ノートパソコンのスペックの歴史は?年代別の特徴や機能性を解説
ノートパソコンのお役立ち情報
Q:ビジネス関連で欠かせないアイテムとなっているノートパソコン。日本では高性能のノートパソコンが多数販売されていますが、スペックはどのように発展してきたのでしょうか。また、ノートパソコンのシェア率が高まったのは、どの年代なのでしょうか。
A:ノートパソコンが世界で初めて発売されたのは、1989年です。それ以降、各社が開発に関与し、よりクオリティの高いノートパソコンへと発展しています。本記事では、ノートパソコンのスペックの歴史などについて解説します。
1.ノートパソコンの普及
ノートパソコンは次第に開発が進められています。どのような経緯でノートパソコンが普及したのか見ていきましょう。
① 世界初のノートパソコン
世界初のノートパソコンが発売されたのは1989年です。「Dynabook J-3100SS」が東芝より発売されました。
それ以降、ノートパソコンに各社が参入し、1995年頃には多数のノートパソコンが開発されています。ノートパソコンの開発には、主に以下のメーカーが関与しています。
●東芝
●NEC
●IBM
●アップル
ノートパソコンの開発段階では、新機能・新機種シリーズが次第に展開されました。
②ノートパソコンの広がりにはインターネットの普及が関与
インターネットの普及によりノートパソコンが広がっています。ノートパソコンの需要が高まり、デスクトップパソコンよりもシェア率が高くなったのは、2000年です。
ノートパソコン開発に各社が力を入れ、「小型・軽量などの使いやすさ」「機能性の充実」などよりクオリティが高まっています。
③ネットブックの普及
2005年頃、ネットブックが普及しています。ネットブックは、インターネットをメインに使用する小型ノートパソコンです。ネットブックは安価であり取り入れやすく、教育の現場でも普及しています。
④タブレットなどの競合が出現
ノートパソコンは次第に普及し、今では高いシェア率となっていますが、タブレットパソコンの開発も進められています。タブレットパソコンはタッチパネルでの操作に対応したパソコンです。
タブレットパソコンの開発が各社で進められるようになったのは、2009年以降です。タッチ操作系機能を搭載したWindows 7が発売されたことがきっかけとなっています。
2010年には、アップルにより「iPad」が発売され、ノートパソコン業界にも影響を与えています。
⑤ノートパソコンの機能性アップ
ノートパソコンを携帯して使用するようになり、長時間快適に使用できるよう機能性が高まっています。
たとえば、以下のような機能が取り入れられています。
●高度なスリープ機能
●SSDの搭載
外部でパソコンを使用する際は、スリープ機能が有用です。新方式のスリープ機能搭載のパソコンも開発されています。また、省電力であり高性能のSSDもノートパソコンに積極的に取り入れられています。
ノートパソコンは高度な技術が必要であり日本企業の得意分野でしたが、価格競争も激化し、海外での生産も展開されました。そのため、日本では高性能パソコンの開発に焦点を当てています。
2.年代別のノートパソコンスペックの歴史
ノートパソコンの普及は著しく、年代ごとにスペックが高まっています。年代別のノートパソコンスペックの歴史をチェックしてみましょう。
①1980年代にはラップトップパソコンが開発
1980年代にはラップトップパソコンが開発されています。ラップトップパソコンはデスクトップパソコンとノートパソコンの中間のような性質であり、持ち運びできるのが特徴です。ノートパソコンよりサイズは大きいものの、携帯できる点ではノートパソコンに近いでしょう。
1980年代に日本で発売されたラップトップパソコンは、NECの「PC-8401A」「PC-98LT」、東芝の「J-3100」です。ラップトップパソコンは持ち運びできる点で画期的ではありましたが、重量が大きかったため、実際には携帯は現実的ではありませんでした。
②1990年代前半にはノートパソコンのベースが完成
1990年代前半にはノートパソコンのベースが完成したと言われています。ノートパソコンの機能が充実した背景には、大手各社の参入があります。IBMやアップルの参入により、ノートパソコンの機能性が高まりました。
1990年代前半には、東芝の「DynaBook J-3100 SS02E」、NECの「PC-9801NC」、アップルの「PowerBook 170」、IBMの「PS/55note 5523-S」などが発売されています。
なお、それぞれアプリケーションやスペック、機能が様々であり、より使いやすいノートパソコンを展開しています。
1990年代には、以下のような特徴的なノートパソコンが発売されています。
●HDD搭載のパソコン
●アプリケーションが充実
●TVチューナー付
●CD-ROMのドライブ内蔵…など
1990年代前半には、パソコンの機能が大幅に発展しています。
③1990年代後半にはノートパソコンが普及
1990年代後半には、ノートパソコンが普及しています。国産の大手メーカーがノートパソコン開発に関与し、よりスペックや性能がアップしています。
1990年代後半の時点でノートパソコンは高価でしたが、携帯性の便利さから利用が盛んになっています。なお、ノートパソコン普及の背景には、モバイル環境の充実も関与しています。
1990年代のノートパソコンの普及に力を入れていたのは、富士通、シャープ、IBM。東芝、ソニー、パナソニックなどの大手メーカーです。
なお、ノートパソコン特有の携帯性を意識し、以下のような商品が普及しています。
●リチウム電池を採用している
●重量・サイズが小さい
●CD-ROMを内蔵している
ノートパソコンはより持ち運びしやすいアイテムとなっています。
④2000年代前半にはノートパソコンの小型化が実現
2000年代前半にはノートパソコンの小型化が実現し、携帯性がより高まっています。また、携帯する際に重要となる作業時間に関しても、開発が進められています。
ノートパソコンの利便性が高まった結果、2000年にはノートパソコンの出荷台数がデスクトップパソコンを上回りました。
以下のような高性能のノートパソコンが販売されています。
●軽量化・小型化の実現
●動作速度のアップ
●耐久性が高い
●デザイン性に優れている
●スリープ機能の充実
各社はノートパソコンの開発に関与し、様々な要素で競争が激化し、より使いやすいノートパソコンへと展開しています。
⑤2000年代後半には様々なタイプのノートパソコンが展開
2000年代後半には様々なサイズ、機能性のバリエーション豊富なノートパソコンが開発されています。
たとえば、サイズでは以下が挙げられます。
●ミニノート
●サブノート
●B5ノート
●A4ノート
●ハイエンド
また、「軽量化重視」「機能性重視」「操作しやすい」「価格重視」など、様々な性質のノートパソコンがあります。なお、必要最小限の処理を行うシンクライアントという概念が普及したのも2000年代後半です。
シンクライアントはセキュリティ面でのメリットもあり、多くの企業に採用されています。
3.まとめ
1989年に東芝より発売された「Dynabook J-3100SS」が、世界初のノートパソコンです。
それ以降各社より次第に開発が進められ、機能性が高まっています。「小型化・軽量化の実現」「使用可能時間の延長」「動作スピードのアップ」など、使いやすいアイテムへと進化しています。
また、タブレットパソコンやipadなどの登場により、携帯性に優れたノートパソコンの開発も進められています。今後のノートパソコンの進化に注目しましょう。
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