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2025.11.27

MacBookが熱い!“発熱”の原因を特定し、パフォーマンス低下や故障を防ぐための誰でもできる10の冷却対策

MacOSのお役立ち情報

記事の最終更新日:2025年10月29日

質問するスト子
スト子

ピー太さん、私のMacBookが最近すごく熱くなるんです。特にビデオ会議をしたり、ブラウザのタブをたくさん開いたりすると、キーボードの上が触れないくらい熱くなって、冷却ファンが「フォーン!」って轟音を立て始めます。

そうなるとPC全体の動きもなんだかカクカクして、パフォーマンスが落ちている気がします。これって故障の前兆なのでしょうか?このまま使い続けるとMacBookの寿命が縮んでしまいそうで、すごく心配です。

解説するピー太
ピー太

その「発熱」と「ファンの轟音」、まさにMacがあなたに送っている明確な「SOS信号」ですよ。スト子さん、お客様の観察は的確です。その状態を放置すれば、確実にMacの寿命は縮んでしまいます。

でもご安心ください。その原因は多くの場合ハードウェアの故障ではなく、**あなたの知らないところで暴走している「ソフトウェア」**か、あるいは**塞がれてしまった「空気の通り道」**にあるのです。

例えるなら、お客様のMacは今、全力疾走を強いられているのに厚着をさせられて、うまく呼吸ができていない「窒息寸前」のマラソンランナーのような状態なのです。

この記事では、プロのメディカルスタッフのように、まずMacに標準搭載された「**アクティビティモニタ**」という聴診器を使ってどのアプリが暴走しているのかを特定します。その上で、誰でも今すぐ実践できる10の具体的な冷却対策を授け、あなたのMacを再び涼しく快適な状態へと導きます。

発熱の哲学:それはMacの「悲鳴」であり、パフォーマンスの「リミッター」である

MacBookが熱くなるのは、その頭脳であるCPUやGPUが複雑な計算を行うために一生懸命働いている証です。しかし、その熱が許容範囲を超えてしまうと、Macは自らの身を守るために究極の自己防衛策を発動します。それが「**サーマルスロットリング**」です。

これは、CPUが自身の温度を下げるために意図的に計算能力(クロック周波数)を引き下げる機能のこと。つまり「**熱暴走で壊れてしまうくらいなら、少しだけバカになろう**」という賢明な判断なのです。お客様が体感する「パフォーマンスの低下」や「カクつき」は、まさにこのサーマルスロットリングが作動しているサインです。

発熱は単に「熱い」という不快な問題だけではありません。それは、あなたのMacの本来の性能を封じ込め、長期的にはバッテリーや内部の電子部品の寿命を確実に縮めていく、静かなる「暗殺者」なのです。この暗殺者の正体を突き止め、その活動を食い止めることこそが、お客様の大切なMacと長く快適に付き合っていくための唯一の道なのです。


第一章:犯人捜し - アクティビティモニタで「暴走プロセス」を特定する

Macの発熱問題を解決するための、最初のそして最も重要なステップが原因の「切り分け」です。そのための最強の武器が、「アプリケーション」>「ユーティリティ」フォルダに標準で搭載されている「**アクティビティモニタ**」です。

CPUタブで「暴走犯」をあぶり出す

アクティビティモニタを起動し、「CPU」タブを選択します。表示されるプロセスリストの「**% CPU**」という列のヘッダーをクリックして、CPU使用率が高い順に並べ替えてください。通常、アイドル状態であれば`kernel_task`を除き、上位のプロセスでも数%程度のはずです。

もしここに、常に**50%や100%を超えるような異常なCPU使用率を示しているアプリケーションやプロセス**がいたら、それこそがあなたのMacを熱暴走させている最大の「犯人」です。

  • よくある犯人①:Webブラウザ(Safari, Chromeなど)
    特定のWebサイトや広告、あるいは多数の拡張機能が暴走している可能性があります。
  • よくある犯人②:Spotlight (`mds_stores`, `mdworker`)
    Macの検索機能であるSpotlightがファイルのインデックスを作成している最中です。通常は一時的なものですが、これが延々と続く場合はインデックスが破損している可能性があります。
  • よくある犯人③:特定のアプリケーション
    動画編集ソフトやRAW現像ソフトなど高負荷な作業を行っている時はもちろんCPU使用率は高くなりますが、何も操作していないのに暴走している場合はそのアプリのバグかもしれません。

