
【2025年10月で終了】Windows 10の中古PCはいつまで使える?サポート終了後のリスクと5つの対策を徹底解説
Windowsのお役立ち情報


なるべく安くパソコンを手に入れたいので、中古PCを検討しているんです。
でも、ネットで探すとWindows 10のモデルがすごく多いみたいで…。
2025年10月でサポートが終わるって聞くんですけど、今からWindows 10の中古PCを買うのって、やっぱりマズいんでしょうか?
買ってから「使えません」ってなったら困るし、いつまで使えるのか、正直よく分からなくて不安です。

良い点に気づかれましたね。
まさに今、中古PCを選ぶ上で最も重要で、そして最も注意すべきポイントです。
結論から言うと、**Windows 11にアップグレードできないWindows 10の中古PCを、今から買うのは絶対におすすめしません。**
しかし、逆に言えば『Windows 11に公式対応できる高品質な中古PC』は、非常にお買い得な“狙い目”でもあるんですよ。
今日は、Windows 10のサポート終了が中古PC市場に与える影響、サポート終了後に使い続けることの本当のリスク、そして賢い中古PC選びのための5つの具体的対策を、日本一詳しく、そして徹底的に解説していきます。
この記事を読めば、安心して最高の中古PCを選べるようになりますよ。
【大前提】2025年10月14日、Windows 10サポート終了で何が変わるのか?
まず、すべてのPCユーザーが認識すべき、揺るぎない事実を確認しましょう。
Microsoftが定めるWindows 10のサポート終了日(EOS: End of Support)は**2025年10月14日**です。
この日以降、お使いのWindows 10 PCは、これまで当たり前に受けられていたMicrosoftからの保護とサポートを失い、インターネットの荒波に丸裸で晒されることになります。
サポート終了で失われる3つの重要な要素
具体的に、サポート終了によって失われるものは以下の3つです。
- ・1. セキュリティ更新プログラムの提供停止(最も危険)
これが最大のリスクです。
インターネットに接続している限り、世界中の攻撃者は常にOSの新たな弱点(脆弱性)を探しています。
Microsoftはこれまで、そうした弱点を修正するための「セキュリティ更新プログラム」を毎月提供してきましたが、サポート終了後はこれが完全に停止します。
新しいウイルスやランサムウェアが登場しても、あなたのPCはそれらに対して全くの無防備となります。
- ・2. 機能更新とバグ修正の停止
OSの動作を安定させたり、使い勝手を良くしたりするための、セキュリティ以外のアップデートもすべて提供されなくなります。
発見された不具合は修正されず、PCの動作は時間と共に不安定になる可能性があります。
- ・3. 公式テクニカルサポートの終了
PCの操作で困った時やトラブルが発生した際に頼りになる、Microsoftの公式サポート(無償・有償問わず)が一切利用できなくなります。
問題が起きても、すべて自己責任で解決しなければなりません。
なぜサポート終了したOSを使い続けるのが「致命的」なのか?
