
この中古PC、あと何年使える?“5年前のCore i5”はまだ戦える?性能の寿命と物理的な寿命から、“本当の余命”を見極める方法
パソコン全般のお役立ち情報

記事の最終更新日:2025年10月29日
ピー太さん、中古パソコンの「寿命」について教えてください。例えば「5年落ちの中古PC」って、あとどれくらい使えるものなのでしょうか?
すごく安いCore i5搭載のモデルを見つけたのですが、発売されたのが2020年みたいで…。買ってすぐに壊れてしまったり、あるいは動作が遅すぎて使い物にならなかったりしないか、すごく不安です。
パソコンの「本当の余命」を購入前に見極めるための、プロの鑑定術のようなものはないのでしょうか?
その問いこそ、中古PC選びの核心を突く、最も知的で重要な視点ですよ。スト子さん、PCの「寿命」には実は全く性質の異なる「**2つの死**」があることをご存知ですか?
一つは部品が物理的に壊れてしまう「**物理的な死**」。そしてもう一つは、OSやアプリの進化に性能が追いつけなくなる「**時代遅れによる死(性能的な寿命)**」です。
そして中古PCの本当の価値は、この2つの時限爆弾の残り時間を正確に見極めることで初めて明らかになります。この記事ではプロの「PC鑑定士」として、その2つの寿命を見極めるための完全な診断マニュアルを授けます。
CPUの「世代」という性能寿命の鍵を読み解き、バッテリーやSSDといった消耗部品の健康状態から物理寿命を予測する。その両方の眼を手に入れれば、お客様は中古市場という宝の山から最高の一台を見つけ出すことができるでしょう。
PC寿命の哲学:それは「性能の時限爆弾」と「物理の時限爆弾」の二重奏である
「このPCはあと何年使えるか?」このシンプルな問いに答えるためには、私たちはPCの寿命を2つの全く異なる時間軸で捉える必要があります。
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性能の寿命(陳腐化):
これはPCの「頭脳」であるCPUの性能が、時代の要求に追いつけなくなるというプロセスです。新しいOSがより高い性能を要求したり、Webサイトやアプリケーションがより複雑化したりすることで、かつては快適だったPCもやがては「遅くて使えない」存在となります。これはいわば避けられない「**時代の流れによる死**」です。 -
物理的な寿命:
これはPCを構成する物理的な「部品」が経年劣化や摩耗によってその寿命を迎えるというプロセスです。毎日充放電を繰り返す「バッテリー」、常にデータの読み書きを行う「SSD/HDD」、高速で回転し続ける「冷却ファン」。これらの消耗部品はいつか必ず壊れます。これは「**肉体の限界による死**」です。
中古PCを選ぶという行為は、この2つの異なる「時限爆弾」の残り時間を正確に予測し、そのリスクと価格のバランスが取れた一台を見つけ出すという、知的な投資判断なのです。
第一章:性能の寿命 - CPUの「世代」が全てを決定する
PCの性能的な寿命を最も大きく左右するたった一つの要素。それは心臓部である「**CPUの世代**」です。
なぜ「世代」が重要なのか?
