最近、WordやExcelを開くたびに「Copilot」のボタンやメッセージが出てきて、正直ちょっとストレスです…。勝手に表示される感じがして、「これ本当に触って大丈夫なのかな?」と不安にもなります。
とはいえ、AIで仕事が楽になるなら少しは使ってみたい気持ちもあって…。Copilotを完全に消す方法と、あえて残すなら安全に使う設定の仕方を、まとめて教えてもらえませんか?
分かるよ。「突然新しいボタンが増える」「何を送っているのか分からない」という状態だと、便利さより不安が勝ってしまうよね。大事なのは、仕組みとオンオフの範囲を理解して、自分のルールでコントロールできる状態にしておくことなんだ。
この記事では、まず「Officeに出てくるCopilotにはどんな種類があるか」を整理したうえで、見た目だけ静かにする方法、会社PCで完全に無効化したいときの考え方、そしてあえて残す場合の安全な使い方やおすすめ設定まで、順番に整理していくよ。

目次
Officeに出てくる「Copilot」とは?まず全体像を整理する
まず、「勝手に出てくるCopilot」と一言で言っても、実際にはいくつかのパターンがあります。ざっくり分けると次のようなイメージです。
- Word・Excel・PowerPointなどのリボンに表示されるCopilotボタン。
- 文章やスライド作成中に表示される「Copilotで要約」「Copilotで作成」などの提案ボタン。
- Outlookでメールを作成するときに出てくる「Copilotで下書きを提案」といった補助表示。
これらは、Officeアプリの一部として組み込まれているAIアシスタント機能です。テキストの生成や要約、アイデア出しなどに使える一方で、「どこまで情報を送っているのか」「間違った内容が出てこないか」といった不安も生まれやすいのが正直なところです。
この記事では、こうしたCopilotの表示を
- 見た目のストレスを減らすために静かにする。
- 必要に応じて、実質的に使えない状態に近づける。
- 逆に便利さを活かしつつ、安全側で使えるように設定する。
という三つの方向性から整理していきます。
いきなり完全無効化する前に知っておきたい考え方
「新しい機能が怖いから全部オフにしたい」という気持ちは自然ですが、Copilotを完全に封じてしまうと、将来的に便利な活用方法を試す余地も失われます。現実的には、次の三つの方針のどれに近いかを決めておくと判断しやすくなります。
| 方針 | イメージ | メリット | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 完全に使わない | ボタンも目に入らないレベルまで抑えたい。 | 誤って機密情報を送る心配が最小になる。 | 新機能のメリットを将来的にも活かしづらい。 |
| 基本はオフ寄りで運用 | 普段は出てこないようにしつつ、必要なときだけ使う。 | 安全寄りに保ちながら、限定的に活用できる。 | 設定やルール決めを理解しておく必要がある。 |
| 積極的に活用する | AIを前提に仕事のやり方を組み直す。 | 文章作成や資料作成のスピードが大幅に向上しやすい。 | 情報の出し方や検証をきちんとしないと、誤情報のリスクが高まる。 |
家庭用PCや個人事業のPCなら、「基本はオフ寄りだが、試したいときだけ使えるようにしておく」という真ん中の方針がおすすめです。会社支給PCの場合は、個人で判断せず、必ず社内ルールに従うのが安全です。
「Copilotを無効化する」主な方法とできる範囲
「無効化」という言葉は便利ですが、実際には
- 単にボタンやメッセージが「見えなくなる」だけのもの。
- 機能へのアクセス自体が制限されるもの。
- 組織全体のポリシーで通信を止めるもの。
など、レベルがさまざまです。この章では、個人ユーザーが自分で調整できる範囲と、会社・学校の管理者が関わる範囲を分けて整理します。
Office側のボタン表示を減らす・隠す
見た目のストレスを減らしたいだけなら、「Copilotボタンを目立たなくする」「リボンの配置を変える」というアプローチが現実的です。
- WordやExcelを開き、「ホーム」タブのリボンを右クリックする。
- 「リボンのユーザー設定」を選び、Copilot関連のボタンやグループを探す。
- 必要に応じて、表示するタブ・グループを切り替えたり、自分用のカスタムタブに移動する。