「ウイルス対策ソフトを入れているから大丈夫」あるいは「まだ動くのにもったいない」といった考えは、残念ながら通用しません。
過去のWindows XPやWindows 7のサポート終了時にも、同様の考えから古いOSを使い続けたユーザーが、大規模なウイルス感染や情報漏洩の被害に遭う事例が多発しました。
ウイルス対策ソフトは、あくまでOSという「家」の“中”を見張る警備員のようなものです。
しかし、サポートが終了したOSは、OS自体という「家」の“壁”や“鍵”に穴が空いている状態です。
攻撃者はそのOSの脆弱性という穴を直接狙ってくるため、警備員が気づく前に侵入を許してしまいます。
特に、素性や過去の使われ方が完全には分からない「中古PC」だからこそ、OSは常に最新で最も安全な状態に保つことが、何よりも重要になるのです。
対策1:【購入前の絶対条件】Windows 11へのアップグレード可否を確認する
2025年6月現在、中古PC市場にはWindows 10搭載モデルが数多く流通しています。
その中から「買ってはいけないPC」と「お買い得なPC」を見分ける唯一絶対の基準、それが**「Windows 11の最小システム要件を満たしているか」**です。
中古PC選びの分水嶺「Windows 11 最小システム要件」の深掘り解説
Windows 11は、セキュリティを大幅に強化するために、ハードウェアにも一定の基準を求めています。
特に中古PC選びで重要になるのは、**「CPUの世代」**と**「TPM 2.0の有無」**の2点です。
- ・CPU (プロセッサ):
Intelであれば**第8世代Core iシリーズ以降**、AMDであれば**Ryzen 2000シリーズ以降**が公式な対象となります。
これより古い世代のCPUは、たとえ高性能であっても原則としてサポートされません。
これは、近年のCPUに搭載されている仮想化ベースのセキュリティ機能などをWindows 11が活用しているためです。
- ・TPM 2.0 (トラステッド プラットフォーム モジュール):
これが最大の関門です。
TPMパスワードや暗号化キーといった極めて重要な情報を、OSから隔離された安全なハードウェア(チップ)上で保管・処理するためのセキュリティ技術です。は、PCを盗難されたりハッキングされたりしても、内部のデータを強固に守るための「金庫」のような役割を果たします。
Windows 11では、この金庫のバージョンが「2.0」であることが必須条件とされています。
目安として2018年頃以降に発売されたビジネスPCの多くは搭載していますが、それ以前のモデルや一部の安価なモデルでは非搭載の場合があります。
この他にも、メモリ4GB以上(快適に使うなら16GB以上を推奨)、ストレージ64GB以上(同じく512GB以上を推奨)、UEFIセキュアブート対応といった要件がありますが、CPUとTPMの条件をクリアしていれば、他の要件も満たしていることがほとんどです。
中古PC販売ページでスペックを確認する際のチェックポイント
オンラインで中古PCを探す際は、商品説明のスペック表を注意深く確認しましょう。
CPUの世代を見抜く:
CPUの型番に世代情報が含まれています。
例えば、「Intel Core i5-**8**250U」であれば、ハイフンの後の最初の数字「8」が第8世代であることを示します。
「Core i7-**7**700K」であれば第7世代なので、原則非対応となります。
この「ハイフンの後の数字」が8以上(またはAMD Ryzenなら2000以上)であることをまず確認してください。
販売店の記載を信じる:
信頼できる中古PC販売店であれば、商品説明に**「Windows 11対応」「Windows 11アップグレード済み」**といった記載が必ずあります。
この記載があるモデルは、お店側で対応を確認しているため、安心して購入できます。
逆に、この記載がないWindows 10モデルは、非対応である可能性が非常に高いと判断すべきです。
対策2:【購入後の必須作業】Windows 11へのクリーンインストールを実行する
無事にWindows 11対応の中古PCを手に入れたら、次に行うべきはOSのアップグレードです。
「対応しているなら、しばらくはWindows 10のままでもいいのでは?」と思うかもしれませんが、それではサポート終了のリスクからは逃れられません。
購入後、速やかにWindows 11環境へ移行することが重要です。
中古PCにこそ最適な「クリーンインストール」
Windows 11への移行には、データや設定を引き継ぐ「上書きアップグレード」と、ストレージを完全に初期化してから新規にインストールする「クリーンインストール」の2種類があります。
中古PCの場合、我々プロが強く推奨するのは後者の**クリーンインストール**です。
なぜなら、中古PCには前の所有者の設定や不要なファイル、場合によっては潜在的な不具合の原因が残っている可能性があるからです。
クリーンインストールは、そうした過去の「しがらみ」をすべて断ち切り、工場出荷時と同等の、最もクリーンで安定した状態でPCを使い始めるための最善の方法なのです。
