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2025.3.8

OneNoteで効率的に会議ノートをまとめるコツ

Officeのお役立ち情報

記事の最終更新日:2025年7月10日

質問する若い女性
会議のメモ、うまくまとめられなくて…

毎週のように会議があるのですが、議事録や自分のメモをまとめるのが、すごく苦手なんです。

とりあえずWordやメモ帳に打ち込んではみるものの、後から見返すとただの文字の羅列で、結局何が決まったのか、自分が何をすべきなのかが、さっぱり分からなくなってしまって。

OneNoteが良いと聞いて使ってはいるのですが、結局、ただのデジタルなノートとしてしか活用できていません。

会議の決定事項や、自分の「やることリスト(ToDo)」が明確になって、後から検索や活用がしやすい、プロのような効率的なノートの取り方って、OneNoteで実現できないのでしょうか?

解説する博識な男性
パソコン専門店のスタッフ

そのお悩み、会議に参加する全てのビジネスパーソンが共感する、非常に本質的な課題です。

その問題の根本は、多くの方が会議ノートを「記録」と捉えている点にあります。

しかし、真に価値のあるノートとは、単なる記録ではなく、未来の「行動」に繋がる、動的な「情報資産」でなければなりません。

そして、Microsoft OneNoteは、まさにそのために設計された、無限の可能性を持つデジタルキャンバスなのです。

OneNoteの真価は、会議の「前・中・後」という一連のプロセス全体を、一つのシステムとして捉え、Outlookの予定表やタスクとシームレスに連携させることで初めて発揮されます。

この記事では、会議の準備段階から、ノートの取り方、そして議事録の共有とタスク化に至るまで、あなたの会議ノートを「死んだ情報」から「生きた資産」へと変えるための、体系的な方法論の全てを、あなたに伝授します。

OneNoteノート術の神髄:それは「行動」を予約するシステムである

優れた会議ノートとは何でしょうか。

それは、発言が全て網羅された、完璧な速記録のことではありません。

それは、会議で議論された無数の情報の中から、「決定事項」「未決事項」「誰が・いつまでに・何をすべきか(ToDo)」という、未来の行動に繋がる重要な要素を抽出し、構造化されたものです。

OneNoteは、その自由度の高いキャンバスと、強力な連携機能によって、この「情報の構造化」と「行動への変換」を、他のどのツールよりも効率的に行うことを可能にします。

これから解説するのは、単なるノートの取り方のテクニックではありません。

会議というインプットを、具体的なアウトプットへと確実に繋げるための、一種の「業務改革メソッド」なのです。

このメソッドを習得すれば、あなたの会議後の仕事の進め方は、劇的に変わることをお約束します。

第一章:準備(Before)- 戦いは会議の前に始まっている

優れた会議ノートは、会議が始まる前からその準備が始まっています。

場当たり的にノートを取り始めるのではなく、一貫性のあるフォーマットを用意し、必要な情報を集約しておくことが、効率化の第一歩です。

最強の時短術:会議ノート用テンプレートの作成と活用

毎回、白紙のページからノートを取り始めるのは、非効率の極みです。

まず、あなただけの「会議ノート用テンプレート」を作成しましょう。

OneNoteのページに、以下の項目をあらかじめ記載しておきます。

  • 会議名:
  • 日時:
  • 出席者:
  • 議題(アジェンダ):
  • (罫線)
  • 決定事項/議事内容:
  • ToDo(アクションアイテム): | No. | 担当者 | タスク内容 | 期限 |
  • 保留・確認事項:

特に「ToDo」は、表形式にしておくと、後々の管理が非常に楽になります。

このページを作成したら、「挿入」タブ > 「ページのテンプレート」 > 「現在のページをテンプレートとして保存」を選択し、「会議ノートテンプレート」といった名前で保存します。

さらに、セクションのデフォルトテンプレートとして設定しておけば、そのセクションで新しいページを追加するたびに、このテンプレートが自動的に適用されるようになります。

