Office(オフィス)付きパソコンなら格安中古のPC STORE

2025.5.30

Windows 11でのファイル履歴とバージョン管理の方法

Windowsのお役立ち情報

Q:「ファイルをうっかり上書きしてしまったら、もう戻せないんですか?Wordの書類を編集してて、気づいたら大事な部分を消して上書き保存してしまって…。Windowsって、元に戻す方法ってないんですか?」

A:「Windows 11には“ファイル履歴”という機能があってね。きちんと設定しておけば、過去のバージョンにいつでも戻せる。毎日の作業を守る仕組みを知っておくと安心だよ」


ファイル履歴とは何か

ファイル履歴は、Windows 11に標準で搭載されているバックアップ機能のひとつです。

指定したフォルダ内のファイルを定期的にバックアップし、過去の状態に復元できる仕組みです。誤って上書きした場合でも、過去のバージョンを選んで復元できます。


特徴と利点

● ユーザーフォルダ(ドキュメント・ピクチャ・デスクトップなど)を自動で保存
● バージョン管理されるため、日付ごとに内容をさかのぼれる
● 外付けHDDやネットワークドライブに保存できる
● Windowsに組み込まれているため、追加ソフトが不要

ファイルの消失リスクを減らすために、設定しておくだけで日々の安心につながります。

Windows 11における「ファイル履歴」のしくみと活用方法

PCでの作業中、うっかり重要なファイルを削除してしまったり、上書きしてしまった経験は誰にでもあるはずです。こうしたトラブルに備え、Windows 11には「ファイル履歴」というバックアップ機能が標準で搭載されています。

ファイル履歴は、自動かつ継続的に指定フォルダ内のファイルを保存・更新し、必要に応じて過去の状態に戻せる機能です。特別なソフトは必要なく、Windowsだけで完結できる点も魅力です。


ファイル履歴の基本的な役割

自動バックアップとバージョン管理

ファイル履歴は、ユーザーのドキュメント・ピクチャ・デスクトップ・ミュージックなど、一般的に重要とされるフォルダを自動的にバックアップします。バックアップ先としては外付けHDDやNAS(ネットワークドライブ)が利用でき、定期的に最新の状態へと更新されます。

● 指定フォルダ内のファイルを定期的にバックアップ
● 変更が加わるたびに新しいバージョンが保存される
● 誤って削除・上書きしても、過去の状態にさかのぼって復元可能
● Windowsの一部として統合されているため導入・設定が簡単

一見地味な機能ですが、トラブル時の損失を最小限に抑える効果は非常に大きいです。


ファイル履歴の初期設定手順

外部ストレージの準備から開始

まずはバックアップの保存先として、外付けHDDまたはネットワークドライブを接続しておきます。

  1. 1.コントロールパネルを開く(スタート→「コントロールパネル」と検索)

  2. 2.「ファイル履歴」を選択

  3. 3.表示される外部ドライブを選び、「オン」に切り替える

これで基本的な設定は完了です。

その後は定期的にファイルが自動バックアップされ、保存先に「FileHistory」というフォルダが作成されます。


バージョン復元の手順と使い方

ファイル単位で日時をさかのぼれる

ファイル履歴を利用すれば、誤って編集したファイルを元のバージョンに戻すことができます。

  1. 1.復元したいファイルのあるフォルダを開く

  2. 2.ウィンドウ上部の「ホーム」タブから「履歴」をクリック

  3. 3.保存されたバックアップ一覧が表示されるので、任意のバージョンを選択

  4. 4.「復元」ボタンをクリックして、元の場所に復元

上書き保存した場合でも、時間単位で保存されたファイルから過去の内容を確認できます。


ファイル履歴のカスタマイズ設定

保存頻度や保存期間を細かく調整できる

ファイル履歴では、次のような設定項目をユーザーの好みに合わせて変更できます。

● バックアップの実行間隔(10分~1日)
● バージョン保存の期間(1か月・3か月・無期限など)
● バックアップ対象フォルダの追加・削除

これらは「詳細設定」からアクセス可能です。ディスク容量に余裕がない場合は、保存期間を短めに設定するのがおすすめです。


トラブル時の確認ポイント

バックアップが動作していない場合の対処

ファイル履歴がうまく動作していない場合は、以下を確認してみてください。

● 外付けHDDが正しく接続されているか
● バックアップ先のストレージ容量に空きがあるか
● セキュリティソフトがアクセスをブロックしていないか
● Windows Updateにより設定が初期化されていないか