この方法は、「機能そのものは残すが、うっかりクリックしにくくする」という意味合いです。見た目の圧迫感を減らしたい場合には有効ですが、「絶対に触らせたくない」という会社PCの要件には不十分なこともあります。
個人利用でできるCopilot制御の具体例
家庭用PCや個人事業のPCで、実質的にCopilotを使わない状態に近づけるには、次のような組み合わせが現実的です。
- Officeアプリ内のCopilotボタンをリボンの目立たない場所へ移動する。
- 自分ルールとして「機密性の高い文章は絶対にCopilotに送らない」と決める。
- プライバシー設定で、診断データや一部のクラウド連携を控えめにする。
また、「どうしても一切使いたくない」という場合は、Microsoftアカウントの設定やサブスクリプションの構成を見直し、AI連携を前提としないプランや構成に切り替える選択肢もあります。ただし、このあたりはプランの仕様変更もあり得るため、定期的に公式情報を確認することをおすすめします。
会社・学校PCでの無効化方針の考え方
会社や学校から貸与されているPCで、個人判断でCopilotをオフにするのは避けた方が安全です。なぜなら、
- ライセンスやセキュリティポリシーとセットで、Copilotの利用可否が決められていることが多い。
- 一部だけ個別設定を変えると、サポートの対象外になってしまうリスクがある。
職場PCで気になる場合は、
- まず、情報システム部門や管理担当者に「Copilotの利用方針」を確認する。
- 「使わない前提で運用したい」という希望があれば、その旨を相談する。
- 組織として許可されている範囲内で、自分のアカウント設定やリボンの表示を調整する。
「よく分からないから自己判断でオフにする」のではなく、「ルールを確認したうえで安心して使う/使わない」を選べる状態にしておくのが理想です。
あえて残して“安全に使いこなす”ための設定と使い分け
Copilotを完全に封印してしまうと、メールや資料作成で得られる時短効果も捨てることになります。「機密情報は避けつつ、軽い作業ではうまく使う」というバランスを取るために、次の三つの観点でルールを決めておくと安心です。
1. Copilotに絶対に入れない情報ラインを決める
まずは「この種類の情報は絶対に入力しない」という線引きをはっきりさせます。
- 個人を特定できる氏名・住所・電話番号・メールアドレス。
- 契約書・見積もり・請求書など、金額や条件がそのまま載っている資料。
- 未発表の企画書や機密度の高い技術資料。
こうした情報を含む文章を扱うときは、Copilotに渡す前に、
- 具体的な会社名や人名を「A社」「Bさん」などに置き換える。
- 数値や条件部分をダミー値に差し替える。
といった「匿名化」を行い、あくまで文章構成のアドバイスや言い回しの調整にとどめるのが安全です。
2. 「任せてもよい作業」と「自分で判断すべき作業」を分ける
Copilotが得意な作業と、人間が判断すべき作業を分けておくと、使い分けがしやすくなります。
- 任せてもよい作業の例 文章の言い回し調整、誤字脱字の指摘、要約、箇条書きの整理、図解の構成案作りなど。
- 自分で判断すべき作業の例 社外に送る最終版のメールや契約に関わる文章の確定、数字や日付の最終チェックなど。
イメージとしては、「下書き係」「整理係」としてCopilotに手伝ってもらい、最後の仕上げや重要な判断は必ず自分で行う、というスタンスです。
3. Copilotに頼みやすい“定番プロンプト”を持っておく
毎回ゼロから指示文を考えるのは大変なので、自分なりの定番プロンプトをいくつか用意しておくと便利です。例えば次のような形です。
- メール下書き用 「次の内容をもとに、社内向けの連絡メール文を作成してください。丁寧すぎず、ビジネスとして失礼のないトーンでお願いします。」
- 要約用 「この文章の要点を、箇条書きで5項目以内に整理してください。」
- 書き換え用 「この文章を、初めて読む人にも分かりやすい言い回しに書き直してください。」
同じような作業が多い人ほど、こうした定番プロンプトをメモに保存しておき、コピーして使うだけにしておくと、労力がぐっと減ります。
家庭・副業・会社PC…ユースケース別のおすすめ設定
最後に、「どのくらいCopilotを使ってよいか」は利用シーンによって変わります。代表的なケースごとに、おすすめの方針をまとめます。
家庭用PC(一般的な個人利用)