Windows 11のクリーンインストール手順 徹底ガイド
クリーンインストールは少し手順が多いですが、一つ一つ確実に行えば難しいことはありません。
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1. インストールメディアの作成:
まず、別の正常なPCを使って、Microsoftの公式サイトから「Windows 11 のインストール メディアを作成する」ツールをダウンロードします。
8GB以上の容量がある空のUSBメモリをPCに接続し、ツールの指示に従って、起動可能なWindows 11のインストール用USBメモリを作成します。
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2. BIOS/UEFIで起動順位を変更:
作成したUSBメモリを、クリーンインストールしたい中古PCに接続します。
PCの電源を入れ、メーカーロゴが表示されている間に特定のキー(`F2`, `F12`, `Delete`など)を押してBIOS/UEFI設定画面に入ります。
「Boot」や「起動」といったメニューで、PCが起動する際の読み込み順位(Boot Priority)を、内蔵ストレージよりもUSBメモリが先になるように変更し、設定を保存して再起動します。
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3. Windowsセットアップの実行とパーティション削除:
PCがUSBメモリから起動すると、Windows 11のセットアップ画面が始まります。
言語などを選択して進み、「インストールの種類」では「カスタム: Windows のみをインストールする (詳細設定)」を選びます。
次に、インストール場所を選ぶ画面で、既存のパーティション("ドライブ 0 パーティション 1"など)を**すべて**選択して「削除」を実行します。
「ドライブ 0 の未割り当て領域」だけになったことを確認し、それを選択して「次へ」をクリックすれば、クリーンインストールが開始されます。
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4. セットアップ完了とドライバー更新:
インストール完了後、PCは自動的に再起動し、Windows 11の初期設定画面(OOBE)が始まります。
画面の指示に従って設定を完了させ、デスクトップが表示されたら、すぐに「設定」→「Windows Update」を開き、すべての更新プログラムを適用してください。
これにより、PCに必要なドライバーの多くが自動でインストールされます。
対策3:【非対応PC向け】オフライン専用機として限定的に活用する
もし、Windows 11にアップグレードできないPCを既に所有している、あるいは何らかの理由で手に入れてしまった場合、どうすればよいのでしょうか。
そのPCを安全に使い続ける方法は、ただ一つ。
それは**「インターネットから完全に切断し、オフライン専用機として使う」**ことです。
インターネットから物理的に遮断する
ウイルスやサイバー攻撃は、インターネットを通じて侵入してきます。
つまり、ネットワークに接続さえしなければ、サポートが終了したWindows 10でも、セキュリティ上の脅威に晒されることはありません。
Wi-Fiの機能をオフにするだけでなく、誤接続を防ぐためにPCに登録されているWi-Fi設定(SSID)をすべて削除し、LANケーブルは絶対に接続しない、という徹底した物理的な遮断が必要です。
オフラインでの具体的な活用事例
ネットワークから隔離されたPCにも、限定的な使い道はあります。
- ・文章作成専用機:
distraction-free(注意散漫にならない)環境で、心置きなく原稿執筆や小説創作に集中できます。
- ・特定の古いソフトの動作環境:
最新OSでは動作しない、特定の古いソフトウェアやゲームを動かすためだけの専用マシンとして余生を送らせる。 - ・ローカルでのデータ整理:
デジカメで撮影した写真や動画を、インターネットに接続せず、ローカル環境のみで整理・閲覧する。
ただし、データのやり取りはUSBメモリなどで行うことになりますが、そのUSBメモリがウイルスに感染している可能性は常に考慮しなければなりません。
あくまで、これはメインPCとしては成り立たない、極めて限定的な活用法です。
対策4:【上級者向け】Linuxを導入し、セキュアなPCとして再生させる
Windows 11非対応のPCを、再び安全なオンラインマシンとして復活させる、より積極的で技術的な方法が「Linuxの導入」です。
Linuxとは? - Windowsに代わる無料・高セキュリティOS
Linux(リナックス)とは、WindowsやmacOSと同じ、PCを動かすためのOSの一種です。
最大の特徴は、ソースコードが公開されているオープンソースソフトウェアの設計図にあたるソースコードが、無償で公開されており、誰でも自由に利用、改変、再配布できる開発モデルのことです。であるため、世界中の開発者によって常にセキュリティや機能が改善されており、原則として無料で利用できる点です。
