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2025.5.24

Windows 11でのコルタナを活用してタスクを自動化する方法

Windowsのお役立ち情報

記事の最終更新日:2025年7月11日

質問する若い女性
WindowsのCortanaって、どうやって使うの?

最近、AIアシスタントの話題をよく聞くので、自分のWindows 11パソコンでも、音声アシスタントを活用してみたいんです。

以前、Windowsには「Cortana(コルタナ)」という機能があると聞いたことがあります。

例えば、声で「今日の天気は?」と聞いたり、「〇〇さんにメールして」とお願いしたり、あるいは、定型的な作業を自動化したりできるのでしょうか?

仕事の生産性を上げるために、Windows 11の音声アシスタントを使いこなす方法があれば、ぜひ知りたいです。

解説する博識な男性
パソコン専門店のスタッフ

AIアシスタントによる業務効率化、素晴らしい着眼点ですね。

ただし、まず一つ、非常に重要な情報をお伝えしなければなりません。

あなたがご存知の「Cortana」は、実は、Windows 11における、スタンドアロンの音声アシスタントとしては、2023年後半に、その役目を終え、引退しました。

しかし、ご安心ください。

それは、決して後退ではなく、遥かに強力で、知的な「後継者」へと、その座を譲った、という、大きな進化なのです。

その新たな主役の名は、「**Microsoft Copilot**」。

最新の生成AI技術を搭載した、あなたの新しい「副操縦士」です。

この記事では、まず、Cortanaの引退という「世代交代」の背景を解説し、その上で、この新しいAIアシスタントであるCopilotと、PCのあらゆる操作を声で実行可能にする「音声アクセス」機能、そして、それらを組み合わせて、あなたの定型作業を自動化するための、現代的で、そして、はるかに強力な、プロフェッショナルな方法論の全てを、一から解説していきます。

世代交代の真実:なぜCortanaは去り、Copilotが訪れたのか

かつて、Windows 10の時代において、Cortanaは、AppleのSiriや、Googleアシスタントに対抗する、Microsoftのデジタルアシスタントとして、華々しくデビューしました。

しかし、その後のAI技術の、爆発的な進化、特に、ChatGPTに代表される、大規模言語モデル(LLM)の登場は、デジタルアシスタントに求められる能力のレベルを、根本から変えてしまいました。

もはや、ユーザーが求めるのは、定型的な質問に答えたり、決まったコマンドを実行したりするだけの、単純なアシスタントではありません。

それは、複雑な文章を要約し、新しいアイデアを提案し、さらには、あなたの意図を汲んで、創造的な文章やコードを生成する、といった、より高度で、知的な「パートナー」としての役割です。

Microsoftは、この新しい時代の要求に応えるため、Cortanaというブランドを、スタンドアロンアプリとしては、発展的に解消し、そのリソースと技術を、次世代のAIアシスタントである「Microsoft Copilot」の開発に、集中させるという、戦略的な決断を下したのです。

したがって、2025年現在、Windows 11で、AIによる生産性向上を語るということは、すなわち、この新しい「副操縦士」、Copilotの能力を、いかに引き出すか、というテーマに他なりません。

第一章:新しいAI参謀「Microsoft Copilot」の能力

Microsoft Copilotは、`Win + C`というショートカットキー、あるいは、タスクバーの専用アイコンから、いつでも呼び出すことができる、あなたの新しい「AI参謀」です。

画面の右側に、チャット形式のサイドバーとして表示され、あなたのあらゆる知的生産活動を、強力にサポートします。

その能力は、Cortanaとは比較にならないほど、多岐にわたります。

情報の要約と分析

Copilotは、現在あなたがアクティブにしている、アプリケーションの文脈を理解します。

例えば、Microsoft Edgeで、長文のニュース記事や、技術文書を開いた状態で、Copilotに「この記事を3行で要約して」と指示すれば、瞬時に、その内容の要点を、日本語で提示してくれます。

あるいは、Excelで、複雑な売上データの表を開き、「このデータから、最も売上の高い地域トップ3を教えて」と尋ねれば、データの内容を分析し、答えを導き出してくれます。

コンテンツの生成と創造

Copilotは、優れたクリエイターでもあります。

「来週のクライアント向け定例会の、アジェンダ案を作成して」

「丁寧な言葉遣いで、〇〇社への納期延長のお詫びメールを書いて」

「“未来の働き方”をテーマにした、ブログ記事のアイデアを5つ提案して」

こうした、創造性が求められる、漠然とした指示に対しても、Copilotは、その膨大な知識ベースを元に、質の高いテキストコンテンツを、瞬時に生成します。

Windows OSの直接的なコントロール

Copilotは、Cortanaが担っていた、OSの基本的な設定変更の役割も、引き継いでいます。

「ダークモードにして」

「Bluetoothをオンにして、新しいデバイスをペアリングして」

「スクリーンショットを撮って」

これらの平易な自然言語による命令で、設定画面を開くことなく、PCの挙動を、直接、コントロールすることが可能です。

第二章:声でPCを操る - 「音声アクセス」の完全 mastery

Copilotが、AIとの「対話」による、知的支援ツールであるとすれば、PCのあらゆる操作を、声だけで、直接的に、そして、物理的に実行するための、もう一つの強力な機能が、「音声アクセス」です。

