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2024.7.2

ノートパソコンのCPU選び方ガイド

ノートパソコンのお役立ち情報

【2025年版】ノートパソコンのCPU選び方ガイド|Intel・AMD・Appleの違いを徹底解説

この記事の最終更新日:2025年7月4日

悩む女性

新しいノートパソコンを選んでいるんですけど、一番よく分からないのが「CPU」なんです…。
IntelのCore Ultraとか、AMDのRyzenとか、AppleのM4チップとか、色々なメーカーがあるし、同じメーカーの中でも、Core Ultra 5とか7とか9とか、数字やアルファベットがたくさん並んでいて、もう何がどう違うのか、さっぱりで…。
私の使い方には、一体どのCPUを選べばいいんでしょうか?

解説する男性

そのお悩み、PC選びにおける、最も核心的で、そして最も難しい部分ですよね。
CPUは、まさにパソコンの「頭脳」であり、その性能が、PC全体の快適さを決定づける、最重要パーツですから。
ご安心ください。
一見すると、複雑な暗号のように見えるCPUの型番も、その「読み解き方」さえ分かってしまえば、それぞれのCPUが持つ「個性」や「得意なこと」が、はっきりと見えてくるんです。
今日は、2025年現在の最新CPUの動向から、各社の型番の正しい解読法、そしてあなたの使い方に合わせた、最適なCPUの選び方まで、プロの視点から日本一詳しく、そして丁寧に解説していきます。
この記事を読み終える頃には、あなたはもうCPUのスペック表に怯えることなく、自信を持って、最高の「頭脳」を選べるようになっていますよ。

【思想】CPUとは何か? - PCというオーケストラの「指揮者」

具体的なCPUの解説に入る前に、まず、CPUがPCの中でどのような役割を果たしているのか、その本質を理解しましょう。

CPU(Central Processing Unit)は、日本語では「中央処理装置」と訳され、しばしばPCの「頭脳」に例えられます。

しかし、私たちは、より正確な例えとして**「オーケストラの指揮者」**というイメージをお伝えしています。

メモリ(楽器)、ストレージ(楽譜)、そしてグラフィックボード(舞台演出)といった、様々な個性を持つ演奏者(パーツ)たちに対し、CPUは、「今、このデータを、メモリから読み出して、こう計算しなさい」「次に、この計算結果を、ストレージに書き込みなさい」といった形で、絶え間なく、そして超高速で、指示を出し続けます。

CPUの性能が高いということは、この指揮者の「頭の回転が速く」「同時に複数のパートに、的確な指示を出せる」ということを意味します。

優れた指揮者(CPU)がいて初めて、オーケストラ(PC)は、調和の取れた、最高の演奏(パフォーマンス)を、私たちに届けてくれるのです。

CPUの性能を決める「4つの指標」

この指揮者の能力は、主に4つの指標で測ることができます。

  1. 1. コア数とスレッド数:

    指揮者の「脳の数」と「腕の数」です。

    コア数が多いほど、多くの処理を「並列」で、同時に実行できます。

  2. 2. クロック周波数 (GHz):

    指揮者がタクトを振る「速さ」です。

    この数値が高いほど、個々の処理を、より高速に実行できます。

  3. 3. キャッシュメモリ:

    指揮者が、次に使う楽譜を置いておく「譜面台」の広さと近さです。

    CPU内部にある、超高速なこのメモリが大きいほど、メインメモリ(本棚)までデータを毎回取りに行く必要がなくなり、処理効率が上がります。

  4. 4. NPU (ニューラル・プロセッシング・ユニット):

    2025年のCPUを語る上で、最も重要な新しい要素です。

    これは、AIの計算だけを専門に行う、新しく加わった「副指揮者」のようなものです。

    このNPUの性能が、AI機能の快適さを決定づけます。

【2025年版】4大CPUメーカー最新動向と、型番の完全解読法

それでは、現在のノートパソコン市場を牽引する、4大CPUメーカーの最新の製品ラインナップと、その複雑な型番の読み解き方を、徹底的に解説していきます。

1. Intel - 「Core Ultra」で反撃する、絶対王者

長年にわたり、PC用CPUの王者として君臨してきたIntel。

2024年末から本格的に投入された**「Core Ultra」**プロセッサーは、同社の大きな戦略転換を示す、革新的なCPUです。

【アーキテクチャの特徴】

Core Ultraの最大の特徴は、CPU、GPU、NPU、I/Oといった、異なる機能を持つチップ(タイル)を、一つのパッケージ上に組み合わせる**「タイルアーキテクチャ」**にあります。