また、バックアップ先がネットワークドライブの場合は、スリープ中に切断されることもあります。設定でスリープを無効にする、または手動で再接続する運用も有効です。


ファイル履歴と他のバックアップ機能の違い

システム全体との違いを理解する

Windowsには他にも「バックアップと復元(Windows 7)」や「システムイメージの作成」などのバックアップ機能がありますが、それぞれ用途が異なります。

機能名称 対象 用途例
ファイル履歴 ユーザーファイル 文書・画像などの誤削除対策
バックアップと復元 OS設定+ファイル システム全体の復元
システムイメージ OSまるごと ハード故障時の完全復旧

ファイル履歴は細かな履歴管理に強く、日常的な誤操作への備えとして最適です。


結論

ファイル履歴は、Windows 11ユーザーにとって非常に強力かつ手軽なバックアップ機能です。特別な知識や外部ソフトが不要で、万が一のトラブル時にも迅速な復元が可能になります。

● 自動でユーザーフォルダを保存し、バージョン管理も可能
● 外付けHDDやネットワーク上にバックアップを保持できる
● 導入から復元までがシンプルで、初心者にも扱いやすい
● 日常の文書作業や資料編集の安心を支えるツールとして活躍

「消えたら困るファイル」があるなら、迷わずファイル履歴を有効にしましょう。何かが起きてからでは遅いからこそ、備えは普段からしておくことが大切です。


ファイル履歴の設定方法

利用するには、まず保存先を設定しておく必要があります。


準備するもの

● 外付けHDDまたはNAS(ネットワークドライブ)
● Windows 11がインストールされたPC


設定手順

  1. 1.「設定」→「システム」→「記憶域」→「詳細設定」→「バックアップオプション」へ進む

  2. 2.「ファイル履歴でバックアップするドライブを追加」から保存先を選択

  3. 3.自動的にユーザーフォルダのバックアップが開始される


バックアップ対象のカスタマイズ

● コントロールパネルの「ファイル履歴」から設定を開く
● 「フォルダーの除外」または「追加」で対象を調整可能
● バックアップの頻度(毎時間、毎日など)や保持期間も変更できる

ファイル履歴を使ったバックアップの設定方法とカスタマイズ手順

Windows 11には「ファイル履歴」という便利なバックアップ機能が標準搭載されています。定期的にユーザーフォルダの内容をバックアップしてくれるため、誤操作による削除や書き換えが起きても、過去の状態に簡単に戻すことができます。

ここでは、実際にファイル履歴を設定する方法と、活用をさらに快適にするカスタマイズについて詳しく解説します。


導入前に準備しておくもの

ファイル履歴を有効にするには、バックアップの保存先となる外部ストレージが必要です。以下のいずれかを準備してください。

● 外付けHDD(USB接続が一般的)
● NAS(ネットワーク対応ストレージ)

