を入力し、F2セルに次の式を入力します。
=VLOOKUP(E2, A2:C6, 2, FALSE)
F2には「キーボード」と表示されます。E2の値を1005に変えれば、F2は自動で「USBメモリ」に変わります。価格を取り出したい場合は、G2セルに列番号を3に変えた式を入れるだけです。
=VLOOKUP(E2, A2:C6, 3, FALSE)
F2の式を下の行へコピーすると、範囲のA2:C6も一緒にA3:C7、A4:C8…とずれてしまい、探し損ねる原因になります。コピーする予定があるなら、範囲を $A$2:$C$6 のように$記号付き(絶対参照)で書いてください。範囲を選択した直後にF4キーを押すと、$記号を一度で付けられます。

VLOOKUPで最もよく見るのが「#N/A」というエラーです。これは「探したけれど見つかりませんでした」という意味で、式の文法ミスではありません。原因はほぼ次の4つに絞られます。
また、「まだ商品番号を入力していないセル」にまでエラーが表示されると、表の見た目が悪くなります。その場合はIFERROR関数と組み合わせて、エラー時の表示を指定できます。
=IFERROR(VLOOKUP(E2, $A$2:$C$6, 2, FALSE), "")
この式なら、見つからないときはエラーの代わりに空欄(""の部分。「未登録」などの文字も指定可能)が表示されます。ただし、IFERRORは入力ミスによる#N/Aも隠してしまうため、表が完成してミスがないことを確認してから付けるのが正直なところおすすめです。
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VLOOKUPは定番の関数ですが、正直にお伝えすると、構造上の弱点もあります。長く使われてきた分、その弱点を解消した後継の「XLOOKUP関数」が新しいExcelには用意されています。
| 項目 | VLOOKUP | XLOOKUP |
|---|---|---|
| 検索できる方向 | 範囲の左端の列のみ | どの列からでも検索でき、左側の列も取り出せる |
| 取り出す列の指定 | 列番号(数字)で指定。列の挿入・削除でずれる | 取り出す範囲を直接指定。列がずれても壊れにくい |
| 見つからないときの表示 | IFERRORとの組み合わせが必要 | 関数単体でエラー時の表示を指定できる |
| 使えるExcel | ほぼすべてのバージョン | Microsoft 365やOffice 2021以降などの新しいExcel |
「では最初からXLOOKUPだけ覚えればいいのでは?」と思うかもしれません。ただ、実務ではVLOOKUPで作られた既存ファイルが今も大量に使われており、職場のパソコンが古いExcelでXLOOKUPに対応していないケースもあります。他人のファイルを読める力としてVLOOKUP、自分で新しく作る力としてXLOOKUP、と両方を知っておくのが現実的です。XLOOKUPの詳しい使い方は「ExcelのXLOOKUP関数の使い方を完全マスター」で解説しています。お使いのExcelでXLOOKUPが使えるかどうかは、バージョンによって異なるため、Microsoft公式サイトの対応表でご確認ください。

VLOOKUPの式を作るとき・作った後に、次の項目を確認するとミスを防げます。
入力ミスによる#N/Aをそもそも減らしたい場合は、検索値の入力欄をプルダウン化するのも有効です。作り方は「Excelの入力規則(データの入力規則)活用術」で解説しています。

まずVLOOKUPから覚えるのがおすすめです。実務ではVLOOKUPで作られた既存ファイルが今も広く使われており、読める力が必要になるためです。また、XLOOKUPは新しいExcelでしか使えないため、職場や取引先の環境によっては開けても動かないことがあります。VLOOKUPに慣れたら、より便利なXLOOKUPへ進むのが自然な順番です。
#N/Aは「探したが見つからなかった」という意味で、式の文法は正しいことがほとんどです。原因の多くは、検索値の全角・半角の違いや余分なスペース、数値と文字列の違い、検索値が範囲の左端の列にない、コピーで範囲がずれた、のいずれかです。まず検索値のセルとマスタ側のセルを見比べて、完全に同じ値かを確認してください。
できます。範囲の指定にシート名を付けて、=VLOOKUP(E2, 商品マスタ!$A$2:$C$100, 2, FALSE) のように書きます。範囲を指定するときに、マウスで別シートの表をドラッグして選択すれば、シート名は自動で入力されるので、手で打つ必要はありません。マスタ表を専用シートに分けておくと、表が壊れにくく管理もしやすくなります。
VLOOKUPは古くからある関数のため、パソコン版のExcelであれば、買い切り版・Microsoft 365を問わずほぼすべてのバージョンで使えます。ブラウザで使う無料のWeb版Excelでも利用できます。一方、後継のXLOOKUPはMicrosoft 365やOffice 2021以降などの新しいExcelが必要です。お使いのバージョンの対応状況は、Microsoft公式サイトでご確認ください。

VLOOKUPは、=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, 検索方法) の4つの材料を順番に入れるだけで、表引きの作業を自動化できる関数です。「検索方法は必ずFALSE」「コピーするなら範囲を$で固定」「検索値は範囲の左端に」の3つを守れば、初心者の方でも今日から実務で使えます。
#N/Aエラーが出ても、原因は表記ゆれ・スペース・データの種類・範囲のずれのどれかがほとんどで、落ち着いて見比べれば必ず直せます。VLOOKUPに慣れたら、弱点を解消した後継のXLOOKUPにも挑戦してみてください。この記事の実例を、ぜひ実際のExcelで手を動かしながら試してみましょう。大きな表を扱う機会が増えてきたら、17インチ以上の大画面パソコンで作業すると、表全体を見渡せて格段に快適になります。
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