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2025.7.5

Teams会議の議事録はもう書かない!録画から文字起こし・要約までを自動化する全手順

Officeのお役立ち情報

悩む女性

毎週の定例会議、議事録を作成するのが本当に大変で…。
会議中はメモを取るのに必死で議論に集中できないし、終わってから録画を見直してまとめるのに何時間もかかってしまって…。
もっと楽になる方法って、本当にないんでしょうか?

解説する男性

そのお悩み、会議に出席するすべてのビジネスパーソンが抱える、永遠の課題ですよね。
素晴らしいニュースがあります。
2025年現在、Microsoft TeamsとAIアシスタントのCopilotを使えば、その**面倒な議事録作成業務は、ほぼ完全に自動化できる**んですよ。
もう、あなたが議事録を書く必要はなくなるかもしれません。
今日は、単なる文字起こし機能の紹介ではありません。
会議の録画設定から、AIによる要約、そしてToDoリストの自動生成まで、一連の業務フローを完全に自動化するための全手順を、日本一詳しく、そして具体的にお教えします。
この記事を読み終えれば、あなたは議事録作成という単純作業から解放され、より創造的な仕事に時間を使えるようになりますよ。

【大前提】なぜ議事録作成は「自動化」すべきなのか? - 失われた時間と機会

「議事録作成は若手の仕事」といった旧態依然の考え方が、今なお多くの職場で残っているかもしれません。

しかし、AIが普及した2025年において、人間が手作業で議事録を作成することは、個人・チーム・会社全体にとって、もはや「損失」でしかない、という事実をまず認識する必要があります。

議事録作成に潜む「3つの見えないコスト」

手作業での議事録作成には、目に見えにくい、しかし深刻な3つのコストが潜んでいます。

  • 1. 時間的コスト:

    1時間の会議の議事録を作成するために、録画を再生し、発言を要約し、清書するのに、平均して2~3時間の時間がかかると言われています。

    もし、週に2回、こうした作業を行っているとしたら、年間で200時間以上もの時間を、議事録作成だけに費やしている計算になります。

    これは、人件費に換算すれば、決して無視できない金額です。

  • 2. 精神的コスト(集中力の散逸):

    会議の場で「議事録を取らなければ」というプレッシャーを感じている担当者は、発言の一言一句を聞き逃すまいと、メモを取ることに必死になります。

    その結果、会議の本来の目的である「議論に参加し、意見を出し、新たなアイデアを生み出す」という、最も重要な行為に集中できなくなってしまいます。

    これは、担当者個人の成長機会を奪うだけでなく、会議全体の質を低下させる、大きな損失です。

  • 3. 機会損失コスト:

    年間200時間という時間を、もし議事録作成ではなく、新しい企画の立案、顧客への提案、自己研鑽といった、より付加価値の高い創造的な仕事に使えていたとしたら、どれほどの成果を生み出せたでしょうか。

    議事録作成という非創造的な作業は、私たちが本来得られたはずの、未来の利益(機会)を静かに奪い続けているのです。

AIによる議事録の自動化は、これらのコストを限りなくゼロに近づけ、失われた時間と機会を、私たち人間の手に取り戻すための、最も強力な武器なのです。

ステップ1:【準備編】会議を「データ」として完璧に記録する正しい設定

AIに質の高い議事録を生成させるための第一歩は、AIの「素材」となる、質の高い会議データを記録することです。

ゴミを入れればゴミしか出てこない「Garbage In, Garbage Out」の原則は、ここでも例外ではありません。

Teams会議の録画とトランスクリプトの基本

Microsoft Teamsには、会議の内容を記録するための2つの主要な機能があります。

  • レコーディング(録画):

    会議の映像と音声を、ビデオファイルとして記録します。

    会議の雰囲気や、共有された画面の操作を確認するのに役立ちます。

  • トランスクリプション(文字起こし):