「エネルギー」タブで電力消費の犯人を見つける

「エネルギー」タブは、どのアプリがバッテリーを最も消費しているかを示します。電力消費は発熱と直接的に結びついています。「エネルギー影響」の数値が異常に高いアプリもまた、有力な容疑者です。


第二章:誰でもできる10の冷却対策 - Macの悲鳴を止める応急処置と恒久対策

原因の目星をつけたら、いよいよ具体的な冷却プランの実行です。誰でもすぐに試せるソフトウェア的な対策から始めましょう。

【ソフトウェア編】暴走するプログラムを鎮める

  1. 暴走プロセスの強制終了: アクティビティモニタで特定した犯人プロセスを選択し、左上の「×」ボタンから強制終了させます。
  2. ブラウザの「タブ」と「拡張機能」の大掃除: 不要なタブはこまめに閉じる。使っていないブラウザ拡張機能は無効化または削除する。
  3. Spotlightインデックスの再構築: `mds_stores`が暴走している場合、「システム設定」>「SiriとSpotlight」>「Spotlightプライバシー」で一度Macintosh HDを除外リストに追加し、すぐに削除することでインデックスが再作成され問題が解決します。
  4. SMCリセット(Intel Macのみ): ファンの制御などを司るSMC(システム管理コントローラ)をリセットすることで、ファンの異常な動作が正常化されることがあります。
  5. アプリとmacOSを常に最新の状態に: ソフトウェアのアップデートにはパフォーマンスの改善やバグ修正が含まれています。

【物理・環境編】Macの「呼吸」を助ける

  1. 冷却経路を確保する: MacBookの吸気口(側面や底面)と排気口(ディスプレイのヒンジ部分)を塞がない。特に**布団やソファの上で使うのは自殺行為**です。必ず硬く平らな机の上で使いましょう。
  2. ノートパソコンスタンドを活用する(最も効果的): スタンドを使い、MacBookの底面と机の間に空気の通り道を作る。ただこれだけで冷却効率は劇的に向上します。
  3. 内部クリーニング(上級者向け): 長年使ったMacの内部には驚くほどのホコリが溜まっています。保証期間が切れているPCであれば、自己責任で裏蓋を開けエアダスターでファンやヒートシンクのホコリを除去するのも非常に効果的です。
  4. 直射日光や高温環境を避ける: 夏場の車内への放置などは論外です。
  5. 充電しながらの高負荷作業を避ける: バッテリーの充電はそれ自体が熱を発生させます。可能な限り充電が完了してから重い作業を始めましょう。

まとめ:Macの発熱は、あなたの「使い方」と「環境」を見直すサインである

MacBookの発熱は、故障を知らせる絶望のサイレンではありません。それは、お客様のMacとの付き合い方を見直し、より賢くそしてより優しく接するための最高の「機会」なのです。

  1. まず「アクティビティモニタ」で犯人を探す: 熱の原因はソフトウェアか物理的なものか。その切り分けが全ての始まり。
  2. ソフトウェアの「暴走」はこまめに断つ: 不要なタブを閉じ、使わないアプリを終了させる。シンプルな習慣がMacを救う。
  3. Macの「呼吸」を妨げない: 空気(エアフロー)の通り道を塞がない。特に柔らかい布の上での使用は厳禁。
  4. 「スタンド」は最高の相棒: 数千円の投資で得られる冷却効果は絶大である。
  5. 定期的な「大掃除」を心掛ける: 内部に溜まったホコリは百害あって一利なし。

お客様のMacは非常にパワフルですが、同時に繊細なパートナーでもあります。その声なき悲鳴に耳を傾け、適切なケアを施すことで、あなたのMacはこれからも長年にわたり最高のパフォーマンスであなたの創造活動を支え続けてくれるでしょう。

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