また、Windows用に作られたウイルスの大多数はLinux上では動作しないため、本質的にセキュリティが高いという利点もあります。
さらに、古いPCでも軽快に動作するように設計された「ディストリビューション」と呼ばれるバリエーションが豊富なのも魅力です。
初心者におすすめのLinuxディストリビューション3選
「Linux」と一言で言っても様々な種類があります。
Windowsからの移行でも違和感なく使える、初心者向けの代表的なものを3つ紹介します。
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1. Linux Mint:
世界で最も人気のあるUbuntuをベースに、Windowsユーザーが戸惑わないようなデスクトップ環境(スタートメニューやタスクバーなど)を標準で備えています。
情報量も多く、初心者が最初に触れるLinuxとして最適です。
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2. Zorin OS:
「Windowsからの乗り換えを、より簡単に」をコンセプトに掲げ、見た目や操作感をWindows 7や10そっくりに切り替える機能を備えています。
デザイン性も高く、非常に洗練されています。
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3. ChromeOS Flex:
Googleが提供する、Web利用に特化した非常に軽快なOSです。
ブラウザ(Google Chrome)とWebアプリが中心の使い方であれば、どんなに古いPCでも驚くほど高速に動作し、セキュリティもGoogleによって担保されています。
これらのLinux OSを導入すれば、ハードウェア的にはWindows 11非対応となった古い中古PCでも、再び安全なWebブラウジングやオンライン作業が可能になります。
ただし、Microsoft OfficeやAdobe製品といったWindows/Mac専用ソフトは直接動作しないため、代替となるオープンソースソフト(LibreOffice, GIMPなど)を使うか、Web版のサービスを利用するといった工夫が必要になります。
対策5:【法人・特殊用途向け】有償の拡張セキュリティ(ESU)を検討する
最後に、ほとんどの個人ユーザーには関係ありませんが、知識として知っておくべき選択肢が「ESU(拡張セキュリティ更新プログラム)」です。
これは、どうしてもWindows 10を使い続けなければならない法人などを対象とした、有償の延命プログラムです。
年間契約で料金を支払うことで、サポート終了後も最大3年間、セキュリティ更新プログラムのみを受け取ることができます。
しかし、これは特定の業務用システムがWindows 11に対応できず、移行に時間を要する場合などの、極めて特殊なケースを想定したものです。
個人で契約するには手続きが煩雑な上、料金も年々高額になっていきます。
その費用を考えれば、Windows 11に対応した高性能な中古PCを購入する方が、はるかに経済的で賢明な選択と言えるでしょう。
まとめ - 賢い中古PC選びが未来のPCライフを決める
サポート終了が目前に迫る今、「Windows 10の中古PCはいつまで使えるか?」という問いへの答えは明確です。
それは「Windows 11にアップグレードできるなら、未来永劫。できないなら、安全にオンラインで使えるのは2025年10月14日まで」となります。
- 1. 基準はただ一つ:
今、中古PCを選ぶ基準は「Windows 11の要件を満たすか」これに尽きます。
Intel第8世代以降のCPUとTPM 2.0対応が、最低限のパスポートです。
- 2. 購入後はクリーンインストール:
Windows 11対応の中古PCを手に入れたら、過去のデータを一掃するクリーンインストールを行い、最高の状態で新しいPCライフを始めましょう。
- 3. 非対応PCにも道はある:
非対応PCでも、オフライン専用機として限定的に活用したり、Linuxを導入してセキュアなマシンとして再生させたりする道があります。
しかし、それはメインPCとしての役割を終えた後の話です。
サポート終了を「危機」と捉えるのではなく、PCのセキュリティとパフォーマンスを見直し、より安全で快適な環境へと移行するための「好機」と捉えましょう。
信頼できるWindows 11対応の中古PC選びは、あなたのこれからのデジタルライフの質を大きく左右する重要な決断です。
どのPCが自分に合っているのか、クリーンインストールの手順に不安があるなど、どんな些細なことでも構いません。
迷った時は、ぜひ私たちPCのプロフェッショナルにご相談ください。
お客様にとって最高の選択ができるよう、誠心誠意サポートさせていただきます。
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