
【2025年版】Microsoft 365と買い切り版Office 2024はどっちを買うべき?料金・機能・AIの違いを徹底比較
Officeのお役立ち情報


新しいパソコンを買おうと思ってるんですが、WordとかExcelの「Office」で悩んでて…。
月々お金を払うサブスクの「Microsoft 365」と、一度買えばずっと使える「買い切り版」があるんですよね?
どっちがお得なのか、具体的に何がどう違うのか、さっぱり分からなくて…。

良いところに目を付けましたね。
Office選びは、PCの購入と同じくらい、いえ、それ以上に重要な決断かもしれません。
多くの方が、その違いをよく理解しないまま選んでしまい、後から「あっちにしておけば良かった」と後悔することがあるんですよ。
結論から言うと、**2025年現在、ほとんどのPCユーザーにとって最適な選択はサブスクリプション版のMicrosoft 365**です。
しかし、買い切り版にも特定の状況下でのメリットは存在します。
今日は、常に進化し続けるサービスであるMicrosoft 365と、最新の買い切り版であるOffice 2024の料金、機能、そして決定的な違いとなるAI機能(Copilot)について、日本一詳しく、そして徹底的に比較解説していきます。
この記事を読み終える頃には、ご自身にとってのベストな選択が、はっきりと見えているはずですよ。
【大原則】「所有」か「利用」か? - 買い切り版とサブスクリプション版の根本的な違い
まず、両者のどちらを選ぶかを決める上で、最も根本的な考え方の違いを理解する必要があります。
それは、あなたがソフトウェアに対して「所有権」を求めるのか、それとも「利用権」を求めるのか、という哲学的な問いです。
買い切り版 (永続ライセンス):「ソフトウェアを“所有”する」モデル
「Office Home & Business 2024」などに代表される買い切り版は、一度パッケージ料金を支払うことで、その特定のバージョンのOfficeアプリケーション(Word 2024, Excel 2024など)を、永続的に使用できる権利を購入する、という考え方に基づいています。
これは、車や家を購入するのに似ています。
一度自分のものになれば、追加の支払いなしで使い続けることができます。
メリットは、そのシンプルさにあります。
初期費用はかかりますが、ランニングコストは発生しません。
PCを5年、10年と長く使うのであれば、総支払額はサブスクリプション版より安くなる可能性があります。
しかし、そこには大きなデメリットが潜んでいます。
あなたが購入したのはあくまで「Office 2024」というバージョンの権利です。
数年後に「Office 2027」といった新しいメジャーバージョンがリリースされても、それにアップグレードすることはできません。
新機能が追加されることもなく、あなたのOfficeの時間は、2024年で止まってしまうのです。
サブスクリプション版 (Microsoft 365):「サービスを“利用”する」モデル
一方、「Microsoft 365 Personal」や「Microsoft 365 Family」といったサブスクリプション版は、ソフトウェアを「所有」するのではなく、常に最新の状態に保たれたOfficeアプリと、それに関連する様々なクラウドサービスを、月額または年額の料金で「利用」する権利を得る、という考え方です。
これは、NetflixやSpotifyのような動画・音楽配信サービスや、賃貸マンションに住むことに似ています。
料金を支払い続けている限り、常に最新で最高のサービスを享受し続けることができます。
メリットは、その圧倒的な付加価値と将来性です。
Officeアプリは常に自動で最新版にアップデートされ、新しい機能が毎月のように追加されます。
さらに、後述する大容量クラウドストレージや、AI機能「Copilot」といった、買い切り版にはない強力なサービスがセットになっています。
デメリットは、当然ながら、利用を続ける限り支払いが発生し続けるという点です。
しかし、その支払額に見合う、あるいはそれ以上の価値があるのかどうか、これから詳しく見ていきましょう。
徹底比較1:料金プランとコストパフォーマンス - あなたの支払総額はいくら?