これにより、それぞれの機能に最適な製造プロセスを使い分け、全体の電力効率と性能を、劇的に向上させました。

また、内蔵GPUも**「Intel Arc」**ブランドのものとなり、従来の数倍のグラフィックス性能を誇ります。

【型番の解読法 (例: Core Ultra 7 155H)】

  • Core Ultra:

    ブランド名です。

  • 7:

    性能の階級(ティア)を示します。

    **5**はメインストリーム、**7**は高性能、**9**は最上位のエンスージアスト向け、と覚えてください。

  • 155:

    製品のSKU(管理番号)です。

    基本的には、この数字が大きいほど、同じ階級の中でも、より高性能(クロック周波数が高いなど)になります。

  • H:

    これが最も重要な、CPUの「性格」を示す接尾辞(サフィックス)です。

    • ・**Hシリーズ (TDP 約45W):** 高性能(High Performance)を意味し、ゲーミングノートやクリエイター向けPCに搭載される、最もパワフルなタイプ。
    • ・**Pシリーズ (TDP 約28W):** 薄型・軽量ノートPC向けに、性能(Performance)と電力効率のバランスを取ったタイプ。
    • ・**Uシリーズ (TDP 約9W~15W):** 超省電力(Ultra-low power)を意味し、最高のバッテリー駆動時間を実現するための、超薄型モバイルノートPCに搭載されます。

2. AMD - 「Ryzen AI」で、電力効率と性能を両立する挑戦者

AMDのRyzenプロセッサーは、特に優れたマルチコア性能と、高い電力効率で、近年、Intelの強力なライバルとして、その評価を確固たるものにしています。

【アーキテクチャの特徴】

最新の**「Zen 5」**アーキテクチャは、IPC(クロックあたりの命令実行数)をさらに向上させ、純粋なCPU性能を高めています。

そして、AIエンジンである**「XDNA 2」**アーキテクチャを採用したNPUは、強力なAIパフォーマンスを提供します。

また、内蔵GPUである**「RDNA 3.5」**グラフィックスは、多くのPCゲームを、設定次第でプレイできてしまうほどの、高い性能を誇ります。

【型番の解読法 (例: Ryzen 9 9945HS)】

AMDの型番は少し複雑ですが、ルールを覚えれば簡単です。

  • Ryzen 9:

    ブランドと階級です。

    Ryzen 3/5/7/9と、数字が大きいほど高性能になります。

  • 9:

    最初の数字は、発売された年(世代)を示します。

    9xxxなら、2024年~2025年モデルです。

  • 9:

    2番目の数字は、性能ランクです。

    8や9であれば、その世代の最上位クラスの性能を持ちます。

  • 4:

    3番目の数字は、CPUアーキテクチャの世代を示します。

    「4」ならZen 4、「5」ならZen 5アーキテクチャです。

  • 5:

    末尾の数字は、同じアーキテクチャ内での、わずかな性能差を示します(0か5)。

  • HS:

    接尾辞です。

    **HS**は薄型ノート向けの高性能版、**U**は超薄型向けの省電力版、そして**HX**は、IntelのHシリーズに対抗する、最高性能のゲーミング向けです。

3. Apple - 「Mシリーズ」で、PCの常識を破壊する革命家

Appleが自社開発する「Appleシリコン(Mシリーズチップ)」は、その圧倒的な電力効率とパフォーマンスで、PC業界の常識を覆しました。

【アーキテクチャの特徴】

スマートフォン由来の**ARMアーキテクチャIntelやAMDのx86アーキテクチャとは異なる、省電力性能に優れたプロセッサーの設計思想。スマートフォンやタブレットで広く採用されています。**をベースとし、さらに、CPU、GPU、NPU、そしてメモリまでを、一つのチップ上に統合する**「ユニファイドメモリアーキテクチャ」**を採用しています。

これにより、各部品間でのデータのやり取りが、ボトルネックなく、極めて高速に行われ、システム全体の驚異的な応答性を生み出しています。

【ラインナップの解読法 (M4世代)】

AppleのCPU選びは、非常にシンプルです。

  • M4:

    MacBook Airなどに搭載される、標準チップ。

    日常的な作業から、簡単な写真・動画編集まで、ほとんどのユーザーにとって、十分すぎるほどの性能を持ちます。

  • M4 Pro:

    MacBook Proなどに搭載される、上位チップ。

    CPUとGPUのコア数が増強されており、本格的なプログラミングや、高解像度の動画編集といった、より負荷の高い作業を、快適にこなします。

  • M4 Max:

    最上位のチップ。

    膨大な数のGPUコアを備え、プロの3DCG制作や、AI開発といった、究極のパフォーマンスを要求する、専門家のために存在します。

4. Qualcomm - 「Snapdragon X Elite」で、Windowsの未来を担う新星

スマートフォン用CPUの巨人であるQualcommが、Windows PCの世界に、本格的に参入してきました。

【アーキテクチャの特徴】

Snapdragon X Eliteは、AppleのMシリーズと同じ、ARMアーキテクチャをベースとしています。

自社で独自に設計した**「Oryonコア」**は、従来のARMベースWindows PCの弱点であった、性能不足を完全に克服し、IntelやAMDの最新CPUに匹敵する、高い処理能力を発揮します。

その最大の武器は、**圧倒的な電力効率**です。

x86系のCPUとは比較にならないほどの、長いバッテリー駆動時間を、WindowsノートPCにもたらします。

2025年現在、Microsoftが推進する「Copilot+ PC」の、中核を担うCPUの一つです。

【どんな人におすすめか?】

「とにかくバッテリーが長持ちする、薄くて軽いWindows PCが欲しい」と考える、モバイルワーカーにとって、最高の選択肢となり得る、可能性に満ちた新しいCPUです。

【用途別】あなたに最適なCPU選びの最終結論

これらの最新動向を踏まえ、あなたの使い方に、どのメーカーの、どの階級のCPUが最適なのか、最終的な結論を示します。

【ライトユース(Web、メール、動画視聴)】

この用途であれば、どのメーカーの、最もベーシックなCPUでも、性能が不足することはありません。

・Intel: **Core Ultra 5 (Uシリーズ)**
・AMD: **Ryzen 5 (Uシリーズ)**
・Apple: **M3 / M4**
・Qualcomm: **Snapdragon X Plus/Elite**

【ビジネス・学生ユース(Office、オンライン会議、マルチタスク)】

複数のアプリを同時に、ストレスなく動かすためには、ある程度のマルチコア性能が必要です。

・Intel: **Core Ultra 5 / 7 (PシリーズまたはHシリーズ)**
・AMD: **Ryzen 7 (HSシリーズ)**
・Apple: **M3 / M4**

【クリエイティブユース(写真・動画編集)】

CPUのコア数、内蔵GPUの性能、そしてメモリとの連携が、作業効率に直結します。

・Intel: **Core Ultra 7 / 9 (Hシリーズ)**
・AMD: **Ryzen 7 / 9 (HSシリーズ)**
・Apple: **M3/M4 Pro または Max**

【ゲーミング】

ゲーム性能は、専用GPUの性能でほぼ決まりますが、そのGPUの性能を最大限に引き出すための、強力なCPUが必要です。

・Intel: **Core i7 / i9 (HXシリーズ)**
・AMD: **Ryzen 7 / 9 (HXシリーズ)**

まとめ - CPU選びは、「未来の自分」への投資である

複雑に見えるノートパソコンのCPU選びも、その基本的なルールと、各社の思想を理解すれば、決して難しいものではありません。

  1. 1. 思想を理解する:

    CPUは、PC全体の動作を司る「指揮者」です。

    その性能は、コア数、クロック周波数、そして現代ではNPUの性能といった、複数の指標で総合的に判断します。

  2. 2. 型番の「接尾辞」に注目する:

    IntelやAMDのCPUでは、`H` `P` `U`といった、末尾のアルファベットが、そのCPUの「性格(性能重視か、省電力重視か)」を決定づける、最も重要な情報です。

  3. 3. まず「用途」を定める:

    あなたがPCで何をしたいのか、その主な用途によって、必要となるCPUの階級は、自ずと決まります。

    あなたの使い方に、オーバースペックな、高価なCPUは必要ありません。

CPU選びとは、単にPCの性能を選ぶことではありません。

それは、あなたが、これから数年間の、PCを使った「時間」の質を、どのようにしたいかを決める、未来の自分自身への、重要な「投資」なのです。

ぜひ、この記事を参考に、あなたの知的な冒険を、最高の形でサポートしてくれる、最適な「頭脳」を選び抜いてください。

もし、その最後の決断に、専門家の客観的なアドバイスが必要だと感じたら、いつでも私たちにご相談ください。

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