Office(オフィス)付きパソコンなら格安中古のPC STORE

2023.10.7

Windows 11 へのアップグレードの条件は?確認の方法も解説

Windowsのお役立ち情報

【2025年版】Windows 11へのアップグレード条件は?非対応PCの確認方法と対処法を徹底解説

この記事の最終更新日:2025年6月29日

悩む女性

ニュースで「Windows 10のサポートが2025年10月で終了する」って見たんですけど、私のパソコン、まさにWindows 10なんです…。
Windows 11にアップグレードすればいいって聞いたんですけど、なんだか古いPCだとできないこともあるって本当ですか?
「TPM」とか難しい言葉も出てきて、自分のPCが対応しているのか、どうやって調べればいいのか分からなくて不安です。

解説する男性

その疑問、とても大切ですよ。
Windows 10のサポート終了を前に、多くの方が同じ不安を感じています。
おっしゃる通り、Windows 11へのアップグレードには、いくつかの「条件」があるんです。
でも、ご安心ください。
その条件も、確認する方法も、一つずつ理解していけば決して難しいものではありません。
今日は、なぜWindows 11に条件があるのか、その理由から、ご自身のPCが対応しているかを完璧にチェックする具体的な方法、そして「非対応」と表示された場合の対処法まで、プロの視点から日本一詳しく、そして分かりやすく解説していきます。
この記事を読み終える頃には、あなたのPCの進むべき道が、はっきりと見えているはずですよ。

【大前提】なぜ条件があるのか? - Windows 11が求める「セキュリティ」という思想

まず、なぜWindows 11へのアップグレードに、これまでのOSにはなかったような厳しいハードウェア要件が課せられたのか、その背景にあるMicrosoftの「思想」を理解することが重要です。

「機能」から「セキュリティ」へ - Windows 11の設計思想

かつてのWindowsのメジャーアップデートは、主に新しいデザインや便利な「機能」の追加が中心でした。

しかし、Windows 11は、その設計思想の根幹を、より強固な「セキュリティ」の実現に置いています。

年々巧妙化・凶悪化するサイバー攻撃やマルウェアの脅威に対し、OSレベルで対抗するためには、ソフトウェアだけの対策では不十分であり、ハードウェアレベルでの防御機能が不可欠である、というのがMicrosoftの結論でした。

これから解説するシステム要件の多くは、この「ハードウェアレベルでのセキュリティ」を実現するために設けられた、いわば未来の安全なPC環境のための「防衛ライン」なのです。

【完全解説】Windows 11 公式システム要件 - 各項目をプロが深掘り

それでは、Microsoftが定めるWindows 11の公式な最小システム要件を、一つずつ、そして「なぜそれが必要なのか」という理由と共に、徹底的に見ていきましょう。

1. プロセッサ (CPU) - 「世代」という見えない壁

【公式要件】 1ギガヘルツ(GHz)以上で2コア以上の64ビット互換プロセッサまたはSystem on a Chip (SoC)。

【プロの解説】

この記述だけを見ると、かなり古いCPUでも動きそうに見えますが、実はこれが最大の“罠”です。

Microsoftは、これとは別に「Windows 11でサポートされているCPU」の公式リストを公開しており、実質的にはこのリストに含まれているCPUでなければ、公式なアップグレードはできません。

その基準となっているのが、**Intelであれば概ね「第8世代Coreプロセッサー」以降、AMDであれば「Ryzen 2000シリーズ」以降**という「世代の壁」です。

なぜこの世代で線引きがされたのかというと、これらの比較的新しいCPUには、Windows 11が活用する高度なセキュリティ機能、特に「仮想化ベースのセキュリティ(VBS)」を効率的に実行するための仕組み(MBECなど)が搭載されているからです。