    会議中のすべての発言を、AIがリアルタイムでテキストに変換し、「誰が」「いつ」「何を話したか」を時系列で記録します。

議事録の自動化において、より重要になるのは後者の**トランスクリプション**です。

このテキストデータこそが、Copilotが内容を理解し、要約やタスク抽出を行うための、最も重要な「元データ」となります。

会議開始前の重要設定:会議オプションの最適化

「会議の録画ボタンを押し忘れた」という、議事録担当者にとって最も恐ろしい人為的ミスを防ぐため、会議をスケジュールする際に、以下の設定を行うことを強く推奨します。

  1. 1. Teamsのカレンダーで新しい会議を作成します。
  2. 2. 参加者などを設定して「保存」した後、再度その予定を開き、「会議のオプション」をクリックします。
  3. 3. Webブラウザで会議オプションの画面が開きます。

    その中にある**「自動的にレコーディングと文字起こしを行う」**という項目のスイッチを「はい」に設定します。

この一手間だけで、会議が開始されると同時に、録画とトランスクリプションが自動でスタートするようになります。

これにより、録画忘れのリスクが完全になくなるだけでなく、会議の冒頭で「えーっと、録画ボタンはどこだっけ…」と慌てる必要もなくなります。

会議中の作法:AIが認識しやすい環境を作る

トランスクリプションの精度、つまり文字起こしの正確さは、会議の「音質」に大きく左右されます。

AIに最高のパフォーマンスを発揮させるため、会議の参加者全員で、以下のグランドルールを共有することをお勧めします。

1. マイク付きヘッドセットの使用を徹底する

ノートPCに内蔵されているマイクは、キーボードのタイピング音や、部屋の反響音といった環境ノイズを拾いやすく、音声が不明瞭になりがちです。

不明瞭な音声は、当然ながら文字起こしの精度を著しく低下させます。

口元との距離が一定に保たれ、クリアな音声を拾うことができる**マイク付きのヘッドセットやイヤホン**の使用を、参加者全員にお願いしましょう。

これは、議事録の精度だけでなく、会議そのもののコミュニケーションの質を向上させる上でも非常に重要です。

2. 明確な発言を心がける

AIは非常に賢くなりましたが、それでも複数の人が同時に話す「かぶせ気味」の発言や、極端に早口な発言の聞き取りは苦手です。

会議のファシリテーターは、参加者が**一人ずつ、はっきりと、適切な速度で話す**よう、意識的に議論をコントロールすることが望ましいです。

3. Teams上の表示名を確認する

トランスクリプトには、発言者としてTeams上で表示されている名前が記録されます。

ニックネームなどで登録している場合は、会議の前に、誰だか分かる正式な氏名や部署名に変更しておくことで、後から議事録を確認する際の可読性が大きく向上します。

ステップ2:【実行編】トランスクリプトの取得とCopilotへの連携

質の高い会議データが記録できたら、次はそのデータをAIが調理できる形に整え、Copilotに渡すプロセスです。

会議終了後のトランスクリプトの確認とダウンロード

会議が終了すると、数分後にはTeamsの該当会議のチャット欄や、カレンダーの予定詳細画面に、会議の録画とトランスクリプトが閲覧できるリンクが自動的に生成されます。

リンクを開くと、Webブラウザ上で、誰が何を話したかが時系列で表示されたトランスクリプトを確認できます。

もし、明らかに誤認識している箇所(特に固有名詞など)があれば、この画面で直接テキストを編集し、修正することも可能です。

そして、画面右上にあるダウンロードボタンをクリックすると、トランスクリプトをファイルとして保存できます。

形式は**Word形式(.docx)**またはVTT形式(.vtt)から選べますが、後のCopilotでの処理を考えると、**Word形式でダウンロードしておくのが最も便利**です。

【法人向け】Copilot for Microsoft 365によるインテリジェント会議要約

もし、あなたの組織が法人向けの**「Copilot for Microsoft 365」**を契約している場合、議事録の自動化は、ほぼこの時点で完了します。

なぜなら、このプランには「インテリジェント会議要約Teams PremiumおよびCopilot for Microsoft 365で利用できる機能。会議の録画とトランスクリプトをAIが自動で解析し、要約やタスクなどを生成します。」という、まさに魔法のような機能が備わっているからです。

