
WPS OfficeとMicrosoft Officeの互換性は?ソフトごとの特徴を解説
Officeのお役立ち情報

この記事の最終更新日:2025年6月29日
新しく買うパソコンに、Officeソフトを入れたいんです。
でも、Microsoft Officeは結構高いので、価格が安い「WPS Office」というのを見つけました。
見た目もそっくりなんですけど、一番気になるのが「互換性」で…。
会社や取引先とファイルをやり取りする時に、レイアウトが崩れたり、データが正しく表示されなかったりしないか、すごく心配です。
そのご懸念、まさにWPS Officeを選ぶ上で、最も慎重に検討すべきポイントです。
WPS Officeは、非常に優れた互換オフィスソフトですが、その安さには、知っておかなければならない「トレードオフ」が存在します。
ご安心ください。
今日は、WPS OfficeとMicrosoft Officeの互換性について、日常的な利用では問題ないレベルから、ビジネスシーンでは致命傷となりうる“限界”まで、各ソフト(Writer, Spreadsheets, Presentation)ごとに、日本一詳しく、そして技術的な背景も含めて徹底的に解説していきます。
この記事を読み終える頃には、あなたの使い方にとって、その「互換性の壁」が許容できるものなのか、それとも乗り越えられないものなのか、明確に判断できるようになっているはずですよ。
【大原則】互換性の基礎 - ファイル形式とフォントという2大要素
まず、なぜWPS Officeが高い互換性を実現できているのか、そして、なぜ100%にはなれないのか、その背景にある2つの大きな要素、「ファイル形式」と「フォント」について理解することが重要です。
ファイル形式の互換性:なぜ基本的な互換性は高いのか?
現在のMicrosoft Office(Word, Excel, PowerPoint)は、標準のファイル形式として**「Office Open XML(OOXML)」**という規格を採用しています。
ファイル名の末尾に付く「.docx」「.xlsx」「.pptx」といった拡張子が、その証です。
このOOXMLは、その名の通りオープンな標準規格であり、その仕様は公開されています。
WPS Officeは、この公開された仕様に準拠して開発されているため、Microsoft Officeとネイティブレベルで同じファイル形式を読み書きすることができます。
これが、基本的な文書や表、プレゼンテーションの互換性が非常に高い理由です。
単純なファイルの開封や、基本的な編集作業において、大きな問題が発生することはほとんどありません。
【最重要】フォントの壁:レイアウトが崩れる最大の原因「代替フォント」問題
しかし、ファイル形式が同じでも、見た目が完全に再現されるとは限りません。
そこに立ちはだかるのが、**「フォント」**の壁です。
Microsoft Office、特に日本語版には、Windows OSに標準搭載されている**「メイリオ」**や**「游ゴシック」「游明朝」**といった、Microsoftがライセンスを持つ、あるいはOSと共に配布される高品質なフォントが当たり前のように使われています。
一方、WPS Officeは、これらのフォントを自社製品に収録して配布するライセンスを持っていません。
そのため、WPS Officeは、これらの標準フォントの代わりに、**見た目が酷似するように独自開発された「互換フォント」**を収録しています。
問題は、この互換フォントが、あくまで“似ている”だけで、一文字一文字の幅や高さ、文字同士の間隔といった、専門的なメトリクス情報フォントが持つ、文字の幅や高さ、文字間の最適なアキ(カーニング)といった、レイアウトを決定するための数値情報のことです。が、本物のフォントとは**微妙に異なる**点です。
この微細な差異が、Microsoft Officeで作成された、1行の文字数が完璧に計算された契約書や、ミリ単位でオブジェクトが配置された企画書をWPS Officeで開いた際に、積み重なって大きなズレとなります。
結果として、**意図しない箇所での改行、行末のズレ、表のセルからの文字のはみ出しといった、「レイアウト崩れ」**が発生するのです。
個人で完結するメモ書きならまだしも、他者と共有するビジネス文書において、このレイアウト崩れは、時に致命的な問題となり得ます。
【ソフト別】互換性の限界と特徴を徹底比較
では、具体的に各アプリケーションで、どのような互換性のメリットとデメリットがあるのか、一つずつ詳しく見ていきましょう。
文書作成:WPS Writer vs. Microsoft Word
【互換性が高い点・WPSのメリット】
一般的なビジネス文書、レポート、議事録、回覧板といった、基本的なテキストと画像、表で構成されたドキュメントの互換性は非常に高いです。Wordで作成したファイルをWriterで開き、編集して保存し直しても、大きな問題は発生しにくいでしょう。
また、WPS Writerは、Microsoft Officeにはない独自の機能として、PDFファイルの作成・編集機能を標準で搭載しています。