究極の連携技:Outlookの予定表からノートを自動生成する

もしあなたが、会議の管理にOutlookの予定表を使用しているなら、この上なく強力な連携機能が使えます。

Outlookの予定表で、対象の会議予定をダブルクリックで開きます。

リボンメニューに表示される「OneNoteに送信」(あるいは「会議ノート」)というボタンをクリックします。

すると、どのノートブックにページを作成するかの選択画面が表示され、OKを押すと、OneNote上に新しいページが自動的に作成されます。

このページには、会議の件名、日時、出席者リスト、そして招待メールの本文(議題など)が、全て自動で転記されています。

会議の基本情報を手入力する手間が完全に省けるだけでなく、会議とノートがデジタルの上で強固に結びつく、まさに「神速」の準備術です。

第二章:記録(During)- 多彩な情報をリッチに捉える

会議中は、タイピングによるテキスト入力だけでなく、OneNoteが持つ多彩な情報キャプチャ能力を最大限に活用します。

テキストを超えて:手書き、音声、スクリーンショットの活用

OneNoteのキャンバスは、テキストの制約を受けません。

  • 手書きと描画: Surfaceのようなペン対応デバイスを使っている場合、「描画」タブからペンツールを選択し、ホワイトボードに描かれた図や、アイデアの相関図などを、手書きで素早くスケッチできます。テキストと手書きが同じページ上に共存できるのが、OneNoteの強みです。
  • 音声録音: 「挿入」タブの「オーディオ」機能を使えば、会議の音声を丸ごと録音できます。しかし、OneNoteの録音機能の真価は、単なる録音に留まりません。
  • 画面の領域の挿入: オンライン会議で、重要なスライドや共有された画面が表示されたら、「挿入」タブの「画面の領域」を使い、その部分だけを切り取って、ノートに直接貼り付けられます。スクリーンショットを撮って、後から画像ファイルを貼り付ける、という手間はもう不要です。

ノートに生命を吹き込む「タイムシンク音声録音」

これが、OneNoteを最強の議事録ツールたらしめる、キラー機能です。

音声の録音を開始した状態で、あなたがキーボードでノートをタイピングすると、OneNoteは**どのタイミングで、どのテキストが入力されたかを、全てタイムスタンプ付きで記録**しています。

会議後、録音された音声データを再生する際に、あなたがタイプした特定のノートの横に表示される「再生」ボタンをクリックしてみてください。

すると、音声の再生位置が、そのノートをタイプした瞬間の会話へと、一瞬でジャンプします。

「この決定事項が、どういう文脈で話されていたか、もう一度確認したい」

そんな時、延々と録音を聞き返す必要はもうありません。

テキストと音声が完全に同期したこの機能は、議事録の正確性と確認作業の効率を、別次元へと引き上げます。

情報の構造化と発見を助ける「タグ」の活用術

OneNoteの「タグ」機能は、ノート内の情報に意味付けを行い、後から検索・集約するための、極めて重要な機能です。

「ホーム」タブには、ToDo(チェックボックス)、重要(★)、疑問(?)、アイデア(電球)といった、様々な定義済みのタグが用意されています。

会議中に、「これは自分がやるべきタスクだな」と思った行の先頭でToDoタグ(Ctrl + 1)を付け、「これは後で確認が必要だ」という点に疑問タグ(Ctrl + 3)を付ける、という習慣をつけましょう。