SSDでも構いませんが、容量に余裕があるHDDの方がコストパフォーマンスに優れています。NASを使う場合は、家庭内LANで常時接続されていることが前提です。


基本的な設定手順

ファイル履歴の設定はWindowsの「設定」から簡単に開始できます。以下のステップで進めてください。

  1. 1.スタートメニューから「設定」を開く

  2. 2.「システム」→「記憶域」→「詳細設定」を選択

  3. 3.「バックアップオプション」をクリック

  4. 4.「ファイル履歴でバックアップするドライブを追加」を選び、外付けHDDやNASを指定

接続したデバイスが認識されると、Windowsが自動的にユーザーフォルダ(ドキュメント、ピクチャ、デスクトップなど)のバックアップを開始します。


コントロールパネルから詳細を調整

さらに細かいカスタマイズをしたい場合は、「コントロールパネル」からファイル履歴の設定を行うと便利です。

  1. 1.「コントロールパネル」→「システムとセキュリティ」→「ファイル履歴」へアクセス

  2. 2.左側の「フォルダーの除外」をクリックして、バックアップ対象外にしたいフォルダを設定

  3. 3.「詳細設定」では、バックアップの実行頻度と保持期間を変更可能

● 頻度の選択肢:10分ごと~1日ごと
● 保持期間の選択肢:1か月、3か月、無期限など

「無期限」にすると容量を圧迫しやすくなるため、定期的な見直しがおすすめです。


特定フォルダをバックアップ対象に追加する方法

ファイル履歴は、初期状態ではユーザーフォルダしか監視していません。たとえばDドライブに保存している作業フォルダなども対象にしたい場合は、以下の手順で追加します。

  1. 1.コントロールパネルの「ファイル履歴」設定画面を開く

  2. 2.左側の「ライブラリの選択」をクリック

  3. 3.対象のフォルダをライブラリに追加

  4. 4.自動的にファイル履歴がそのフォルダを監視対象に加えます

ライブラリに登録することで、Cドライブ以外の場所にあるデータも保護できるようになります。


バックアップの状態を確認・手動実行する

ファイル履歴は基本的に自動ですが、任意のタイミングでバックアップを実行することも可能です。

  1. 1.コントロールパネルの「ファイル履歴」を開く

  2. 2.画面右側にある「今すぐバックアップ」をクリック

この操作で即時バックアップが行われ、指定の保存先に新しいバージョンが記録されます。

また、「履歴の表示」からは、過去の保存状況をカレンダー形式で確認でき、復元もこの画面から行えます。


よくあるトラブルとその対策

ファイル履歴を運用する際、注意したいポイントがいくつかあります。

● 外付けHDDが取り外された状態だとバックアップが失敗する
 → 頻繁に取り外さないこと。もしくはNASに切り替える
● 容量不足でバックアップが停止する場合がある
 → 保存期間を制限するか、不要なバージョンを削除
● USB接続デバイスがスリープ中に認識されない
 → デバイスマネージャーで電源管理の設定を無効にする

設定を見直すことで、多くのトラブルは回避可能です。


Windowsバックアップとの違いを理解して使い分ける

ファイル履歴と混同されやすいのが「Windowsバックアップ(旧:バックアップと復元)」です。用途が異なるため、併用するのも効果的です。

● ファイル履歴:ファイル単位の自動バックアップと復元
● バックアップと復元:システム全体やドライブ丸ごとのバックアップに対応

日常的なデータ保護にはファイル履歴、PC全体の障害対策にはシステムバックアップという使い分けが適しています。


結論

ファイル履歴は、Windows 11の隠れた優秀機能のひとつです。設定自体はシンプルで、バックアップ対象や頻度も自由に調整でき、日々の業務や個人作業において大切なデータを守る強力なサポートとなります。

● 外付けHDDやNASを用意すればすぐに導入可能
● 必要に応じて対象フォルダや保存期間を柔軟にカスタマイズ
● トラブル回避のために動作状況は定期的に確認

「うっかり消した」が致命傷になる前に、ファイル履歴の設定を済ませておきましょう。小さな習慣が、大きな安心につながります。


バージョン履歴の使い方

設定が完了していれば、ファイルを右クリックするだけで過去のバージョンにアクセスできます。


復元手順

  1. 1.対象ファイルまたはフォルダを右クリック

  2. 2.「以前のバージョンの復元」を選択

  3. 3.一覧から日付ごとのバージョンを確認

  4. 4.「復元」または「開く」で内容を確認・復元


注意点

● ファイル履歴が保存されていない場合は履歴に表示されない
● バックアップ先ドライブが接続されていないと履歴は取れない
● 上書き前に履歴が取られていない場合、復元できないこともある

バージョン履歴の活用でミスや事故に備える

Windows 11の「ファイル履歴」機能を有効化しておけば、個別ファイルやフォルダごとに過去の状態にさかのぼることができます。特に、誤って上書きしたり削除した場合に復元可能な「バージョン履歴」は、業務データの保護手段として非常に有効です。

日常業務で重要なファイルを扱っている人、または繰り返し編集を行うクリエイティブ作業者にとって、この機能は強い味方になります。


バージョン履歴の基本操作

過去のファイルにアクセスする方法

ファイル履歴が正常に設定・稼働していれば、数クリックで過去のバージョンにアクセスできます。以下の手順で復元操作を実行してください。

  1. 1.対象のファイルまたはフォルダを右クリック

  2. 2.表示されたメニューから「以前のバージョンの復元」を選択

  3. 3.日付ごとのバックアップバージョンが一覧で表示される

  4. 4.「開く」で内容を確認、「復元」で上書き、または別の場所にコピー可能

なお、「開く」を選んでも元のファイルは変更されないため、内容を確認してから復元判断ができます。


復元前に確認すべき注意点

バージョン履歴を活用するには、いくつかの条件が事前に整っている必要があります。

● ファイル履歴が有効になっていない場合は、一覧に何も表示されません
● 外付けHDDやNASなどの保存先がPCに接続されていないと、履歴の取得や復元ができません
● ファイルの上書き前に履歴が記録されていない場合、当然ながらその状態への復元は不可能です

