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2025.12.3

【メーカー別】中古パソコンの“お国柄”と選び方|DELL・HP・Lenovo・NEC・富士通、それぞれの特徴とおすすめモデルを徹底比較!

パソコン全般のお役立ち情報

最終更新日:2025年12月3日

目次

この記事で分かることと前提

中古パソコンを探していると、スペックは似ているのにメーカーごとに値段や評判が違っていて「結局どれを選べばいいのか分からない」という声をよく聞きます。CPUやメモリといった数字だけでは見えない部分に、メーカーごとの“お国柄”(設計思想やターゲットの違い)があるからです。

この記事では、中古市場でよく見かける下記5メーカーに絞って、それぞれの特徴と向いているユーザー像を整理します。

  • DELL(デル)
  • HP(エイチピー)
  • Lenovo(レノボ)
  • NEC
  • 富士通

さらに、メーカーごとの違いだけでなく、次の3つの観点を合わせて考えることで「自分にとって最適な一台」を選ぶためのフレームも用意しました。

  1. 何に使うか(用途)
  2. どこで使うか(利用シーン)
  3. どのくらいの期間使うか(耐用年数のイメージ)

読み終わる頃には、「この用途なら、このメーカーのこのラインをまずチェックしよう」という具体的なイメージが持てる状態を目指します。

中古パソコンを選ぶ前に押さえたい3つの前提

新品と中古の違い(保証・耐用年数・価格)

中古パソコンの最大の魅力は、価格に対して得られる性能の高さです。新品では手が届かないビジネス向け上位モデルも、中古なら予算内に入ってくることがあります。一方で、新品と比べたときに次のような違いも理解しておきましょう。

  • メーカー保証が切れていることが多く、販売店の保証がメインになる。
  • バッテリーやキーボードなど、消耗部品に使用感や劣化がある。
  • 発売から年数が経っているほど、今後のOSアップデートとの相性に注意が必要。

特に、長く使いたい場合は「いつ発売されたモデルなのか(CPU世代はどこか)」を確認しておくと安心です。メーカーごとの“お国柄”は、この耐用年数のイメージにも影響します。

中古ならではのチェックポイント

中古パソコンでは、スペック表に載っていない部分が快適さを左右します。例えば次のようなポイントです。

  • キーボードのテカリ具合や刻印のかすれ、キーのぐらつき。
  • 天板や裏ぶた、パームレストの傷やひび割れ。
  • 画面のムラ、ドット抜け(画面の点の欠け)や白っぽいにじみ。
  • バッテリーの劣化状態(満充電時の残り容量や、交換歴)。

同じメーカーでも、個体差はどうしてもあります。ただし、ビジネス向けラインを多く出しているメーカーや、堅牢性を重視したシリーズでは「そもそもの作りがタフ」なことが多く、結果として中古になっても状態が良い個体が残りやすい傾向があります。

メーカーごとの“お国柄”が効いてくる場面

では、メーカーの違いは具体的にどこで効いてくるのでしょうか。代表的なのは次のような場面です。

  • 長時間のタイピングで疲れにくいかどうか(キーボード配列・ストローク)。
  • 持ち運びが多いときに安心してカバンに入れられるか(堅牢性・ヒンジの強さ)。
  • 外部モニターや有線LANなど、周辺機器との接続がしやすいか(インターフェース)。
  • 日本語入力や家庭利用に向いた配慮があるか(ソフトウェアや説明書)。

このあと取り上げる各メーカーの特徴は、こうした「実際に使ってみて分かる部分」にフォーカスして解説していきます。

メーカー別“お国柄”の全体像

ここでは、5メーカーをざっくりと一言でイメージできるように整理しておきます。

  • DELL:実務的で端子が豊富なビジネス機が得意。コストと性能のバランス重視。
  • HP:デザインと薄型・軽量を両立したモデルが多い。テレワークとも相性が良い。
  • Lenovo:ThinkPadを中心に、キーボードと堅牢性に定評。仕事用の道具という雰囲気。
  • NEC:国内市場向けの設計で、日本語環境や家庭利用を意識したモデルが多い。
  • 富士通:日本語キーボードの打ちやすさや、事務用途を意識したラインナップが特徴。

どれが正解というより、「自分の用途に合ったお国柄を選ぶ」イメージです。次からは、メーカーごとに少し踏み込んで見ていきましょう。

DELL(デル)の特徴とおすすめ像

DELLの“お国柄”と得意分野

DELLは、法人向けビジネスPCのラインナップが非常に豊富なメーカーです。中古市場でよく見かけるのも、大企業や官公庁などがリースアップした法人モデルで、実務向けに設計されたものが中心です。