多くの人が最も気にするのが料金です。
ここでは、代表的なプランの価格を比較し、その裏にある本当のコストパフォーマンスを分析します。
買い切り版「Office Home & Business 2024」の価格
最新の買い切り版である「Office Home & Business 2024」のMicrosoft Storeでの販売価格は、**43,980円(税込)**です(2025年6月時点)。
このパッケージには、以下の主要アプリケーションが含まれます。
- ・Word 2024
- ・Excel 2024
- ・PowerPoint 2024
- ・Outlook 2024
- ・OneNote
インストールできるのは、同一ユーザーが使用するWindows PCまたはMacの**2台まで**と定められています。
サブスクリプション版「Microsoft 365」の主要プラン
個人・家庭向けのMicrosoft 365には、主に2つのプランがあります。
- ・Microsoft 365 Personal
1ユーザー向けのプランです。
料金は、**年額プランで14,900円/年(税込)**、月額プランで1,490円/月(税込)です。
年間契約の方が、月々支払うより約2ヶ月分お得になります。
- ・Microsoft 365 Family
最大6ユーザーまで利用できる、家族やグループ向けのプランです。
料金は、**年額プランで21,000円/年(税込)**、月額プランで2,100円/月(税込)です。
これらのプランには、常に最新版のWord, Excel, PowerPoint, Outlook, OneNote, さらにWindows PC向けのAccessとPublisherが含まれます。
【上級者向け】コストパフォーマンスの真実 - Familyプランの圧倒的破壊力
単純に1ユーザーで比較した場合、買い切り版の43,980円をMicrosoft 365 Personalの年間14,900円で割ると、約2.95年となります。
つまり、**「約3年以上使うなら、買い切り版の方が安い」**という計算が成り立ちます。
しかし、この計算は、後述する機能やサービスの価値を全く考慮に入れていない、あまりにも短絡的な見方です。
ここで注目すべきは、**Microsoft 365 Familyプランの驚異的なコストパフォーマンス**です。
年額21,000円で、最大6人までが利用できます。
もし、あなたが家族や親しい友人など、信頼できる6人のグループでこのプランを共有した場合、一人当たりの年間コストは**わずか3,500円(月額約292円)**になります。
重要なのは、各ユーザーは完全に独立したアカウントを持ち、それぞれが1TBのプライベートなOneDriveストレージを利用できるという点です。
月々300円以下の投資で、常に最新のフル機能版Officeと、1TBもの大容量クラウドストレージが手に入るのです。
この価値は、買い切り版とは比較の土俵にすら上がらない、圧倒的なものと言えるでしょう。
徹底比較2:機能とサービスの比較 - Officeはアプリだけの話ではない
Microsoft 365の本当の価値は、WordやExcelといった個別のアプリの機能だけでは測れません。
それを取り巻くクラウドサービスやサポート体制を含めた、総合的な「体験」にこそあります。
アプリケーションの機能差:常に進化する365 vs 時が止まる2024
これが両者の本質的な違いです。
Microsoft 365のアプリケーションは、いわば「生きているソフトウェア」です。
毎月のように機能が追加・改善され、ユーザーのフィードバックを反映しながら、常に進化し続けます。
例えば、Excelにはスピルに対応した新しい動的配列関数(SORT, FILTER, UNIQUEなど)が次々と追加され、PowerPointにはAIがデザインを提案してくれる「デザインアイデア」機能が強化されています。
あなたは、何もしなくても、使っているOfficeが勝手に賢く、便利になっていくのを体験できます。
一方、Office 2024は「完成品(あるいは化石)」です。
2024年に発売された時点の機能で完全に固定されており、今後、新しい関数や機能が追加されることは一切ありません。
提供されるのは、セキュリティ上の問題点を修正するためのセキュリティ更新プログラムのみです。