つまり、万が一に備えるには「事前の設定とバックアップ環境の維持」が前提条件となります。


実践例:バージョン管理による作業の効率化

たとえば、以下のようなシーンでバージョン履歴が役立ちます。

● 報告書の作成中、内容を間違って保存したが前日のバージョンに戻せた
● デザインファイルを編集しすぎて破綻したが、数日前の安定した状態から再スタートできた
● 誤ってフォルダを初期化してしまったが、ファイル履歴から必要なデータのみ復元できた

復元の際、同名ファイルとしてそのまま上書きするのではなく、デスクトップなどの別フォルダに保存してから内容を比較すると安心です。


バージョン履歴の保存頻度と保存期間の調整

ファイル履歴の保存頻度や保持期間はユーザーが自由に設定できます。保存頻度が高いほど詳細な復元が可能になりますが、その分ディスク容量の消費も増えます。

設定手順

  1. 1.「コントロールパネル」→「ファイル履歴」→「詳細設定」へ移動

  2. 2.「バックアップの頻度」:10分ごと〜24時間から選択可能

  3. 3.「保存期間」:1か月、3か月、6か月、無期限など

● 頻度が高い → 編集頻度の高い業務文書向き
● 頻度が低い → 写真やアーカイブファイル向き

用途に応じて最適なバランスを取ることが大切です。


バージョン履歴の保存先と管理方法

ファイル履歴は、外付けHDDまたはNASが接続された状態で稼働します。以下の点も押さえておくと安定運用につながります。

● 保存先のドライブはPC起動時に自動マウントされるようにしておく
● デバイスのスリープ設定を無効にして、接続が切れないよう管理
● データ保存量が多い場合は、1TB以上のHDDを推奨
● 保存先が不安定な場合は、定期的に別ドライブに履歴を手動コピーしておくとさらに安心

特に、ノートパソコンの場合は外付けドライブを接続しておかないとバックアップ自体が実行されないため注意が必要です。


バージョン履歴の活用を拡張する方法

より上級者向けには、以下のようなテクニックもあります。

● スケジュールタスクでバックアップ時間を調整し、就業後や昼休みに自動化
● PowerShellを使って履歴ファイルの状態を一覧化・ログ出力する
● 他のバックアップソリューション(OneDrive、NASの世代管理など)と組み合わせて多層的に守る

ファイル履歴は万能ではありませんが、ほかの方法と組み合わせることで強固な運用体制を構築できます。


結論

Windows 11のファイル履歴に備わっているバージョン履歴機能は、誤操作や突発的なトラブルからデータを守るうえで非常に効果的です。使い方はシンプルでありながら、復元の柔軟性が高く、実務でも十分に活用できます。

● ファイルやフォルダの右クリックから、数クリックで復元が可能
● 履歴の保存には、外部ドライブの接続と事前設定が必要
● 頻度と保持期間のカスタマイズで、用途に応じた運用ができる
● 他ツールと組み合わせれば、より堅牢なデータ保護環境も構築可能

何か起きてからでは遅いからこそ、ファイル履歴とバージョン履歴の活用を今から習慣にしておくことが、最も堅実なデータ管理といえます。


ファイル履歴と他のバックアップ機能との違い

Windowsには他にもバックアップ手段があります。それぞれの用途によって使い分けが重要です。


ファイル履歴
 → ユーザーデータの変更履歴を管理。日常の編集作業向き。

Windowsバックアップ(旧:バックアップと復元)
 → システム全体のイメージを保存。復旧用。

OneDrive
 → クラウド上に自動保存。複数端末での同期と利便性に優れる。

用途が重なる部分もありますが、ファイル履歴はローカル環境での履歴管理に特化しているのが特徴です。

バックアップ機能を正しく選ぶには仕組みの理解が不可欠

Windows 11には、複数のバックアップ手段が標準搭載されています。その中でも「ファイル履歴」は使い勝手のよさから多くのユーザーに利用されていますが、実際には「バックアップと復元(Windows 7)」や「OneDrive」と目的が重複する場面もあります。