特徴を一言でまとめると、「飾りより実用性」。派手さは少ないものの、必要なポート(HDMIやDisplayPort、LANポートなど)がきちんと搭載されているモデルが多く、オフィスのモニターやプロジェクターにつないで使う場面に向いています。

中古で狙いやすいラインと型番の見方

中古でよく出回っているのは、次のシリーズです。

  • Latitudeシリーズ(法人向けノート)
  • Precisionシリーズ(ワークステーション寄りの高性能機)
  • OptiPlexシリーズ(省スペースデスクトップ)

Latitudeシリーズは、数字の桁や末尾で世代やクラスが分かれています。ざっくりとした目安としては、次のように捉えると分かりやすくなります。

  • 3000番台:エントリー寄りのビジネスライン。
  • 5000番台:バランス型のメインストリーム。
  • 7000番台:薄型・軽量寄りの上位ライン。

予算に余裕があれば7000番台、安さと実用性のバランスを取りたいなら5000番台といったように、用途と予算でクラスを選ぶと効率的です。

DELLが向いている人・向いていない人

DELLの中古が特に向いているのは、次のような人です。

  • リモートワークや事務作業で、外部モニターや有線LANをよく使う人。
  • 多少重くてもよいので、安定感のあるビジネス機を安く手に入れたい人。
  • 見た目よりも、実務で困らないインターフェースや堅牢性を重視する人。

逆に、「デザイン性や薄さ・軽さにこだわりたい」「メタリックな質感やカラーバリエーションを楽しみたい」という場合は、同じ価格帯のHPや一部の国内メーカーの方が好みと合うことがあります。

HPの特徴とおすすめ像

HPの“お国柄”と得意分野

HPは、デザインとビジネス性能を両立したモデルが多いメーカーです。法人向けのEliteBookやProBook、個人向けのPavilionやENVYなど、外観にもこだわったシリーズが豊富です。

最近のモデルでは、ベゼル(画面の縁)が細く、画面サイズのわりにコンパクトな筐体が増えています。テレワークやモバイルワークを意識した設計で、カフェで開いても違和感のない見た目が好まれています。

中古でよく見かけるシリーズと注意点

中古市場では、特に次のシリーズをよく見かけます。

  • EliteBookシリーズ(法人向けの上位ライン)
  • ProBookシリーズ(法人向けのスタンダード)
  • Pavilionシリーズ(個人向けスタンダード)

HPはモデルごとにキーボードの仕様や筐体の構造が異なるため、「キーボードの打ちやすさ」や「分解・メンテナンス性」は個別に確認しておくと安心です。特に薄型モデルでは、バッテリーが内部固定で交換に手間がかかる場合もあります。

HPが向いている人・向いていない人

HPの中古が向いているのは、次のようなケースです。

  • 見た目もある程度こだわりながら、仕事でしっかり使える1台が欲しい人。
  • テレワーク中心で、Web会議や資料作成、ブラウザ作業がメインの人。
  • カフェやコワーキングスペースで作業することが多い人。

一方で、「とにかくキーボードの打鍵感が命」という人は、LenovoのThinkPadシリーズを検討した方が満足度が高くなることが多いです。

Lenovoの特徴とおすすめ像

Lenovoの“お国柄”と得意分野

Lenovoの顔ともいえるのがThinkPadシリーズです。もともとはIBMのビジネスノートで、現在も「キーボードと堅牢性」にこだわった設計が受け継がれています。

特徴的なのは、キーボード中央の赤いポイントデバイスや、しっかりとしたキーストローク、手首を支えるパームレストの形状など、「長時間のタイピングを前提とした作り」です。中古でも、これらの特徴を評価して選ぶ人が多くいます。

ThinkPadとそれ以外の違い

Lenovoにはさまざまなシリーズがありますが、中古でメーカーの強みを最大限活かしたいなら、まずはThinkPadを軸に見るのがおすすめです。

  • ThinkPad:法人向けが中心。キーボード・堅牢性・メンテナンス性重視。
  • IdeaPad:個人向け。軽さや価格を意識したモデルが多い。
  • Yoga:2in1やタッチ対応など、形状の自由度を重視したシリーズ。

特に、中古市場でよく見かけるのはThinkPadのTシリーズとXシリーズです。Tシリーズは標準的なビジネスノート、Xシリーズはモバイル寄り上位ラインというイメージで、どちらも内部構造が比較的整備しやすく、SSD交換やメモリ増設もしやすいモデルが多くなっています。