PDFファイルを直接読み込み、テキストや画像を編集して、再度PDFとして保存できる手軽さは、特定のユーザーにとっては大きなメリットです。
【互換性が低い点・WPSの限界】
- ・1. フォントによるレイアウト崩れ:
前述の通り、これが最大の問題です。
特に、ページ数や行数が厳密に定められた公的な申請書類や、デザイン性が求められるパンフレットなどでは、意図しないレイアウトのズレが発生するリスクを常に考慮する必要があります。
- ・2. 高度な校閲機能:
Wordの強力な「変更履歴の記録」や「コメント」機能は、複数人での共同編集において中心的な役割を果たします。
WPS Writerにも同様の機能はありますが、Wordで付けられた複雑なコメントや変更履歴が、100%同じ形で表示・編集できるとは限りません。
- ・3. 論文・文献管理機能:
大学や研究機関で必須となる、引用文献リストや参考文献目録を自動で作成・管理する、高度な文献管理機能については、Wordに一日の長があります。
表計算:WPS Spreadsheets vs. Microsoft Excel
【互換性が高い点・WPSのメリット】
基本的な表作成、四則演算、SUMやAVERAGE、IFといった基本的な関数の互換性は極めて高いです。
個人が家計簿をつけたり、簡単な売上集計表を作成したりといった、日常的な用途で困ることはまずありません。
操作感もExcelに酷似しているため、Excel経験者ならすぐに使いこなせます。
【互換性が低い点・WPSの限界(ビジネス上の致命傷)】
表計算ソフトにおいて、WPS Officeの互換性の限界は、ビジネス上の致命傷となり得る、いくつかの深刻な問題を抱えています。
- ・1. VBAマクロの非互換性:
これが最大かつ最も深刻な問題です。
多くの企業では、定型業務を自動化するために、ExcelのVBA(Visual Basic for Applications)Microsoft Office製品の操作を自動化するための、Microsoft独自のプログラミング言語。複雑な定型作業をボタン一つで実行する「マクロ」を作成できます。で開発されたマクロが、業務システムの一部として組み込まれています。
WPS Spreadsheetsにもマクロ機能はありますが、その言語はVBAと完全な互換性がありません。
そのため、**Excelで作成されたVBAマクロは、WPS Spreadsheetsでは基本的に動作しません。**
職場の共有ファイルがマクロを使っている場合、WPS Officeでは仕事にならないのです。
- ・2. 新しい関数の非対応:
Microsoft 365版のExcelには、VLOOKUP関数の弱点を克服した**XLOOKUP関数**や、複雑な集計をシンプルに記述できる**FILTER関数**といった、生産性を劇的に向上させる新しい関数が次々と追加されています。
WPS Spreadsheetsは、これらの新しい関数に対応していないため、これらの関数が使われたExcelファイルを開くと、「#NAME?」というエラーが表示され、正しく計算されません。
- ・3. データ分析機能の不在:
Excelには、数百万行のデータを扱える「Power Pivot」や、様々なデータソースを統合・整形できる「Power Query」といった、本格的なBI(ビジネスインテリジェンス)企業の様々なデータを収集・分析・可視化し、経営上の意思決定に役立てる手法やツールのことです。ツールとしての機能が統合されています。
WPS Spreadsheetsには、これらの高度なデータ分析機能は搭載されていません。
プレゼンテーション:WPS Presentation vs. Microsoft PowerPoint
【互換性が高い点・WPSのメリット】
テキストと画像を配置した、標準的なスライドの作成や表示においては、非常に高い互換性を持ちます。
WPS Presentationには、Microsoft PowerPointにはない、豊富なオリジナルテンプレートや図形素材が収録されており、手軽に見栄えの良いスライドを作成できる点はメリットと言えるでしょう。
【互換性が低い点・WPSの限界】
- ・1. 画面切り替えとアニメーション効果:
PowerPointの大きな魅力である、ダイナミックな画面切り替え効果(特に、スライド間のオブジェクトの動きを滑らかに補間する「変形(Morph)」など)や、複雑なアニメーション設定は、WPS Presentationでは再現されません。
多くの場合、単純な「フェード」効果などに置き換えられてしまい、プレゼンテーションの意図した演出が失われてしまいます。
- ・2. 埋め込みメディアの再生:
スライドに埋め込まれた動画や音声ファイルが、コーデック(圧縮・伸張の方式)の違いにより、正常に再生されない場合があります。
- ・3. 高度なプレゼンテーション機能:
PowerPointには、AIがあなたのリハーサルを評価し、話し方やペースについてアドバイスをくれる「発表者コーチ」といった先進的な機能がありますが、WPS Presentationにはこうした機能はありません。
【実践】もし職場でWPS Officeを使ったら? - ワークフローシミュレーション