CPUは毎年新しい世代が登場し、そのたびに性能(計算能力と省電力性)が向上しています。「5年前のCore i5」と「最新のCore i5」は、同じ「i5」という名前を冠していてもその実力は全くの別物なのです。
そして2025年現在、中古PCの性能寿命を考える上で一つの**絶対的な分水嶺**となるのが「**Intel Coreプロセッサー 第8世代**」です。なぜなら、この世代からノートPC向けのCore i5/i7の物理的なコア数が2コアから4コアへと倍増し、性能が飛躍的に向上したからです。
さらに重要なのが、Microsoftが定める「**Windows 11の公式システム要件**」が原則としてこの「第8世代」以降のCPUを要求しているという事実です。2025年10月にサポートが終了したWindows 10を使い続けることは、セキュリティ上極めて危険です。つまり、「**第8世代以降のCPUを搭載しているかどうか**」が、そのPCが今後数年間安心して使い続けられるOSを動かせるかどうかを決定づける生命線なのです。
あなたのPCの「世代」を見抜く方法
CPUの世代は、その型番(モデルナンバー)から簡単に見抜くことができます。例えば「Intel Core i5-**8**250U」のように、ハイフンの後に続く最初の数字が「8」であれば、それは「第8世代」を意味します。これが「Core i5-**7**200U」であれば「第7世代」であり、Windows 11の公式サポート対象外となります。
お客様が見つけた「5年前(2020年製)」のCore i5搭載PCは、多くの場合「**第10世代**」または「**第11世代**」のCPUを搭載しています。これらはWindows 11の要件を余裕で満たし、WebブラウジングやOffice作業といった日常的なタスクであれば、**今後少なくとも3年~5年は性能的に全く問題なく戦える**、非常に優秀な「現役世代」です。
第二章:物理的な寿命 - 3大「消耗部品」の健康診断
CPUがまだ「現役」でも、PCの「肉体」が限界を迎えてしまっては元も子もありません。中古PCを購入する際に特に注意深くその「健康状態」を確認すべき3つの主要な消耗部品があります。
① バッテリー:設計容量の「80%」が一つ目安
ノートパソコンの機動力を支えるバッテリーは、最も早く寿命を迎える部品です。その健康状態は、Windowsなら「`powercfg /batteryreport`」コマンド、Macなら「システム情報」から、新品時の「設計容量」に対する現在の「フル充電容量」の割合(%)として確認できます。この数値が「**80%**」を下回っている場合、バッテリーの劣化がかなり進行していると判断できます。
② ストレージ(SSD/HDD):突然死のリスクを回避する
OSや全てのデータが保存されているストレージは、PCの心臓部です。特に物理的にディスクが回転するHDDは衝撃に弱く、経年劣化も進みます。「CrystalDiskInfo」のような無料の診断ツールを使えば、S.M.A.R.T.(自己診断機能)情報からそのストレージの「健康状態」を確認できます。「注意」や「異常」と表示されるPCは避けるのが賢明です。私たちPC STOREでは、全ての中古PCのストレージを新品の高速SSDへと換装し、この突然死のリスクを完全に排除しています。
③ 冷却ファンとヒンジ:異音とぐらつきは危険信号
PCの内部を冷却する「ファン」から、「カラカラ」「ジージー」といった異音が聞こえる場合、その軸受は寿命末期です。また、ディスプレイを開閉する「ヒンジ」部分にぐらつきや筐体の浮きがある場合、それは内部の固定部分の破損を意味し、より深刻な故障へと繋がる危険なサインです。これらの物理的な劣化は、プロの目でなければ見抜くことが難しい部分でもあります。だからこそ、信頼できる専門店からしっかりと整備・保証された個体を選ぶことが重要なのです。
まとめ:中古PCの「余命」は、あなたの「知識」で見極められる
中古パソコンは決して「安かろう悪かろう」のギャンブルではありません。そのPCが持つ「性能の寿命」と「物理的な寿命」という2つの側面を正しく評価する「知識」さえあれば、それは新品を遥かに凌駕する最高の「価値」を持つ賢明な投資となります。
- まず「CPUの世代」を見よ: 性能寿命の鍵は型番にある。「Intel Core i-**8**xxx」以降が2025年以降の最低条件。
- 「5年前のCore i5」はまだまだ現役: 第10世代あたりなら性能は十分。重要なのはその「世代」である。
- 「消耗部品」の健康診断を怠るな: バッテリーの健康度は「80%」が分水嶺。SSDの健康状態も可能ならチェックする。
- 法人向けモデルという「血統」を信じる: 過酷なビジネス環境で鍛えられたPCは物理的な寿命が長く、信頼性が高い。
- 最後の決め手は「店の信頼性」: プロによる厳格な検品と長期保証。それこそが目に見えない全てのリスクからあなたを守る最高の保険である。
お客様のその鑑定眼を信じてください。そして、もし判断に迷ったら、いつでも私たちPC STOREのプロに声をかけてください。あなたのPCライフが最高のものとなるよう、全力でサポートします。
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