Lenovoが向いている人・向いていない人

Lenovo(特にThinkPad)が向いているのは、次のような人です。

  • ライターやエンジニア、事務職など、長時間キーボードを打つ仕事をしている人。
  • 外出先での作業も多く、カバンに入れて持ち歩いても安心できる堅牢性が欲しい人。
  • 内部のパーツ交換や増設をしながら、できるだけ長く使いたい人。

逆に、黒一色のビジネスライクなデザインが好みではない場合や、「もっと明るいカラーのノートが欲しい」という場合は、HPや国内メーカーの個人向けモデルを候補に入れても良いでしょう。

NECの特徴とおすすめ像

NECの“お国柄”と得意分野

NECは、日本国内の家庭向けパソコン市場で長い歴史を持つメーカーです。LAVIEシリーズなど、家電量販店でよく見かけるモデルが多く、「家で家族と一緒に使う」イメージの設計が目立ちます。

中古市場では、個人向けのLAVIEに加えて、法人向けのVersaProシリーズも多く流通しています。VersaProは見た目こそシンプルですが、事務用途を意識した堅実な作りで、オフィスワーク用の中古として人気があります。

中古での狙い目・注意したいポイント

NECの中古で特に狙いやすいのは、法人向けのVersaProです。余計なプリインストールソフトが少なく、シンプルな構成のモデルが多いため、OSをクリーンな状態で使いやすいという利点があります。

一方で、個人向けLAVIEの一部モデルでは、光学ドライブやテレビチューナーなどを搭載した「全部入り」タイプもあります。こうしたモデルは重くなりがちで、持ち運び用にはあまり向きません。自宅据え置きで使うなら問題ありませんが、ノートを頻繁に持ち歩く予定がある場合は、重量やバッテリー持ちも合わせて確認しておきましょう。

富士通の特徴とおすすめ像

富士通の“お国柄”と得意分野

富士通もNECと同様、国内市場での歴史が長いメーカーです。LIFEBOOK(ノート)やESPRIMO(デスクトップ)など、個人・法人向けの両方で幅広く導入されています。

富士通の強みとしてよく挙げられるのが、日本語キーボードの打ちやすさです。かな刻印やキー配列が日本人向けに整えられており、タッチタイピングに慣れていない人でも入力しやすいモデルが多くなっています。

キーボード・堅牢性・サポート文化

富士通のビジネス向けノートは、事務用途での長時間利用を想定した設計がされています。キーボードのストロークや配列、テンキー付きモデルの選択肢など、経理や総務といった業務で使いやすい工夫が見られます。

また、国内メーカーらしく、日本語のマニュアルやサポート情報が充実している点も安心材料です。中古で購入した場合でも、メーカーサイトのサポートページからドライバやマニュアルを確認しやすいのは、PCに詳しくないユーザーにとって心強いポイントです。

用途・スタイル別:メーカーの選び方テンプレ

ここまでの内容を踏まえて、「自分はどのメーカーを軸に見れば良いか」を用途別に整理してみます。

テレワーク・事務仕事が中心の場合

  • 候補メーカー:DELL、HP、Lenovo(特にThinkPad)、富士通、NECの法人向けライン。
  • 重視したい点:キーボード、画面サイズ(14〜15.6インチ)、外部モニターやLANポート。

ずっとデスクに置いて使うなら、多少重くても安定感のあるビジネスモデルが安心です。DELLのLatitude、HPのEliteBook、LenovoのThinkPad Tシリーズ、NECのVersaPro、富士通のLIFEBOOK(法人モデル)などが候補になります。

持ち運び重視の学生・フリーランスの場合

  • 候補メーカー:HPの薄型モデル、DELLのモバイル向け上位機、ThinkPad Xシリーズ、国内メーカーのモバイルライン。
  • 重視したい点:重量、バッテリー持ち、USB Type-C充電対応。

毎日持ち歩く前提なら、「1.0〜1.3kg台」「USB Type-Cでの充電対応」「バッテリー状態」という3点は押さえておきたいところです。中古の場合は、販売ページにバッテリー状態や重量が明記されているかもチェックすると良いでしょう。

家族共用・ライトユーザーの場合

  • 候補メーカー:NEC、富士通、HPやDELLの個人向けモデル。
  • 重視したい点:日本語キーボードの分かりやすさ、画面の見やすさ、静音性。

家族みんなで使うなら、「誰でも迷わず使えること」が大切です。国内メーカーの個人向けラインは、説明書やヘルプも日本語で分かりやすく、家電に近い感覚で扱えるモデルが多くなっています。