では、これらの互換性の問題が、実際の業務でどのような影響を及ぼすのか、具体的なシナリオでシミュレーションしてみましょう。
シナリオ:あなたの職場では、全員がMicrosoft 365を利用しています。
あなたは、コストを節約するため、自宅のPCにWPS Officeを導入しました。
-
1. 上司からの依頼:
上司から、Excelで作成された、VBAマクロを含む複雑な売上分析レポート(フォント:游ゴシック)が送られてきました。
「このデータの一部を修正して、要点をPowerPointにまとめておいて」と指示されました。
-
2. Excelファイルの悲劇:
あなたは、そのExcelファイルをWPS Spreadsheetsで開きます。
その瞬間、まずフォントが互換フォントに置き換えられ、セルの幅が微妙にずれて「#####」といった表示エラーがいくつか発生します。
さらに、レポートの更新ボタンであるマクロを実行しようとしても、エラーが表示されて全く動作しません。
-
3. PowerPointファイルの苦悩:
仕方なく、手作業でデータを修正し、PowerPointで作成されたフォーマットに貼り付けます。
しかし、貼り付けた表のレイアウトは、やはりフォントの違いで微妙に崩れています。
会社のロゴやデザインが適用されたマスターファイルのデザインも、完全には再現されていません。
-
4. 上司への提出と結果:
あなたが作成したファイルを、上司がMicrosoft Officeで開くと、文字のフォントが標準のものではないことに気づき、さらにあなたが修正した箇所のレイアウトも、あなたの画面で見ていたものとは異なって表示されています。
結果として、あなたは「基本的な報告書の作成もできないのか」という、不本意な評価を受けてしまうかもしれません。
このシナリオは、決して大げさなものではありません。
ビジネスの世界では、「皆が同じ道具を使っている」という共通の土台が、円滑なコミュニケーションと生産性の前提となっているのです。
【結論】あなたに最適なOfficeはどっち?
これまでの徹底比較を踏まえ、あなたがどちらを選ぶべきか、最終的な結論を示します。
WPS Officeが合理的な選択となる人
- ・1. 用途が完全に個人利用に限定される人:
趣味のサークルの案内状作成や、家計簿、個人の日記など、他人とファイルを共同編集する機会が全くなく、すべての作業が自分のPC内で完結する場合。
- ・2. とにかく初期費用を極限まで抑えたい人:
PCの購入予算が非常に限られており、最低限の文書作成・表計算機能があれば良い、と割り切れる場合。
この場合、広告付きの無料版を使う、という選択肢もあります。
Microsoft Officeを選ぶべき人
- ・1. 仕事やビジネスでPCを使う、すべての社会人:
ファイルの互換性やレイアウトの再現性を100%保証し、取引先や社内との円滑な共同作業を行うためには、業界標準であるMicrosoft Officeが唯一の選択肢です。
- ・2. 大学などで、レポートや論文を提出する必要がある学生:
教員とのファイルのやり取りや、共同研究において、互換性の問題は学業の評価に直結しかねません。
(多くの大学で無償提供されているMicrosoft 365 Educationを使うべきです)。
- ・3. VBAマクロや、高度なデータ分析、AI(Copilot)機能を使いたい人:
Officeの持つポテンシャルを最大限に引き出し、自らの生産性を飛躍的に高めたいと考える、すべての意欲的なユーザー。
まとめ - 「互換性」と「将来性」への投資価値を考える
WPS OfficeとMicrosoft Office、両者の選択は、単なる価格の比較ではありません。
それは、あなたがPCを使う上で、何を重視するのかという、価値観の選択です。
- 1. WPS Officeは「価格」と「手軽さ」が魅力:
基本的な機能と高い互換性を、圧倒的な低価格で提供します。
個人利用においては、非常に優れた選択肢となり得ます。
- 2. しかし「互換性」の壁は存在する:
特に「VBAマクロ」と「フォント」という2つの大きな壁は、ビジネスや学業における共同作業において、致命的な問題を引き起こす可能性があります。
- 3. Microsoft Officeは「標準」であることの絶対的な価値:
価格は高価ですが、完全な互換性という「安心感」、高度な機能とサポートという「信頼性」、そしてAIやクラウドといった「将来性」を提供します。
これらは、ビジネスにおける機会損失を防ぎ、生産性を向上させるための、重要な「投資」なのです。
私たちの結論として、PCを少しでも仕事や、他人と共同作業を行う学業に使うのであれば、その投資価値は、買い切り版やサブスクリプション版の**Microsoft Officeが、WPS Officeを圧倒的に上回る**と考えています。
目先の数千円、数万円の価格差は、将来のあなたの時間や、仕事の信頼性、そしてキャリアの可能性と比較すれば、決して高いものではないはずです。
もし、あなたのPC選びや、最適なOfficeプランの選択に迷ったら、いつでもお気軽に、私たちPCのプロにご相談ください。
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