- 日常的な文章作成や学習用途なら、基本は「オフ寄りで一部活用」がおすすめ。
- 家族や自分の個人情報は入力しないルールを決めておく。
- Copilotボタンはリボンの端に移動し、「使うときだけ押す」スタイルにする。
家計簿や趣味の文書作成など、リスクが低い用途から試してみると安心です。
副業用・フリーランスPC
- クライアント名や案件名など、特定の情報は必ず匿名化してから利用する。
- 契約書や見積もりなど、契約に関わる文書は最終的に自分で一から見直す。
- プロンプトの中で、「これはたたき台として使う前提です」と明示しておくのも一案。
スピードが求められる一方で、信用が仕事に直結するので、「速さのために精度を犠牲にしすぎない」ことが重要です。
会社・学校から支給されたPC
- まずは社内ポリシー・ガイドラインを確認し、「使ってよいか」「どこまで使ってよいか」を把握する。
- 疑問があれば勝手に設定を変えず、情報システム部門や上長に相談する。
- 許可されている範囲でも、機密度の高い情報はCopilotに渡さないことを徹底する。
組織としてCopilotの設定を一括管理している場合も多いので、「自分だけ違う設定になっていないか」を意識することも大切です。
よくある質問
Officeに出てくるCopilotのボタンを、完全に消すことはできますか。
一般的には、個人設定だけで機能そのものを完全に消すのは難しい場合が多いです。ただし、リボンのカスタマイズによって目立たない位置へ移動したり、タブごと非表示にして実質的に触れない状態に近づけることはできます。会社や学校PCでは、管理者側で機能を制限しているケースもあるため、まずは組織のルールを確認してください。
Copilotに社名や顧客名を入力してしまった場合、どうすればよいですか。
まずは、社内の情報セキュリティポリシーに、AIサービス利用時の対応が定められていないかを確認しましょう。必要であれば上長や情報システム部門に相談し、対応方針に従うのが安全です。今後同じことが起きないよう、「固有名詞は必ず匿名化する」といった自分ルールをメモにして、画面の見える位置に貼っておくのも有効です。
Copilotの回答が明らかにおかしいと感じた場合は、どう扱えばよいですか。
Copilotは便利な一方で、事実と異なる内容をそれらしく回答してしまうことがあります。おかしいと感じたときは、そのまま鵜呑みにせず、元データや公式情報で検証することが重要です。また、「ここがおかしいように見える。正しい情報としてはこうだと思うが、どこが違うか整理して」と再質問すると、誤りの原因を整理するのに役立つこともあります。
Copilotを一切使わない設定にしても、将来困ることはありませんか。
短期的には、従来どおり手作業で文章や資料を作成していけば問題ないケースも多いです。ただし、今後のOfficeやWindowsの進化は、AI機能を前提に進んでいく可能性が高いため、「完全に拒否する」のではなく、「安全な範囲で試せる状態」を保っておくほうが選択肢は広がります。まずは個人情報を含まない用途から使ってみて、合わなければオフ寄りの運用に戻す、という柔らかいスタンスがおすすめです。
まとめ
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Point
Officeに出てくるCopilotは、「ボタンの見た目」「機能そのもの」「組織ポリシー」という三つのレイヤーで制御できます。いきなり完全無効化を目指すのではなく、「自分にとってどのレベルまで抑えたいか」を決めるところから始めると迷いにくくなります。
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Point
家庭用や副業用のPCでは、「基本はオフ寄りだが、個人情報を含まない軽い作業だけCopilotに任せる」という使い分けが現実的です。社名や氏名、金額など、万が一漏れると困る情報は、原則として入力しないルールを徹底しましょう。
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Point
会社や学校PCでは、個人判断でCopilotをオンオフするのではなく、まず組織のルールやガイドラインを確認することが重要です。そのうえで、リボンのカスタマイズや自分なりのプロンプトルールを整え、「安全側で使いこなす」スタイルを目指すと、AI時代のOfficeとも穏やかに付き合っていけます。