さらに、自分だけのカスタムタグを作成することも可能です。

例えば、「Aプロジェクト」というタグや、「要承認」というタグを作っておけば、情報の分類がより柔軟になります。

第三章:行動(After)- ノートを「資産」へと変換する

会議が終わった瞬間から、ノートはその真価を発揮し始めます。

記録された情報を、具体的な行動計画と、検索可能な知識ベースへと変換していくプロセスです。

「タグの検索」機能:散らばったToDoを一瞬で集約する

複数の会議ノートに散らばったToDoタグや重要タグを、一つずつ探して回るのは非効率です。

「ホーム」タブの「タグの検索」機能を使ってみてください。

すると、現在のノートブックや、全てのノートブックを横断して、特定のタグが付いた項目を全て検索し、一覧表示してくれます。

さらに、この検索結果から「概要ページの作成」ボタンを押せば、見つかったタグ付き項目が全てリストアップされた、新しいサマリーページを自動で作成してくれます。

これにより、全ての会議から抽出された「自分のやるべきことリスト」や「確認事項リスト」が、一瞬で完成します。

Outlookタスク連携:OneNoteから直接「行動」を予約する

OneNoteのToDoタグは、それ自体がリマインダー機能を持つわけではありません。

これを、本格的なタスク管理システムであるOutlookの「タスク」と連携させることで、ワークフローは完成します。

ToDoタグを付けた行を右クリックし、「Outlookタスク」を選択します。

すると、「今日」「明日」「今週」といった期限を設定するメニューが表示され、選択すると、Outlookのタスク(Microsoft To Do)に、新しいタスクとして自動で登録されます。

このOutlookタスクには、元のOneNoteページへのリンクが自動で埋め込まれるため、タスクを実行する際に、いつでもワンクリックで関連情報が書かれた議事録に戻ることができます。

これにより、「会議での決定」と「日々のタスク実行」が、完全にリンクするのです。

ノートの共有とエクスポート

完成した議事録は、関係者と共有する必要があります。

ノートブック自体を共有設定にすれば、複数人での同時編集も可能です。

あるいは、「ファイル」>「エクスポート」から、現在のページをPDF形式で出力し、整形された公式な議事録としてメールで配布することもできます。

第四章:知識ベースの構築 - 未来の自分のための情報整理術

個々の会議ノートは、それ自体が価値ある情報ですが、それらを体系的に整理・保管することで、組織や個人の「知識ベース(ナレッジベース)」へと昇華します。

OneNoteの階層構造を活かし、「(年度)>(部署・プロジェクト)>会議議事録」といった形で、ノートブック、セクショングループ、セクションを整理します。

そして、OneNoteが持つ強力な検索機能を信頼してください。

OneNoteの検索は、テキストだけでなく、画像の中に含まれる文字(OCR)や、手書きの文字さえも検索対象とします。

「あの会議で、確か〇〇というキーワードが出たはずだ」

そう思ったら、検索ボックスにキーワードを入力するだけで、数年前の議事録の中からでも、該当のページを一瞬で見つけ出してくれるでしょう。

適切に整理・記録されたOneNoteは、あなたの第二の脳、そして組織の集合知そのものとなるのです。

まとめ:OneNoteとは、思考と行動を繋ぐ「架け橋」である

OneNoteを会議で使いこなす技術とは、単なるメモ取りの技術ではありません。

それは、無秩序な議論の中から、価値ある情報を抽出し、構造化し、そして未来の具体的な行動へと結びつけるための、高度な情報マネジメント術です。

  1. 準備が8割: Outlook連携で会議情報を自動転記し、テンプレートでノートの型を定める。この準備段階が、会議中の余裕と、ノートの品質を決定づける。
  2. リッチな情報を取り込む: テキストだけでなく、音声、手書き、画像といった多彩な情報を、時系列に沿って一つのキャンバスに集約する。特にタイムシンク音声録音は、議論の文脈を完璧に再現する。
  3. タグ付けで情報を「行動可能」にする: 「ToDo」や「疑問」といったタグを戦略的に使うことで、ノートは単なる記録から、検索・集約可能なデータベースへと進化する。
  4. Outlook連携でサイクルを完結させる: OneNoteで捉えたToDoを、Outlookタスクへと変換し、期限とリマインダーを設定する。これにより、会議での決定が、実行を約束された具体的な計画へと昇華する。

もはや、書いて終わりの「死んだ議事録」を作成する時間は、私たちのどこにもありません。

OneNoteという強力なパートナーと共に、全ての会議を、次のアクションを生み出すための、生産的で創造的な場へと変えていきましょう。

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