これは、元々、手でのマウスやキーボード操作が困難なユーザーのための、アクセシビリティ機能として開発されましたが、その能力は、全てのパワーユーザーにとって、生産性を向上させるための、新たな武器となり得ます。

「設定」>「アクセシビリティ」>「音声」から、「音声アクセス」を有効にすることで、利用を開始できます。

基本操作:「開く」「切り替える」「スクロールする」

音声アクセスが有効になると、画面上部に、マイクの状態を示すバーが表示されます。

「音声アクセス、起動」と話しかけることで、マイクが聞き取り状態になります。

「Wordを開く」「Edgeに切り替える」「下にスクロールして」といった、基本的なコマンドで、多くの操作を実行できます。

究極のポインティング:「番号の表示」と「グリッドの表示」

音声アクセスの、真に革新的な点は、マウスカーソルを、声で、ピクセル単位の精度で、コントロールできることにあります。

【番号の表示】

「番号の表示」と話しかけると、画面上の、クリック可能な、全てのUI要素(ボタン、リンク、アイコンなど)に、小さな数字のラベルが、自動で割り振られます。

あとは、「クリック 5」「ダブルクリック 23」のように、その番号を声に出すだけで、マウスポインターを一切動かすことなく、あらゆる要素を、正確にクリックすることができるのです。

【グリッドの表示】

「グリッドの表示」と話しかけると、画面全体が、9つのブロックに分割された、グリッドで覆われます。

「7」と、目的のブロックの番号を言うと、今度は、そのブロックが、さらに9つの、より小さなブロックに分割されます。

このプロセスを数回繰り返すことで、画面上の、いかなる座標へも、極めて高速に、そして精密に、マウスポインターを移動させ、「クリック」や「ドラッグ」といった操作を実行できます。

第三章:究極の自動化 - 「音声アクセス」と「Power Automate」の融合

そして、ここからが、Cortanaが決して到達し得なかった、真の「タスク自動化」の領域です。

Windows 11には、「Power Automate for Desktop」という、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ツールが、標準で搭載されています。

これは、人間がPC上で行う、一連の定型的な操作(例:特定のウェブサイトからデータをコピーし、Excelに貼り付け、グラフを作成し、メールで送信する)を、記録・再現し、完全に自動化するための、プロフェッショナルなツールです。

この、Power Automateで作成した、強力な自動化フローと、前述の「音声アクセス」を組み合わせることで、あなたの声は、複雑な業務プロセス全体を開始させるための、「起動スイッチ」となり得るのです。

その基本的なワークフローは、以下の通りです。

  1. Power Automateで、自動化フローを作成する: まず、あなたが自動化したい、一連のPC操作を、Power Automateの、グラフィカルなエディタ上で、ブロックを組み立てるように、作成します。
  2. フローを起動する、デスクトップショートカットを作成する: 作成した自動化フローを、デスクトップからワンクリックで起動できるように、専用のショートカットを作成します。
  3. 「音声アクセス」で、そのショートカットを「声でクリック」する: 音声アクセスを起動し、「デスクトップを表示して」と命令し、次に、「番号の表示」と命令します。デスクトップ上の、Power Automateのショートカットに割り振られた番号を、「クリック 〇〇」と、声で命令します。

この、一見、回りくどいように見える、三段階のプロセスこそが、あなたの「毎週月曜の朝に、定例レポートを作成する」といった、複雑で、時間を要する定型業務を、ただ一言、「レポート作成を開始」と、PCに話しかけるだけで、全自動で実行させることを可能にする、現代的な、そして、最も強力な、タスク自動化の形なのです。

まとめ:AIアシスタントとは、「対話」と「命令」で、あなたの能力を拡張する翼である

Windows 11における、AIと音声によるアシスタンス機能は、もはや、Cortanaという、一つの人格に集約されるものではありません。

それは、あなたの知的パートナーとして、柔軟な対話と思考を行う「**Copilot**」と、あなたの忠実な手足として、正確無比な操作を実行する「**音声アクセス**」、という、二つの、異なる役割を持つ、強力な機能群へと、進化を遂げたのです。

  1. 「思考」のパートナー、Copilot: 文章の要約、アイデアの壁打ち、コンテンツの草案作成といった、創造的で、知的なタスクは、`Win + C`で、Copilotに相談する。
  2. 「操作」の代行者、音声アクセス: アプリの起動、ウィンドウの操作、そして、クリックや入力といった、物理的な操作は、「音声アクセス」に、声で命令する。
  3. 「自動化」の究極形、Power Automateとの連携: 複雑で、定型的な、一連の業務プロセスは、Power Automateで「自動化フロー」として定義し、その起動スイッチを、「音声アクセス」で、声で押す。
  4. Cortanaの役割を、正しく理解する: スタンドアロンアプリとしてのCortanaは、その役目を終えた。その名を呼ぶことは、もはや、過去の英雄の、栄光を懐かしむことに等しい、と認識する。

Copilotという、賢明な「副操縦士」と、音声アクセスという、忠実な「機関士」を、あなたという「機長」が、正しく導き、使いこなす時。

あなたのWindows 11という名の翼は、これまでにないほどの、生産性という名の「高度」へと、あなたを連れて行ってくれるに、違いありません。

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