会議終了後、Teamsのチャット欄を見ると、あなたが何もしなくても、Copilotが自動的に生成した以下のような「AIによるメモ」が表示されています。

  • 会議の要約: 会議全体の目的と結論が、簡潔な文章でまとめられています。
  • 議題ごとのチャプター: 「新製品の価格設定について」「来期のマーケティング戦略について」といった形で、議論された議題ごとにタイムスタンプが付けられ、クリック一つで録画の該当箇所にジャンプできます。
  • 担当者別のタスクリスト: 会話の中から「〇〇さん、来週までにお願いします」といった発言をAIが認識し、「担当者:〇〇、タスク:△△、期限:来週」といった形で、ToDoリストを自動で生成してくれます。

この機能があれば、もはや人間が議事録を作成する必要はほとんどありません。

会議の欠席者も、このAI要約を見るだけで、会議のすべてを短時間でキャッチアップできます。

【個人向け】Copilot Proユーザー向けの代替手順

個人向けの「Copilot Pro」では、残念ながらTeamsの自動要約機能は利用できません。

しかし、心配は無用です。

先ほどダウンロードした**トランスクリプトのWordファイル**を使えば、ほぼ同等の結果を得ることができます。

次のステップで、そのための具体的な「魔法のプロンプト」を見ていきましょう。

ステップ3:【魔法のプロンプト集】Copilotで議事録を自由自在に調理する

ここからは、取得したトランスクリプトデータを、Copilotを使って「価値ある情報」へと昇華させるための、具体的なプロンプト(指示文)集です。

WordやCopilotのチャット画面で、これらのプロンプトを試してみてください。

プロンプト1:基本的な要約とアジェンダの生成

シナリオ:1時間に及ぶ会議の全体像を、5分で把握できる形にまとめたい。

魔法のプロンプト:

あなたは、非常に優秀なビジネスアシスタントです。添付したTeams会議のトランスクリプトを読み込み、以下の形式で議事録のドラフトを作成してください。

# 会議名: (例:2025年6月度 定例マーケティング会議)
# 開催日時: (トランスクリプトの冒頭から推定)
# 出席者: (トランスクリプトから出席者をリストアップ)
# 会議の目的: (会話全体から、この会議が何のために行われたかを100字以内で要約)
# 全体のサマリー: (会議全体の結論と重要なポイントを300字程度で要約)
# 議題ごとの要点: (議論された主要なトピックを特定し、それぞれについて要点を箇条書きでまとめる)

解説:

プロンプトの冒頭で「あなたは優秀なビジネスアシスタントです」と**役割(ロール)を与える**ことで、Copilotの応答の質と形式が向上します。

また、`#` を使って出力してほしい項目を明確に指定することで、構造化された、見やすいフォーマットで結果を得ることができます。

プロンプト2:決定事項とネクストアクション(ToDo)の抽出

シナリオ:会議で「結局、何が決まったのか?」そして「次に何をすべきか?」という、最も重要な情報を明確にしたい。

魔法のプロンプト:

このトランスクリプトの中から、【決定事項】と判断できる箇所をすべて抜き出し、箇条書きでリストアップしてください。

次に、このトランスクリプトを基に、担当者別のネクストアクション(ToDoリスト)を作成してください。必ず「担当者」「タスク内容」「言及された期限」の3つの列を持つ表(テーブル)形式で出力してください。期限が明確に言及されていない場合は、その旨を記載してください。

解説:

議事録の最も重要な役割の一つが、合意形成とタスク管理です。

このプロンプトは、AIに会話の中から「~ということですね」「では、それで進めましょう」といった合意形成のシグナルや、「~さん、お願いします」「~日までにやります」といったタスク割り当てのシグナルを読み取らせ、構造化されたリストとして抽出させるものです。

これにより、会議後のタスクの抜け漏れを劇的に減らすことができます。

プロンプト3:発言者ごとの意見の整理と対立点の明確化

シナリオ:新プロジェクトの進め方について、A部長とB課長の間で意見が対立した。

両者の主張のポイントを正確に把握し、論点を整理したい。

魔法のプロンプト:

このトランスクリプトの中から、「新プロジェクトの予算」という議題に関する、'A部長'の発言と'B課長'の発言を、それぞれ時系列で抜き出してください。その上で、両者の主張の要点と、意見が対立しているポイントを、比較表の形式でまとめてください。

解説:

Copilotは、トランスクリプトに記録された発言者情報を基に、特定の人物の意見だけを抽出・要約することが可能です。

これにより、複雑な議論の中から、対立する意見の核心部分を客観的に把握し、次の議論に向けた論点整理に役立てることができます。

プロンプト4:特定のキーワードに関する議論の深掘り

シナリオ:会議の様々な場面で断片的に話に出た「顧客満足度」というキーワードについて、関連する発言をすべて時系列で追いかけたい。

魔法のプロンプト:

このトランスクリプト全体から、「顧客満足度」「CS」「お客様の声」というキーワード、およびそれらに関連する発言をすべて抽出し、誰がどのような文脈でその話をしたのかを、時系列でまとめてください。

解説:

長い会議では、重要なトピックが複数の議題にまたがって、断片的に議論されることがよくあります。

このプロンプトを使えば、人間が録画を見返しながらキーワードを探すという骨の折れる作業を、AIが一瞬で代行してくれます。

特定のテーマに関する議論の変遷を、効率的に把握することが可能です。

プロンプト5:議事録のフォーマット変換と共有用メールの作成

シナリオ:Copilotに生成させた議事録の要約とToDoリストを、関係者にメールで共有したい。

魔法のプロンプト:

先ほど生成した議事録の「全体のサマリー」と「担当者別のToDoリスト」を基に、会議の出席者全員に送るための報告メールの文面を作成してください。件名は「【議事録共有】6/22 定例会議」とし、ToDoリストの担当者には、改めてタスクの確認を促す一文を加えてください。丁寧かつ簡潔なビジネスメールとしてください。

解説:

Copilotの真価は、情報の抽出・要約だけでなく、その後のアウトプット生成までを一気通貫で行える点にあります。

議事録の作成から、それを共有するためのコミュニケーションまで、面倒な作業をすべてAIに任せることが可能です。

まとめ - 議事録作成からの解放は、創造性の解放である

Microsoft TeamsとCopilotがもたらす議事録の自動化は、単なる業務効率化のテクニックではありません。

それは、私たちビジネスパーソンの働き方を、より人間的で、より創造的なものへとシフトさせる、大きな変革の波です。

  1. 1. 準備が9割:

    会議の自動録画・文字起こし設定と、参加者全員のヘッドセット使用。この2つの準備が、質の高いAI議事録を生み出すための最も重要な土台です。

  2. 2. Copilotは万能の調理人:

    記録されたトランスクリプトという「素材」を、Copilotに適切なプロンプト(レシピ)で渡せば、要約、ToDoリスト、論点整理など、あらゆる「料理」に仕上げてくれます。

  3. 3. 時間は「創造」のために使う:

    議事録作成という単純作業に費やしていた膨大な時間を、AIに任せる。

    そして、それによって生み出された貴重な時間を、本来人間がやるべきである「思考」や「対話」、「創造」といった、付加価値の高い仕事に再投資する。

    これこそが、AI時代の新しい働き方なのです。

もう、あなたが会議でメモを取ることに必死になる必要はありません。

議論に100%集中し、最高のアイデアを出すことだけを考えてください。

面倒な記録と整理は、すべてあなたの優秀なAIアシスタントに任せてしまえば良いのです。

もちろん、こうした最先端のAI仕事術を快適に実行するためには、AI処理をローカルで高速に実行できるNPUNeural Processing Unitの略。AIに関連する計算を専門に行うプロセッサー。NPU搭載PCでは、CopilotなどのAI機能をより高速かつ省電力で実行できます。を搭載した、最新のAI PCが不可欠です。

あなたの生産性を飛躍させる最高のPC選びについても、ぜひ私たち専門家にご相談ください。

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