それぞれの機能は仕組みも性質も異なるため、用途に合わせて使い分けることでリスクを最小限に抑えることが可能です。


ファイル履歴の特徴と適用シーン

「ファイル履歴」は、ドキュメントやピクチャなどのユーザーフォルダに含まれるファイルの“変更履歴”を定期的に保存する機能です。設定が有効であれば、上書きや削除前のバージョンを復元することができます。

● ユーザーデータ専用。システムファイルは対象外
● 保存先は外付けHDDまたはNASなどのローカル環境
● 定期的な世代管理が自動で行われる(頻度は設定可能)
● ファイル単位での復元が容易(右クリックメニューから操作可)

実務では、日々の文書作成や表計算、プレゼン資料など「継続的に編集する個別ファイル」に対して非常に有効です。


バックアップと復元(Windows 7)の役割

「バックアップと復元(Windows 7)」は、Windows 10以降でも提供されている古参のバックアップ機能です。これはユーザーファイルだけでなく、システムイメージ全体を保存できる点でファイル履歴と明確に役割が異なります。

● システムのフルイメージを作成可能
● ハードディスク障害やWindows不具合時の「完全復旧」が目的
● 起動不能時にリカバリメディアから復元が可能
● スケジュール設定により定期実行も可能

重要なのは、これは「災害対策」であり、「日々の履歴管理」には不向きだという点です。ファイル単位での柔軟な復元はできません。


OneDriveの強みと注意点

「OneDrive」は、クラウドベースでファイルを同期・保存するMicrosoft提供のサービスです。バックアップというよりも、データの可用性・共有性を高める目的に特化しています。

● Microsoftアカウントに紐付いてクラウドに自動保存
● 同期機能で複数PCやスマートフォン間でリアルタイム共有
● バージョン履歴機能もあり、過去の状態に復元可能(Web経由)
● ランサムウェア攻撃への対処機能やセキュリティ通知も搭載

ただし、ローカル環境に比べて大容量ファイルの扱いや速度面では制約もあり、オフライン環境での復旧には向きません。


機能比較と使い分けの指針

それぞれの機能を比較すると、目的別の適性が明確になります。

ファイル履歴
● メリット:軽量・細かな世代管理・日常作業向け
● デメリット:ユーザーファイル限定・保存先の接続依存

バックアップと復元(Windows 7)
● メリット:システムまるごと保存・緊急復旧に対応
● デメリット:容量が大きく、柔軟性に欠ける

OneDrive
● メリット:どこからでもアクセス可能・クラウド管理
● デメリット:ネット接続必須・企業環境では情報管理に制約


実践的な組み合わせ運用のすすめ

現実的には、どれかひとつに頼るのではなく、複数を連携させた運用が安全です。

● 毎日の編集作業 → ファイル履歴で自動保存
● システムトラブル対策 → 月1回、バックアップと復元でフルイメージ作成
● 社外からのアクセスやチーム共有 → OneDriveに同期

これにより、局所的なトラブルから深刻なシステム障害まで、カバー範囲を広く取ることができます。


結論

バックアップは「1つの方法で完璧に守る」のではなく、「目的ごとに適切なツールを使い分ける」ことが最も重要です。

● ファイル履歴は、日常的な文書管理に優れた軽量バックアップ機能
● バックアップと復元(Windows 7)は、システム障害からの復旧用に最適
● OneDriveは、ネットワーク環境での利便性と柔軟性を提供

この3つを組み合わせて使うことで、ローカルでもクラウドでも安定したデータ保全が実現できます。大切なデータを守るために、それぞれの特性を正しく理解し、自分の運用スタイルに合った設定を選びましょう。


上級者向け:PowerShellでファイル履歴を制御する

タスクの自動化や一括管理を行いたい場合は、PowerShellの活用も有効です。


使用例

● ファイル履歴の状態確認

Get-FileHistory

● バックアップの強制実行

Start-FileHistoryBackup

スクリプト化することで、複数台の管理や定期メンテナンスに役立ちます。

PowerShellでファイル履歴を制御する上級者向け活用法

PowerShellを活用すれば、Windowsの「ファイル履歴」機能をより柔軟かつ効率的に制御できます。特に複数台のPCを管理する場合や、定期的なメンテナンスを自動化したい場合に有効です。以下では、PowerShellを用いたファイル履歴の操作方法やスクリプト化のポイントを詳しく解説します。


