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最終更新日:2026年6月18日
Excel活用ガイド
同じ長い数式を、いろいろなセルに何度もコピーしている。直すときも、全部書き換えで大変——そんな経験はありませんか。Excelの「LAMBDA関数」を使うと、よく使う数式に名前を付けて、自分専用の関数として再利用できます。しかも、VBAの知識は不要。数式だけで作れます。この記事では、初めての方にもわかるように、LAMBDA関数の基本と、相棒となるLET関数との組み合わせ、そして導入前に知っておきたい注意点まで、正直に解説します。専門用語には折りたたみの用語解説をつけました。
同じ長い数式を、いろんなセルに何度もコピーしてて…。直すときも全部書き換えで、大変なんです。自分だけの関数が作れたら便利なのに…。それって、VBAを覚えないと無理ですよね?
VBAなしで作れるよ。LAMBDA関数を使うんだ。手順は3つ。まず、LAMBDAで引数と計算式を決める。次に、セルでテストして結果を確認する。そして、名前を付けて自作関数として登録する。LET関数と組み合わせると、もっと読みやすくなる。ただ、使える環境に注意が要るから、そこも含めて教えるね。
結論
LAMBDA関数は、よく使う数式に名前を付けて、SUM関数やVLOOKUP関数と同じように呼び出せる「自分専用の関数」を作る機能です。従来、自作関数を作るにはVBA(マクロのプログラミング)が必要でしたが、LAMBDA関数なら、Excelの数式だけで作れます。同じ複雑な数式を何度もコピーする手間や、修正時の書き換えミスを減らせるのが、大きなメリットです。
作り方は、大きく3ステップです。第一に、LAMBDA関数で「引数(受け取る値)」と「計算式」を定義します。第二に、まずセルの中でテストします。`=LAMBDA(...)(...)` のように、末尾に実際の値を付けて呼び出し、正しい結果が出るかを確認します。第三に、確認できたら「名前の管理」に登録し、好きな関数名を付けます。これで、その名前を、普通の関数のように使えるようになります。さらに、LET関数と組み合わせると、複雑な計算を段階的に整理でき、数式が読みやすくなります。ただし、正直にお伝えすると、注意点があります。LAMBDA関数は、主にMicrosoft 365のExcelで使える機能で、買い切り版のOfficeなどでは使えないことがあります。導入前に、お使いの環境を確認しましょう。この記事で、順を追って解説します。

まず、LAMBDA関数とは何かを、やさしく押さえましょう。ひとことで言えば、「関数を自分で作るための関数」です。
Excelには、SUMやVLOOKUPなど、たくさんの関数が用意されています。LAMBDA関数を使うと、これらと同じように使える、自分専用の関数を作れます。たとえば、「税込価格を計算する」「ある評価を判定する」といった、よく使う処理に名前を付けて、`=税込計算(A1)` のように呼び出せるのです。複雑な数式を、意味の分かる一つの関数にまとめられる、と考えると分かりやすいでしょう。
同じ数式を何度もコピーして使っていると、修正のときに、すべてを書き換える必要があり、ミスのもとになります。LAMBDA関数で自作関数にしておけば、修正は一か所で済み、どのセルでも同じ関数を呼び出せます。これが、LAMBDA関数の便利なところです。既存の関数を活用する記事として、検索のExcelのXLOOKUP関数の使い方もあわせてどうぞ。
「LAMBDA(ラムダ)関数」は、Excelで、ユーザーが独自の関数(カスタム関数、ユーザー定義関数)を作るための関数です。受け取る値である「引数」と、それを使った「計算式」を指定して、新しい関数を定義します。「カスタム関数」は、こうして作った、自分専用の関数のことです。標準のSUMやIFなどの関数と組み合わせて、業務に合った独自の処理を、一つの関数としてまとめられます。作った関数に名前を付けて登録すれば、普通の関数と同じように、セルから呼び出して使えます。

「自作関数」と聞くと、VBA(マクロ)を思い浮かべる方もいるでしょう。LAMBDA関数とVBAは、何が違うのでしょうか。
従来、Excelで自作関数を作るには、VBAというプログラミングの知識が必要でした。LAMBDA関数の大きな特徴は、このVBAを使わず、ふだんの数式の延長で、自作関数を作れることです。プログラミング言語を覚える必要がなく、関数を使い慣れている方なら、取り組みやすいでしょう。
VBAでマクロを使うと、ファイルを「マクロ有効ブック(.xlsm)」という形式で保存する必要があり、扱いに気をつかう場面もあります。LAMBDA関数は数式の機能なので、通常のExcelファイルのまま使えます。ただし、VBAにはVBAの強み(より自由度の高い処理など)もあるので、用途によって使い分けるとよいでしょう。VBAやマクロについてはExcelマクロ入門と自動化、新しい自動化のOffice スクリプトはExcelのOffice スクリプトとVBAもどうぞ。

