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最終更新日:2026年6月18日
Microsoft 365 活用ガイド
申請の承認を、メールのやり取りや紙の回覧でしていると、時間も手間もかかりますよね。TeamsとPower Automateを使えば、この承認のやり取りを、デジタル化・自動化できます。ただ、正直にお伝えすると、「誰でも今すぐ5分で」とは限りません。利用にはMicrosoft 365が必要で、ライセンスや管理者の設定など、先に確認したい前提があります。この記事では、初めての方にもわかるように、承認フローの作り方を、必要な前提とあわせて、正直に解説します。専門用語には折りたたみの用語解説をつけました。
申請の承認を、メールやハンコでやり取りしてて大変で…。Teamsで自動化できるって本当ですか?テンプレートを使えば、すぐ作れるって聞いて。私にもできるでしょうか?
できるよ。ただ、いきなり作り始める前に、確認したい前提が3つあるんだ。まず、Microsoft 365が必要なこと。次に、Teamsの「承認」アプリで、手動の依頼から始めると分かりやすいこと。そして、Power Automateで自動化できること。ライセンスや、管理者の設定が必要なこともあるから、まず自社の環境で使えるか確認してから始めよう。順番に教えるね。
結論
TeamsとPower Automateを使うと、申請から承認、通知、記録までの一連のやり取りを、デジタル化・自動化できます。やり方は、大きく2段階です。まず、Teamsの「承認」アプリで、手動の承認依頼を試す。次に、Power Automateで、特定のきっかけ(トリガー)をもとに、承認の流れを自動で動かす。テンプレートも用意されているので、ゼロから組むより、始めやすくなっています。
ただ、ここで正直にお伝えしたい、大切な前提があります。第一に、これらの機能を使うには、Microsoft 365(旧Office 365)が必要です。買い切り版のOffice(Office 2021など)には、Power Automateは含まれません。第二に、Teamsの「承認」アプリやテンプレートを使うには、DataverseやMicrosoft Formsといった、別の仕組みのライセンスや、管理者による設定が必要なことがあります。第三に、こうした前提があるため、「誰でも今すぐ無料で5分で」とは限りません。まずは、ご自身(自社)の契約しているプランで、これらの機能が使えるか、管理者に確認するのが、最初の一歩です。前提さえ整えば、承認のやり取りはぐっと楽になります。この記事で、順に解説します。

まず、TeamsとPower Automateの承認フローで、どんなことができるのかを、イメージしてみましょう。
たとえば、休暇の申請、経費の精算、書類の承認といった場面で、申請者が内容を入力すると、承認者のTeamsやOutlookに、承認依頼の通知が届きます。承認者は、その場で「承認」か「拒否」を選び、コメントを付けて返すだけ。結果は申請者に通知され、記録も残ります。メールを何度も往復させたり、紙の書類を回したりする必要が、なくなります。Teamsの「承認」画面では、自分が送った依頼と、受け取った依頼を、一覧で管理できます。
ポイントは、申請から記録までの一連の流れを、一つの仕組みにまとめられることです。誰が、いつ、何を承認したかが記録として残るので、後から確認するのも簡単です。手作業のメール承認にありがちな「言った・言わない」や、確認漏れを減らせます。Power Automateを使った業務自動化の全体像はPower Automateで日常業務を自動化する方法もあわせてどうぞ。
「Power Automate」は、Microsoftが提供する、業務を自動化するためのサービスです。「○○が起きたら、△△する」という流れ(フロー)を、プログラミングなしで、画面の操作中心で作れます。「Teamsの『承認』アプリ」は、Teamsに標準で備わっている、承認のやり取りを行う機能です。チャットやチャネルから、または承認アプリ自体から、承認依頼を作成・管理できます。この2つは連携でき、Teamsの承認アプリで手軽に始め、Power Automateでより複雑な自動化に発展させる、という使い方ができます。いずれもMicrosoft 365の環境で利用します。

手順に入る前に、いちばん大切な「前提」を、正直にお伝えします。ここを確認しないまま進めると、「自分の環境では使えなかった」ということになりかねません。
第一に、Microsoft 365(旧Office 365)が必要です。Power Automateは、Microsoft 365のサービスの一部なので、買い切り版のOffice(Office 2021やOffice 2024など、一度買えば使えるタイプ)には含まれません。第二に、Teamsの「承認」アプリは、その情報を「Dataverse」という仕組みに保存します。初めて使うときに、Dataverseの準備(プロビジョニング)や、管理者の権限が必要な場合があります。第三に、休暇申請などの「テンプレート」を使う際に、Microsoft Formsのライセンスが必要なことや、管理センターでの設定が必要なことがあります。
正直にお伝えすると、これらの前提は、契約しているプランや、組織の設定によって変わります。個人で使うのか、会社のアカウントで使うのかでも、状況が異なります。ですから、いきなり作り始めるのではなく、まずは、ご自身の契約プランや、会社のシステム管理者に、「Power Automateや承認アプリが使えるか」を確認するのが、確実で、いちばんの近道です。「5分で誰でも」と気軽に始める前の、この確認が、結果的に手戻りを防ぎます。Microsoft 365と買い切り版の違いはMicrosoft 365とOffice 2024の比較もどうぞ。
「Microsoft 365」は、WordやExcel、Teams、Power Automateなどを、月額・年額で使えるサブスクリプション型のサービスです。買い切り版のOfficeとは異なり、Power Automateなどのクラウドサービスが含まれます。「Dataverse」は、Microsoftのアプリ間でデータを安全に保存・管理する、データベースの基盤です。Teamsの承認アプリは、承認の情報をここに保存します。「Microsoft Forms」は、アンケートや申請フォームを手軽に作れるサービスです。承認のテンプレートが、内部でFormsの仕組みを使うことがあり、その場合はFormsのライセンスが関わります。いずれも、利用可否はプランや管理者設定によります。