数年後には、世の中の標準となっている機能を自分のOfficeだけが使えない、という状況に陥る可能性が高いのです。
クラウドストレージ:1TBのOneDriveがもたらす絶大な価値
Microsoft 365を契約する最大のメリットの一つが、**1ユーザーあたり1TB(テラバイト)**もの大容量を誇るOneDriveMicrosoftが提供するクラウドストレージサービス。インターネット上にファイルを保存し、様々なデバイスからアクセスしたり、他人と共有したりできます。クラウドストレージが付属する点です。
1TBという容量は、一般的な使い方であれば、まず使い切ることがないほど広大です。
この価値は計り知れません。
- ・PCの完全なバックアップ:
OneDriveのバックアップ機能を使えば、PCのデスクトップ、ドキュメント、ピクチャといった重要なフォルダを、常にクラウドと同期・保護できます。
PCが故障したり、紛失したりしても、あなたの大切なデータはクラウド上に安全に保管されています。
- ・スマホの写真・動画の自動保存:
スマートフォンのカメラで撮影した写真や動画を、自動でOneDriveにバックアップするように設定できます。
これにより、スマホの容量を圧迫することなく、すべての思い出を安全に保管し、PCからいつでも閲覧・編集できます。
- ・PC買い替え時のデータ移行が不要に:
新しいPCを購入した際、最も面倒なのがデータの移行作業です。
しかし、普段からOneDriveにデータを保存していれば、新しいPCでMicrosoftアカウントにサインインするだけで、すべてのファイルが自動的に同期され、すぐに以前と同じ環境で作業を再開できます。
これだけの機能を持つ1TBのクラウドストレージを単体で契約しようとすれば、通常はそれだけで年間1万円以上の費用がかかります。
Microsoft 365には、これが「含まれている」のです。
対して、Office 2024に付属するのは、誰でも無料で使える5GBのOneDriveのみです。
マルチデバイス対応:PC、Mac、スマホ、タブレット全てで使える自由
現代では、一人の人間が複数のデバイスを使い分けるのが当たり前です。
Microsoft 365は、このマルチデバイス時代に完全に対応しています。
1ユーザーあたり、Windows PC、Mac、iPad、iPhone、Androidスマートフォン/タブレットといったデバイスに、**台数無制限でOfficeアプリをインストールし、サインインできます**(同時に利用できるのは5台まで)。
これにより、外出先でスマホで書き始めた報告書の続きを、自宅のPCでシームレスに編集する、といった自由な働き方・学び方が可能になります。
一方、Office 2024は、**同一ユーザーが使用するWindows PCまたはMac、2台まで**にしかインストールできません。
スマートフォンやタブレット用の高度な編集機能も利用できず、利用環境はPCに縛られます。
徹底比較3:【決定的な差】AI機能「Microsoft Copilot」の有無
そして、2025年現在のOffice選びにおいて、両者の間に横たわる、最も決定的で、もはや比較すること自体が無意味に思えるほどの巨大な差が、AIアシスタント「Microsoft Copilot」への対応です。
Microsoft 365でCopilot Proがもたらす生産性革命
Microsoft 365 PersonalまたはFamilyプランを契約しているユーザーは、追加の月額料金で「Copilot Pro」を契約することで、Word、Excel、PowerPointといった使い慣れたアプリの中で、生成AIの強力なサポートを受けられるようになります。
これは、あなたの仕事や学習のやり方を根底から覆す、まさに「生産性革命」です。
- ・Wordで:
「この長文の議事録を500字で要約して」「この文章を、よりプロフェッショナルな表現に書き換えて」「新商品のプレスリリースのドラフトを作成して」といった指示で、文章作成に関わるあらゆる作業をAIが代行します。
- ・Excelで:
「この売上データから、支店別の月次推移を示すグラフを作成して」「利益率が10%未満の製品をハイライト表示して」といった指示で、複雑なデータ分析や可視化が一瞬で完了します。