では、実際に作ってみましょう。LAMBDA関数の構文は、「引数」と「計算式」の2つの部分でできています。シンプルな例から始めます。
構文は `=LAMBDA(引数, 計算式)` です。たとえば、「受け取った数値(x)を2倍にする」関数なら、`=LAMBDA(x, x*2)` と書きます。ただし、これをセルに入れただけでは、エラー(#CALC!)になります。なぜなら、これは「関数の定義」であって、まだ実際の値を渡していないからです。動作を確認するには、末尾に実際の値を付けて、呼び出します。
たとえば、`=LAMBDA(x, x*2)(5)` とセルに入力すると、結果として「10」が返ります。末尾の `(5)` が、引数xに5を渡す、という意味です。このように、まずセルの中で、末尾に値を付けて呼び出し、正しい結果が出るかをテストします。これが、安全に自作関数を作るコツです。いきなり名前登録せず、まずセルで動作を確かめてから、次のステップに進みましょう。
「引数(ひきすう)」は、関数が受け取る値のことです。「パラメーター」とも呼びます。LAMBDA関数では、計算に使う値を、引数として名前で定義します(例:xやyなど)。「#CALC!(カルク)エラー」は、LAMBDA関数を、値を渡さずにセルに入力したときなどに表示されるエラーです。LAMBDA関数は「関数の定義」なので、それだけでは結果を出せません。末尾に実際の値(例:`(5)`)を付けて呼び出すか、名前を付けて登録して使うことで、正しく動作します。

セルでのテストで、正しく動くことを確認できたら、いよいよ自作関数として登録します。「名前の管理」という機能を使います。
登録画面を開きます。
関数を登録します。
呼び出します。
「数式」タブの「名前の管理」を開き、「新規作成」をクリックします。「名前」欄に、付けたい関数名(たとえば「DOUBLE」)を入力し、「参照範囲」欄に、テスト済みのLAMBDA式(末尾の呼び出し部分は外した `=LAMBDA(x, x*2)` の形)を入力して、OKします。これで、`=DOUBLE(A1)` のように、自作関数として使えるようになります。なお、この自作関数は、登録したブック内で使えます。「コメント」欄に関数の説明を入れておくと、後で分かりやすく便利です。
Excelで、セルや数式に「名前」を付けて管理する機能です。「数式」タブの「名前の管理」または「名前の定義」から開きます。本来は、セル範囲などに分かりやすい名前を付けるための機能ですが、ここにLAMBDA関数の式を登録すると、その名前を、自作の関数として呼び出せるようになります。「新規作成」で名前を付け、「参照範囲」にLAMBDA式を入力して登録します。登録した関数は、そのブック内のどのシートからでも、標準の関数と同じように使えます。

LAMBDA関数の相棒となるのが、LET関数です。複雑な計算を、読みやすく整理できる便利な関数で、組み合わせると効果的です。
LET関数は、数式の中で、値や計算結果に「名前(変数)」を付けられる関数です。構文は `=LET(名前1, 値1, 名前2, 値2, …, 最終的な計算式)` です。同じ計算が何度も出てくる長い数式を、名前を使って整理することで、ぐっと読みやすくなり、計算の無駄も減らせます。LAMBDA関数の計算式の部分に、このLET関数を使うと、複雑な処理を段階的に書けます。
たとえば、複雑な数式の中で「(a+b+c)/2」という計算が何度も出てくるなら、LET関数でこれに「s」という名前を付けておけば、以降は「s」と書くだけで済み、数式がすっきりします。LAMBDA関数で引数を受け取り、その中でLET関数を使って途中計算に名前を付ける、という組み合わせが、実践ではよく使われます。読みやすい数式は、後から見直すときや、同僚と共有するときに、大きな助けになります。
数式の中で、特定の値や計算結果に「名前(変数)」を割り当てられる関数です。構文は `=LET(名前1, 値1, [名前2, 値2, …,] 計算式)` です。たとえば `=LET(x, 1, x+1)` は、xを1として、x+1の結果(2)を返します。同じ計算が繰り返し登場する長い数式を、名前を使って整理することで、読みやすくなり、同じ計算を繰り返す無駄も省けます。LET関数は、Microsoft 365のほか、Excel 2021でも使えます。LAMBDA関数の中で使うと、複雑な処理を段階的に、分かりやすく書けます。