この世代の壁こそが、多くのWindows 10 PCがアップグレードできない最大の理由となっています。

2. メモリ (RAM) - 快適さの最低ライン

【公式要件】 4ギガバイト(GB)以上。

【プロの解説】

メモリは、PCが作業を行うための「机の広さ」です。

4GBという要件は、あくまでWindows 11が「起動する」ための、本当に最低限の数値です。

しかし、2025年現在、OSだけで3~4GBのメモリを消費するため、4GBのPCで実際に作業をしようとすると、Webブラウザを立ち上げただけで「机の上がいっぱい」になり、動作は極端に遅くなります。

私たちが快適な利用のために推奨するメモリ容量は、**最低でも8GB、安心して使うなら16GB**です。

3. ストレージ - 容量と「種類」の重要性

【公式要件】 64GB以上の記憶装置。

【プロの解説】

64GBというのも、OSといくつかの基本ソフトをインストールすれば、ほとんど空きがなくなる、非常にミニマムな要件です。

安心して使うためには、**最低でも256GB以上**の容量を推奨します。

そして、容量以上に重要なのが「種類」です。

旧世代のHDD(ハードディスクドライブ)ではなく、高速な**SSD(ソリッドステートドライブ)**であることが、PC全体の体感速度を劇的に向上させる、今や必須の条件です。

4. システムファームウェア - UEFIとセキュアブート

【公式要件】 UEFIUnified Extensible Firmware Interfaceの略。従来のBIOSに代わる、PCの基本的なハードウェア制御を行うための、より高機能で安全なシステムです。、セキュアブート対応。

【プロの解説】

UEFIは、PCの電源投入後にOSを起動させるための、現代的な“案内役”です。

そして「セキュアブートPCの起動時に、OSの起動ファイルなどが不正に改ざんされていないか、信頼できるデジタル署名があるかを検証するセキュリティ機能です。」は、このUEFIが持つ非常に重要なセキュリティ機能です。

PCの起動プロセスに割り込んでくる、悪意のあるソフトウェア(ルートキットなど)の実行を防ぎ、OSが起動する一番最初の段階から、システムの安全性を確保します。

Windows 11では、このセキュアブートが有効であることが必須条件となっています。

5. TPM (トラステッド プラットフォーム モジュール) 2.0 - セキュリティの要石

【公式要件】 TPM バージョン 2.0。

【プロの解説】

これが、CPUの世代と並ぶ、最大の関門です。

TPMとは、PCのマザーボード上に搭載されている、セキュリティ専用の小さなチップです。

このチップの役割は、パスワード、暗号化キー、生体認証(指紋や顔)情報といった、PCにおける最も重要な「秘密の鍵」を、OSから隔離された、極めて安全なハードウェアの「金庫」の中に保管・管理することです。

たとえOSがウイルスに感染しても、この金庫の中身は安全に守られます。

Windows 11の強力な暗号化機能「BitLocker」や、生体認証「Windows Hello」は、このTPMの存在を前提としています。

そして、Windows 11では、より強固な暗号化アルゴリズムに対応した**「バージョン2.0」**のTPMが必須とされているのです。

2016年頃より前に製造されたPCの多くは、このTPM 2.0を搭載していないか、あるいは搭載していても初期設定で無効になっている場合があります。

【実践】あなたのPCの互換性をチェックする3つの方法

では、これらの複雑な要件を、あなたのPCが満たしているかどうか、具体的にどうやって確認すればよいのでしょうか。

簡単なものから、上級者向けのものまで、3つの確実な方法をご紹介します。

方法1:【最も簡単】Microsoft公式「PC正常性チェック」アプリを使う

Microsoftは、誰でも簡単にWindows 11との互換性をチェックできる、公式ツールを提供しています。

まずはこのツールを使ってみるのが、最も手軽で確実です。

  1. 1. ツールのダウンロード:

    Webブラウザで「PC正常性チェック ダウンロード」と検索し、Microsoftの公式サイトから「PC正常性チェックアプリ」をダウンロードして、PCにインストールします。

  2. 2. チェックの実行:

    インストールしたアプリを起動すると、お使いのPCの概要が表示されます。

    「Windows 11の概要」というセクションにある青い「今すぐチェック」ボタンをクリックします。

  3. 3. 結果の確認:

    数秒でチェックが完了し、結果が表示されます。

    「このPCはWindows 11の要件を満たしています」と表示されれば、何も問題ありません。

    いつでもアップグレードが可能です。

  4. 4. "非対応"の場合の詳細確認:

    もし、「このPCは現在、Windows 11のシステム要件を満たしていません」と表示されても、まだ諦めないでください。

    「すべての結果を表示」をクリックすると、どの項目が要件を満たしていないのかを具体的に確認できます。

    ここで、「TPM 2.0がこのPCで有効になっている必要があります」や「このPCはセキュアブートをサポートしている必要があります」と表示された場合は、次のステップで解決できる可能性があります。

方法2:【中級者向け】Windowsの標準機能で手動確認する

専用ツールをインストールしなくても、Windowsに標準で搭載されている機能を使って、主要な要件を手動で確認することも可能です。

CPUの確認:

「スタート」ボタンを右クリックし、「システム」を選択します。

「デバイスの仕様」セクションに表示されている「プロセッサ」の項目で、お使いのCPUの正確なモデル名(例: Intel(R) Core(TM) i5-8250U CPU...)を確認し、Microsoftの公式サポートリストと照合します。

TPM 2.0の確認:

「Windows」キー + 「R」キーを押し、「ファイル名を指定して実行」ウィンドウを開きます。

入力欄に `tpm.msc` と入力し、Enterキーを押します。

「TPM(トラステッド プラットフォーム モジュール)の管理」ウィンドウが開きます。

「状態」に「TPMはすぐに使用できます」と表示され、画面下部の「仕様バージョン」が「2.0」になっていれば、TPM 2.0は有効です。

「互換性のあるTPMが見つかりません」と表示された場合は、TPMが非搭載か、BIOS/UEFIで無効化されています。

セキュアブートの確認:

「スタート」メニューで`msinfo32`と入力し、「システム情報」を起動します。

「システムの要約」画面で、「BIOSモード」が「UEFI」になっていること、そして「セキュアブートの状態」が「有効」になっていることを確認します。

方法3:【上級者向け】BIOS/UEFI設定画面で直接確認・有効化する

「PC正常性チェック」や手動確認で、TPM 2.0やセキュアブートが「無効」と表示された場合でも、PC自体はそれらの機能を搭載しており、単に初期設定でオフになっているだけのケースが非常に多くあります。

その場合は、PCの最も基本的な設定を行うBIOS/UEFI画面に入り、これらの機能を有効化することで、Windows 11の要件をクリアできる可能性があります。

警告:BIOS/UEFIの設定変更は、PCの動作に直接影響を与える高度な操作です。

誤った設定を行うと、PCが起動しなくなる危険性もあります。

操作に自信がない場合は、無理せず我々のような専門家にご相談ください。

【BIOS/UEFIへの入り方】

PCの電源を投入した直後、メーカーロゴが表示されている間に、特定のキー(PCメーカーにより`F2`キー、`Delete`キー、`F10`キーなどが一般的です)を連打します。

【有効化する設定項目】

設定画面はメーカーによって異なりますが、主に「Security」や「Boot」、「Advanced」といったタブの中に、以下の項目があります。

  • TPMの有効化:

    Intel製CPUの場合は**「Intel Platform Trust Technology (PTT)」**や「TPM Security」といった項目を探します。

    AMD製CPUの場合は**「AMD CPU fTPM」**といった項目を探します。

    これらを「Enabled(有効)」に変更します。

  • セキュアブートの有効化:

    「Boot」や「Security」タブの中にある**「Secure Boot」**という項目を探し、「Enabled(有効)」に変更します。

    多くの場合、セキュアブートを有効にする前提条件として、「CSM (Compatibility Support Module)」を「Disabled(無効)」に設定する必要があります。