メーカー比較早見表

メーカー ざっくり特徴 中古での狙い目 向いている人のイメージ
DELL 実用性重視のビジネスモデルが豊富。 Latitude、OptiPlexなど法人向けライン。 テレワーク・事務作業用に安定したパソコンが欲しい人。
HP デザインと薄型・軽量のバランスが良い。 EliteBook、ProBookシリーズ。 見た目も意識しつつ仕事用に使いたい人。
Lenovo ThinkPadのキーボードと堅牢性が強み。 ThinkPad Tシリーズ、Xシリーズ。 長時間タイピングや開発作業が多い人。
NEC 国内家庭向け・日本語環境を意識した作り。 VersaPro、家庭向けLAVIEの一部。 家族共用や、初めてパソコンを使うユーザー。
富士通 日本語キーボードと事務用途に強い。 LIFEBOOK(法人モデル)、一部個人向け。 経理・事務・文字入力が中心の人。

失敗しないためのチェックリスト

最後に、メーカー別の特徴を踏まえたうえで、中古パソコン選びで失敗しないためのチェックリストをまとめます。

  1. パソコンで何をしたいかを一文で言語化する(例:テレワーク用、家族の調べ物用など)。
  2. 自宅据え置きか、持ち運び前提かを決める(重さとバッテリーを判断するため)。
  3. 予算の上限を決め、その範囲で候補メーカーを2〜3社に絞る。
  4. メーカーごとの“お国柄”と、自分の用途が合っているかを確認する。
  5. バッテリー状態、保証期間、OSバージョンなど中古特有の項目をチェックする。
  6. あと何年くらい使いたいかを想定し、CPU世代やメモリ容量を選ぶ。

この順番で確認していけば、「とりあえず安いから」という理由だけで選んで後悔するリスクを大きく減らすことができます。

よくある質問

Q

中古パソコンを選ぶとき、メーカーとスペックのどちらを優先した方が良いですか。

A

どちらか一方ではなく、「用途に対して足りるスペックがあること」を前提に、その中でメーカーの特徴を重ねて見るのがおすすめです。同じスペックでも、キーボードの打ちやすさや堅牢性、インターフェースの豊富さなどはメーカーやシリーズによって大きく変わります。まずは必要なスペックの下限を決めて、その条件を満たす中からメーカーやシリーズを選ぶとバランスが取りやすくなります。

Q

国内メーカー(NECや富士通)と海外メーカー(DELL・HP・Lenovo)、どちらを選ぶべきでしょうか。

A

どちらが優れているというよりも、用途と使う人によって向き不向きが変わります。家族共用や、パソコンに不慣れな方が使う場合は、日本語環境に配慮された国内メーカーが安心なこともあります。一方で、テレワークや専門職で使う場合は、DELL・HP・Lenovoの法人向けモデルの方が堅牢性や拡張性の面でメリットが大きいケースもあります。

Q

中古でも、なるべく長く安心して使うために意識した方が良いことはありますか。

A

OSやセキュリティアップデートを定期的に適用することに加えて、内部にほこりが溜まりにくい置き方や、通気性の良い場所で使うことも大切です。また、SSDの空き容量に余裕を持たせておくと、動作の安定性が高まり、体感的な寿命も伸びやすくなります。メーカーやモデル選びだけでなく、使い方やメンテナンスの習慣も一緒に意識すると良いですね。

Q

中古パソコンをオンラインで購入するのが不安です。どこを見れば安心して選べますか。

A

状態ランクの基準が明確に説明されているか、バッテリー状態や外観の傷について具体的な記載があるか、保証期間やサポート窓口がはっきりしているか、といった点がチェックポイントになります。写真が複数枚掲載されていて、天板やキーボード、側面ポートの状態が分かるショップであれば、実物のイメージを掴みやすくなります。

まとめ

  • Point

    中古パソコンは、同じスペックでもメーカーごとの“お国柄”で使い心地が大きく変わります。DELL・HP・Lenovo・NEC・富士通の特徴を理解しておくと、自分に合った一台を選びやすくなります。

  • Point

    テレワークや事務用途が中心なら、DELLやHP、Lenovoの法人向けモデルが有力候補です。家族共用や日本語入力重視なら、NECや富士通といった国内メーカーの強みが活きてきます。

  • Point

    用途(何に使うか)、スタイル(どこで使うか)、利用期間(あと何年使うか)の3つを決めたうえでメーカーを比較すると、「なんとなく安いから」ではない納得感のある選び方ができます。

  • Point

    バッテリー状態や保証内容、OSのバージョンなど、中古ならではの項目も合わせてチェックしつつ、自分の使い方に合うメーカーとシリーズを選んでいきましょう。

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