- ・PowerPointで:
「このWord文書を基に、全10枚のプレゼンテーションを自動生成して」という指示だけで、構成からデザイン、画像選定まで含めたプレゼンの下書きが数分で完成します。
Office 2024ではCopilotは使えない - なぜなら「進化しない」から
Copilotは、クラウド上の巨大なAIモデルと常に通信し、学習・進化し続けることで、その能力を発揮します。
その機能は、日々アップデートされるMicrosoft 365のアプリケーションと密接に連携しています。
そのため、機能が固定化され、クラウドとの深い連携を前提としていない「買い切り版」のOffice 2024では、原理的にCopilotを動作させることができません。
つまり、**「AIの力を借りて、仕事や学習の効率を劇的に高めたい」と少しでも考えるのであれば、あなたの選択肢はMicrosoft 365一択**ということになります。
Office 2024を選ぶということは、このAI時代に、自らその最大の恩恵を放棄することを意味するのです。
結論:あなたに最適なOfficeはどっち?ケース別推奨モデル
これまでの比較を踏まえ、最終的にあなたがどちらを選ぶべきか、具体的なケースに分けて結論を示します。
Microsoft 365を選ぶべき人(ほぼすべての方へ推奨)
- ・1. 常に最新の機能と最高のセキュリティ環境で作業したい方
- ・2. AI(Copilot)の力を借りて、仕事や学業の生産性を飛躍的に向上させたい方
- ・3. PC、Mac、スマートフォン、タブレットなど、複数のデバイスでOfficeを使いたい方
- ・4. PCのバックアップや写真の保存、大容量ファイルの共有に1TBのクラウドストレージを活用したい方
- ・5. 家族や友人とライセンスを共有し、圧倒的なコストパフォーマンスを享受したい方(Familyプラン)
上記の一つでも当てはまるのであれば、迷わずMicrosoft 365を選ぶべきです。
初期投資の安さに惹かれて買い切り版を選ぶと、数年後、機能的にもセキュリティ的にも時代遅れになったOfficeを使い続けることになり、「安物買いの銭失い」となる可能性が極めて高いでしょう。
買い切り版Office 2024を選んでも良い、ごく限定的なケース
では、買い切り版を選ぶメリットは皆無なのでしょうか。
以下のような、非常に限定的な状況下では、選択肢となり得ます。
- ・1. PCをインターネットに一切接続せず、完全にオフラインの環境でのみ使用する。
- ・2. 新機能やAI、クラウド連携は一切不要で、今後10年以上、バージョン2024の最低限の機能さえ使えれば良いと割り切っている。
- ・3. 企業の特殊なルールなどで、サブスクリプションの契約がどうしても許可されない。
これらは、現代の一般的なPC利用スタイルとはかけ離れた、極めて特殊なケースです。
ほとんどの個人ユーザー、学生、ビジネスパーソンにとって、買い切り版を選ぶ積極的な理由は、2025年現在、もはや存在しないと言っても過言ではありません。
まとめ - Office選びは、未来の働き方・学び方を選ぶこと
Microsoft 365と買い切り版Office 2024の選択は、単なるソフトウェア購入の枠を超え、あなたの今後の「働き方」や「学び方」そのものを選択する行為に他なりません。
- 1. コストの真実:
短期的な支払額では買い切り版が安く見えますが、Familyプランの共有や、1TBのクラウドストレージといった付加価値を考慮すれば、Microsoft 365のコストパフォーマンスは圧倒的です。
- 2. 機能と将来性:
Microsoft 365は常に進化し続ける「サービス」であり、Office 2024は時が止まった「ツール」です。
数年後の利便性には、天と地ほどの差が生まれます。
- 3. AIという決定打:
生産性革命の中核であるAIアシスタント「Copilot」は、Microsoft 365でしか利用できません。
AIと共に働く未来を選ぶか、それともAIのない過去に取り残されるか。Office選びは、その選択でもあります。
PCを新たに購入される際、Officeの選択は非常に重要です。
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