最後に、正直にお伝えしたい、大切な注意点です。LAMBDA関数を使う前に、知っておいてほしいことがあります。
まず、利用できる環境です。LAMBDA関数は、主にMicrosoft 365のExcelで使える機能です。正直にお伝えすると、買い切り版のOffice(Office 2021など)では使えない、という情報があります。また、LAMBDA関数で作ったファイルを、対応していない古いバージョンのExcelで開くと、正しく動かなかったり、エラーになったりすることがあります。チームや取引先と共有する場合は、相手の環境も含めて、確認が必要です。
正直にお伝えすると、LAMBDA関数は、凝った関数を作りすぎると、作った本人以外には、何をしているのか分かりにくくなる、という弱点があります。便利だからと複雑にしすぎると、後で自分でも忘れたり、引き継いだ人が困ったりします。分かりやすい関数名を付ける、「コメント」欄に説明を書く、複雑な処理はLET関数で段階的に整理する、といった工夫で、読みやすさを保つことが大切です。まずは、シンプルでよく使う処理から、自作関数にしてみるのがおすすめです。Excelの操作効率化はExcelショートカットキー活用もどうぞ。

はい、VBAの知識は不要です。LAMBDA関数は、Excelの数式の機能なので、プログラミング言語であるVBAを覚えなくても使えます。ふだん関数を使い慣れている方なら、引数と計算式を指定する、という考え方に慣れれば、取り組めます。また、VBAのマクロと違い、ファイルを特別な形式(マクロ有効ブック)にする必要もありません。通常のExcelファイルのまま、自作関数を使えるのも、利点です。
値を渡さずに定義だけ入力したためです。LAMBDA関数は「関数の定義」なので、それだけをセルに入れると、#CALC! エラーになります。動作を確認するには、末尾に実際の値を付けて呼び出します。たとえば `=LAMBDA(x, x*2)(5)` のように、末尾の `(5)` で値を渡すと、結果が返ります。あるいは、「名前の管理」で名前を付けて登録すれば、その名前で呼び出して使えます。まずはセルで、末尾に値を付けてテストしましょう。
登録したブック内で使えます。「名前の管理」で登録した自作関数は、基本的に、登録したそのブック(ファイル)の中で使えます。別のファイルで同じ関数を使いたい場合は、そのファイルでも同様に登録するか、関数を登録したブックを元にする必要があります。チームで共有したい場合は、関数を登録したテンプレートを配る、といった工夫が考えられます。なお、共有先の環境がLAMBDA関数に対応しているか、確認も必要です。
役割が異なります。LET関数は、一つの数式の中で、値や計算結果に名前を付けて、その数式を読みやすく・効率的にする関数です。一方、LAMBDA関数は、引数を受け取る「再利用できる関数そのもの」を作る関数です。LETは「その数式内での整理」、LAMBDAは「どこでも呼び出せる関数化」と考えると分かりやすいでしょう。LAMBDA関数の計算式の中でLET関数を使い、複雑な処理を整理する、という組み合わせが効果的です。
お使いのバージョンを確認しましょう。LAMBDA関数は、主にMicrosoft 365のExcelで使える機能です。買い切り版のOffice(Office 2021など)では使えない、という情報があります。試しに、セルに `=LAMBDA(x, x*2)(5)` と入力して、「10」が返れば使えます。エラーや、関数名が認識されない場合は、お使いの環境が対応していない可能性があります。なお、LET関数はExcel 2021でも使えます。チームで使う場合は、共有先の環境も確認しましょう。

ExcelのLAMBDA関数を使うと、よく使う数式に名前を付けて、自分専用の関数として再利用できます。VBAの知識は不要で、数式だけで作れるのが大きな魅力です。作り方は、まずLAMBDA関数で「引数」と「計算式」を定義し、セルの中で `=LAMBDA(...)(...)` のように末尾に値を付けてテストします。正しく動くことを確認したら、「数式」タブの「名前の管理」で、好きな関数名を付けて登録。これで、標準の関数と同じように呼び出せます。
さらに、LET関数を組み合わせると、数式の中の途中計算に名前を付けられ、複雑な処理も読みやすく整理できます。ただし、正直にお伝えすると、注意点があります。LAMBDA関数は、主にMicrosoft 365のExcelで使える機能で、買い切り版では使えないことがあります。導入前に、お使いの環境と、共有する相手の環境を確認しましょう。また、凝りすぎると本人以外が読めなくなるので、分かりやすい名前やコメントを付け、シンプルな処理から始めるのがおすすめです。上手に使えば、繰り返しの手間とミスを、ぐっと減らせます。
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