ファイル履歴の状態確認

PowerShellでは、Get-FileHistoryコマンドレットを使用して、ファイル履歴の状態を確認できます。これにより、バックアップの有効性や設定内容を把握することが可能です。

Get-FileHistory

このコマンドを実行すると、現在のファイル履歴の構成や状態が表示されます。定期的に実行することで、バックアップが正常に行われているかを確認できます。


バックアップの強制実行

通常、ファイル履歴は設定されたスケジュールに従って自動的にバックアップを行いますが、必要に応じて手動でバックアップを開始することも可能です。Start-FileHistoryBackupコマンドレットを使用します。

Start-FileHistoryBackup

このコマンドを実行することで、即座にバックアップが開始されます。特定のタイミングでのバックアップが必要な場合に便利です。


スクリプトによる自動化

PowerShellのスクリプト機能を活用すれば、ファイル履歴の操作を自動化できます。例えば、定期的にバックアップを実行し、その結果をログファイルに記録するスクリプトは以下のようになります。

# バックアップの強制実行
Start-FileHistoryBackup

# 実行結果をログファイルに記録
$logPath = "C:\Logs\FileHistoryBackup.log"
$timestamp = Get-Date -Format "yyyy-MM-dd HH:mm:ss"
"[$timestamp] バックアップを実行しました。" | Out-File -FilePath $logPath -Append

このスクリプトをタスクスケジューラなどで定期的に実行することで、バックアップの自動化とログの記録が可能になります。


複数台のPCでの一括管理

複数のPCで同様のバックアップ設定を行いたい場合、スクリプトを利用して一括で設定を適用できます。以下は、複数のPCに対してファイル履歴の設定を行う例です。

$computers = @("PC1", "PC2", "PC3")
foreach ($computer in $computers) {
  Invoke-Command -ComputerName $computer -ScriptBlock {
    # ファイル履歴の設定を行うスクリプト
    # 例: バックアップ先のドライブを設定
    # Set-FileHistoryConfiguration -TargetDrive "D:\Backup"
  }

このようにすることで、管理者は複数のPCに対して一貫したバックアップ設定を効率的に適用できます。


トランスクリプトによる操作ログの取得

PowerShellのStart-Transcriptコマンドレットを使用すると、セッション中のすべての入力と出力をログファイルに記録できます。これにより、操作履歴の監査やトラブルシューティングが容易になります。

# トランスクリプトの開始
Start-Transcript -Path "C:\Logs\PowerShellSession.log" -Append

# 任意のコマンドを実行
Get-FileHistory

# トランスクリプトの終了
Stop-Transcript

この方法を用いることで、操作内容を詳細に記録し、後から確認することが可能です。


注意点とベストプラクティス

PowerShellでファイル履歴を制御する際には、以下の点に注意してください。

● スクリプトの実行ポリシーを確認し、必要に応じて設定を変更する。

● 管理者権限でPowerShellを実行する。

● スクリプトのテストを十分に行い、予期しない動作を防ぐ。

● ログファイルの保存先や命名規則を統一し、管理しやすくする。

これらのベストプラクティスを守ることで、安全かつ効率的にファイル履歴の管理が行えます。


結論

PowerShellを活用することで、Windowsのファイル履歴機能を柔軟に制御し、バックアップの自動化や複数台のPCの一括管理が可能になります。スクリプトによる操作の自動化やトランスクリプトによる操作ログの取得など、上級者向けの機能を駆使することで、より高度なバックアップ体制を構築できます。これにより、データの保護と業務の効率化を同時に実現することができます。


まとめ

Windows 11のファイル履歴は、ユーザーデータを守るための強力な機能です。

● 自動でバージョン管理され、過去の状態に戻せる
● 設定は簡単で、外付けドライブを用意すればすぐに利用可能
● 誤操作や上書きミスへの備えとして、作業の安心感を高められる
● PowerShellなどを使えば、企業向けにも活用できる

ファイル履歴を活用して、うっかりミスから大切なデータを守りましょう。

設定や運用に不安がある方は、当店までお気軽にご相談ください。バックアップ体制の構築をサポートいたします。

パソコン購入のためのお役立ち情報

パソコン選びがよく分からない方、ご不安のある方、悩む前に!お気軽にご相談ください!

専門スタッフが、性能・ご予算・お好みなどご希望に合ったパソコンをお探しします!

PC STOREへ