前提が確認できたら、まずは、いちばん簡単な「Teamsの承認アプリで、手動の承認依頼を出す」ところから始めましょう。自動化の前に、承認の基本的な流れをつかむのがおすすめです。
Teamsで。
必要事項。
通知が届く。
Teamsの「承認」アプリを開き、新しい承認を作成します。件名と、承認してほしい内容の詳細を入力し、承認者を指定して送信します。承認者のTeamsには、その場で「承認」「拒否」を選べる形で通知が届きます。休暇申請や経費精算などの「テンプレート」を使えば、入力する項目があらかじめ用意されているので、毎回ゼロから書く手間が省けます。送った依頼・受け取った依頼は、承認アプリの一覧(承認ハブ)でまとめて確認できます。Teamsを使ったプロジェクト管理はTeamsでのプロジェクト管理も参考になります。

手動の承認に慣れたら、Power Automateで、承認の流れを自動化してみましょう。「あることが起きたら、自動で承認依頼が始まる」仕組みです。
自動化の流れは、おおまかにこうです。まず、自動化を始める「きっかけ(トリガー)」を決めます。たとえば「申請フォームが送信されたら」「特定の場所にファイルが追加されたら」などです。次に、「開始して承認を待機」というアクションを追加し、承認者を指定します。承認者が応答すると、その結果(承認なら「Approve」、拒否なら「Reject」)が返ってきます。最後に、「条件」で結果を分岐させ、承認なら次の処理、拒否なら別の処理、というように、その後の動き(通知や記録など)を決めます。テンプレートを使えば、この骨組みがあらかじめ用意されています。
承認の結果は、「Approve(承認)」か「Reject(拒否)」という値で返ってきます。これを「条件」アクションで判定し、処理を枝分かれさせるのが基本です。たとえば「Approveなら申請者に承認の通知、それ以外なら拒否の通知」といった具合です。なお、この条件で「Approve」という文字を指定する際は、一文字でも違うと正しく動かないので、正確に入力してください。一連の流れは、テンプレートをもとにカスタマイズしていくと、組み立てやすくなります。Excelの自動化に興味があればExcelのOffice スクリプトとVBAもどうぞ。
「トリガー」は、フロー(自動化)を開始するきっかけのことです。「フォームが送信されたら」「ファイルが作成されたら」など、最初の条件を指します。「アクション」は、トリガーのあとに実行する処理(動作)です。「開始して承認を待機」は、Power Automateの承認用のアクションで、これを追加すると、指定した承認者へ依頼を送り、応答が返ってくるまで待機します。承認者の応答結果は「結果」という値に格納され、承認なら「Approve」、拒否なら「Reject」が入ります。この値をもとに、その後の処理を分岐させます。

承認フローの「きっかけ(トリガー)」として、よく使われるのが、Microsoft FormsとSharePointです。どちらを選ぶかで、向き・不向きがあるので、正直にお伝えします。
Forms版は、申請者がフォームに入力すると、それをきっかけに承認が始まる方式です。導入が手早く、社内アンケートや、小規模な申請に向いています。一方、SharePoint版は、SharePointのリストへの入力をきっかけにする方式で、記録(ログ)の蓄積や、集計、アクセス権の管理、Power BIとの連携などに向いています。将来的に、業務の基盤としてしっかり運用したいなら、SharePoint版が適しています。
正直なところ、どちらが優れている、という話ではなく、目的次第です。まずは小さく試したい、手早く始めたいなら、Forms版が向いています。きちんと記録を残し、後から集計・分析したい、組織で本格的に使いたいなら、SharePoint版が向いています。最初はForms版で感覚をつかみ、本格運用の段階でSharePoint版に発展させる、という進め方も現実的です。いきなり完璧な仕組みを目指さず、目的に合わせて、無理なく始めるのがおすすめです。
「Microsoft Forms」は、アンケートや申請フォームを、手軽に作れるサービスです。入力された回答を、承認フローのきっかけにできます。導入が早く、小規模な申請に向いています。「SharePoint」は、Microsoft 365に含まれる、ファイルやデータを共有・管理する仕組みです。とくに「リスト」という表形式のデータに、申請内容を記録していくと、ログの蓄積や集計、アクセス権の管理などがしやすくなります。承認フローのきっかけとして使うと、記録が残るため、業務の基盤として運用しやすいのが特長です。目的の規模に応じて、使い分けます。