設定を変更したら、必ず「Save and Exit(保存して終了)」を選択してBIOS/UEFIを抜け、PCを再起動します。

その後、再度「PC正常性チェック」アプリを実行し、互換性状況が変化したかを確認してください。

もしPCが「非対応」だったら?取るべき3つの選択肢

BIOS/UEFIの設定を確認しても、CPUが古すぎるなどの理由で、お使いのPCがWindows 11にどうしても対応できない場合、あなたは3つの選択肢のいずれかを選ぶことになります。

選択肢1:Windows 10を使い続ける(ただし2025年10月14日まで)

サポートが終了するその日までは、セキュリティ更新も提供されるため、Windows 10を使い続けることは可能です。

しかし、それはあくまで「時限的な選択」です。

サポート終了後は、PCが深刻なセキュリティリスクに晒されるため、インターネットに接続しての使用は絶対におすすめできません。

選択肢2:Windows 11対応PCに買い替える(最も推奨)

これが、最も安全で、最も賢明な選択です。

Windows 10のサポート終了は、PCのセキュリティとパフォーマンスを見直し、より快適で安全なデジタルライフへと移行するための、絶好の機会です。

2025年現在、市場には高性能なWindows 11搭載PCや、AI機能を備えたCopilot+ PCが数多く登場しています。

また、当店で扱っているような、Windows 11公式対応の高品質な中古PCを選べば、予算を抑えつつ、最新のOS環境を手に入れることも可能です。

選択肢3:非対応PCにWindows 11を強制インストールする(非推奨)

インターネット上には、Microsoftのシステム要件チェックを回避し、非対応PCにWindows 11を強制的にインストールするための、いわゆる「ハック」のような情報が存在します。

しかし、我々はプロとして、**この方法を一切推奨しません。**

たとえインストールに成功したとしても、Microsoftからの正式なサポートは受けられず、今後のWindows Updateが正常に適用されなかったり、システムが不安定になったり、特定のドライバーが動作しなくなったりと、様々な予期せぬトラブルに見舞われる可能性が非常に高いからです。

それは、いわばメーカーの保証がない、違法改造車に乗り続けるようなものです。

まとめ - アップグレードは「権利」、その確認は「義務」

Windows 11へのアップグレードの条件と、その確認方法について、徹底的に解説してきました。

  1. 1. 条件の本質は「セキュリティ」:

    Windows 11の厳しいシステム要件は、ユーザーを未来の脅威から守るための、ハードウェアレベルの防衛ラインです。

  2. 2. まずは「PC正常性チェック」:

    Microsoftの公式ツールを使えば、誰でも簡単に、そして安全に、自分のPCがアップグレードの権利を持っているかを確認できます。

  3. 3. 「非対応」でも諦めない:

    TPM 2.0やセキュアブートが無効になっているだけなら、BIOS/UEFI設定から有効化することで、アップグレード可能になる道が残されています。

  4. 4. 本当の非対応なら「買い替え」を:

    物理的に要件を満たせないPCを無理に使い続けることは、大きなリスクを伴います。

    サポート終了という節目を、より安全で快適なPC環境へ移行する好機と捉えましょう。

2025年10月14日という期限が迫る中、ご自身のPCがWindows 11にアップグレードできるか否かを確認することは、もはやPCユーザーとしての「義務」と言っても過言ではありません。

もし、この記事を読んでもご自身のPCの状況が判断できない、あるいはBIOS/UEFIの操作に不安がある、という場合は、決して一人で悩まず、私たちPCのプロにご相談ください。

お客様のPCの健康状態を正確に診断し、最適な未来をご提案させていただきます。

Office付きパソコンなら格安中古のPC STORE

パソコン購入のためのお役立ち情報

パソコン選びがよく分からない方、ご不安のある方、悩む前に!お気軽にご相談ください!

専門スタッフが、性能・ご予算・お好みなどご希望に合ったパソコンをお探しします!

PC STOREへ