最後に、承認フローを作るときに、つまずきやすい設定の注意点を、いくつかお伝えします。知っておくと、トラブルを防げます。
とくに気をつけたいのが、承認者の設定です。承認の種類で「すべてのユーザーの承認が必須」を選ぶと、指定した担当者「全員」から承認をもらわないと、承認が完了しません。一人でも応答しないと、フローが止まってしまうので、誰を承認者にするかは、慎重に決めましょう。また、承認者には複数人を指定でき、「全員必須」か「誰か一人でよい」かを選べます。業務の実態に合わせて選んでください。
もう一つ、知っておきたいのが、Power Automateには「新しいデザイナー」と「従来のデザイナー」があり、画面の見た目や、項目の名称、操作方法が異なる点です。解説記事や手順書を参考にするとき、どちらのデザイナーの説明かを確認しないと、「画面が違って分からない」となりがちです。お使いの画面に合わせて読み替えるか、設定で切り替えて、手順と同じ環境にすると、進めやすくなります。最初はテンプレートを少しだけ変える、小さな自動化から試すのが、失敗しないコツです。Teamsの通知が多すぎて困る場合はTeamsの通知設定で集中する方法もどうぞ。
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いいえ、作れません。Power Automateは、Microsoft 365(旧Office 365)のサービスの一部です。一度買えば使える買い切り版のOffice(Office 2021やOffice 2024など)には含まれていないため、承認フローの自動化はできません。承認フローを使いたい場合は、Microsoft 365の契約が必要です。ご自身の契約が、買い切り版か、Microsoft 365のサブスクリプションか、まず確認してみてください。会社のアカウントの場合は、システム管理者に尋ねるのが確実です。
環境が整っていれば手早く作れますが、前提の確認が先です。テンプレートを使えば、フローの骨組みはすぐに用意できます。ただし、その前に、Microsoft 365が使えること、承認アプリやテンプレートに必要なライセンス・管理者設定が済んでいること、という前提が必要です。これらが未確認だと、作り始めても途中で止まってしまいます。「5分で」という手軽さは、あくまで前提が整った状態での話、と考えておくと安心です。まずは使える環境かどうかの確認から始めましょう。
承認者の設定を確認してみてください。承認の種類で「すべてのユーザーの承認が必須」を選んでいると、指定した承認者「全員」が応答するまで、承認は完了しません。一人でも未応答だと、フローが待機したままになります。承認者に不在の方が含まれていないか、「全員必須」ではなく「誰か一人でよい」設定が適切ではないか、を見直しましょう。承認者を誰にするか、どの種類にするかは、業務の実態に合わせて、慎重に設定することが大切です。
デザイナーの種類が異なる可能性があります。Power Automateには「新しいデザイナー」と「従来のデザイナー」があり、画面の見た目や、項目の名称、操作方法が異なります。参考にしている記事が、どちらのデザイナーの説明かによって、画面が一致しないことがあります。お使いの画面の設定で、デザイナーを切り替えられる場合があるので、手順書と同じ環境にそろえると分かりやすくなります。あるいは、画面の違いを読み替えながら進める形になります。
Microsoft 365があれば使えますが、機能は環境によります。承認フロー自体は、Microsoft 365の環境があれば利用できます。ただし、Teamsの承認アプリやテンプレートの一部は、組織(会社)向けの設定や、管理者権限が前提のことがあります。個人向けのプランと、法人向けのプランで、使える機能やライセンスが異なる場合があるため、ご自身のプランで何が使えるかは、契約内容や管理者への確認が必要です。まずは小さな手動承認から試し、できる範囲を確かめるのがおすすめです。

TeamsとPower Automateを使えば、申請から承認、通知、記録までのやり取りを、デジタル化・自動化できます。メールの往復や紙の回覧を減らし、記録もきちんと残せるのは、大きな利点です。ただ、正直にお伝えすると、始める前に確認したい前提があります。まず、Microsoft 365が必要で、買い切り版のOfficeでは使えません。さらに、承認アプリやテンプレートには、DataverseやMicrosoft Formsのライセンス、管理者の設定が必要なことがあります。「誰でも今すぐ5分で」とは限らないので、まず自社の環境で使えるか、管理者に確認しましょう。
進め方としては、いきなり完璧な自動化を目指さず、段階的に。まず、Teamsの「承認」アプリで、手動の承認依頼を試して、流れをつかみます。慣れたら、Power Automateで、トリガー(フォーム送信やファイル追加など)→「開始して承認を待機」→結果(Approve/Reject)で条件分岐、という基本形を、テンプレートをもとに組み立てます。きっかけは、手軽なForms版と、記録・集計に強いSharePoint版を、目的で使い分けます。設定では、承認者を慎重に選ぶこと(「全員必須」は止まりやすい)、新旧デザイナーで操作が違うこと、に注意してください。前提を押さえ、小さく始めれば、承認のやり取りは着実に楽になります。
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