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2023.12.31

中古ノートパソコンで1万円台のパソコンてどうなの?選び方の注意点を解説

ノートパソコンのお役立ち情報

【2025年版】1万円台の中古ノートPCはどうなの?プロが教える選び方と注意点

この記事の最終更新日:2025年6月29日

悩む女性

インターネットで、1万円台で買える中古のノートパソコンを見つけたんです!
Webサイトを見たり、メールをしたりするくらいの簡単な使い方なので、こんなに安く買えるならすごくお得だなって思ったんですけど…。
さすがに安すぎて、何か裏があるんじゃないか、すぐに壊れたりしないか、ちょっと不安で…。
1万円台のパソコンって、実際どうなんでしょうか?

解説する男性

その価格は、確かに非常に魅力的ですよね。
その気持ち、よく分かります。
しかし、PC選びにおいて「安さ」は、時として非常に危険な罠にもなり得るのです。
結論から申し上げますと、2025年6月現在、一般的な使い方を想定して**1万円台の中古ノートパソコンを知識なく購入することは、プロとして絶対におすすめできません。**
それは、デジタル社会の「地雷」を踏みに行くようなものだからです。
今日は、なぜ私たちがそう断言するのか、1万円台PCに共通するスペック的な限界と、特に深刻なセキュリティ上のリスク、そして、もしあなたが「それでも欲しい」と考える場合の、限定的な活用法と選び方の注意点まで、世界一詳しく、そして包み隠さずお話しします。
この記事が、あなたの賢明な判断の一助となることを願っています。

【解剖】1万円台中古PCの正体 - 2025年におけるそのスペック

まず、なぜ1万円台という価格が実現できているのか、そのPCがどのような部品で構成されているのか、その「正体」を解剖していきましょう。

この価格帯のPCは、そのほとんどが**2017年~2019年頃に企業向けにリースされていた、ビジネスノートPCの型落ち品**です。

CPU:Windows 11非対応の「第7世代以前」という現実

1万円台で販売されている中古PCのCPUは、その大多数が**Intel Core iシリーズの第7世代以前**(例:Core i5-7200Uなど)、あるいはそれよりさらに性能の低いCeleronといったモデルです。

これらのCPUが抱える最大の問題は、性能そのものよりも、**Microsoftが定めるWindows 11の公式サポート対象外**である、という点です。

ご存知の通り、Windows 10のサポートは2025年10月14日に完全に終了します。

それ以降、セキュリティ更新プログラムが提供されなくなるため、Windows 10のままインターネットに接続して使用することは、極めて危険な行為となります。

つまり、これらのPCは、あと数ヶ月で「安全にWindowsを使える権利」を失ってしまう、期限切れ間近のハードウェアなのです。

また、性能面でも、第7世代以前のモバイル向けCore i5は、CPUのコア数が2つしかありません。

これは、複数のWebページを開きながら作業するといった、現代の基本的なマルチタスクですら、動作が重くなる原因となります。

メモリ(RAM):「4GB」という致命的な狭さ

この価格帯のPCに搭載されているメモリは、そのほとんどが**4GB**です。

以前の記事でも詳しく解説しましたが、2025年現在、メモリ4GBは、もはや「人権がない」と言っても過言ではない、致命的なスペックです。

Windows 10や11は、OS自体が起動しているだけで3~4GBのメモリを消費します。

つまり、4GBのメモリでは、PCを起動した瞬間に「作業机」がOSという教科書だけで埋め尽くされてしまい、あなたが新しいアプリケーション(参考書)を広げるスペースは、ほとんど残されていないのです。

結果として、PCはメモリ不足を補うために、低速なストレージとの間で頻繁にデータ交換(スワップメモリ(机)の空き容量が不足した際に、一時的に使用していないデータを低速なストレージ(本棚)に退避させる動作のこと。これが多発すると、PC全体の動作が極端に遅くなります。)を行い、システム全体の動作は極端に遅くなります。

ストレージ:HDDまたは「寿命末期」の低速SSD

1万円台のPCのストレージには、2つのパターンがあります。

一つは、旧世代の**HDD(ハードディスクドライブ)**が搭載されているパターン。

これは、PCの起動やアプリの立ち上がりが絶望的に遅く、もはや議論の余地なく「買ってはいけない」レベルです。

もう一つは、**小容量(128GBなど)のSSD**が搭載されているパターンです。

一見するとSSDなので安心に見えますが、これも罠です。

7~8年前に製造されたPCに搭載されているSSDは、現在の高速なNVMe SSDSSDの性能を最大限に引き出すために作られた、新しい接続規格(プロトコル)。従来のSATA接続よりも、データの通り道が圧倒的に広く、遅延も少ないのが特徴です。とは比較にならない、旧世代の低速なSATA規格のものです。

さらに、SSDの記憶素子(NANDフラッシュメモリ)には書き込み回数の上限があり、長年使われた個体は、いつ突然故障してもおかしくない「寿命末期」の状態である可能性も高いのです。

バッテリーとその他部品:交換前提の「消耗品」

言うまでもなく、7~8年使われたノートPCのバッテリーは、ほぼ寿命を迎えています。

ACアダプターを接続しなければ、数十分も持たない、あるいは全く充電できない状態であると考えるべきです。

また、長年の使用で、冷却ファンにはホコリが詰まり、キーボードはテカり、液晶ディスプレイは経年劣化で黄ばんでいる(通称:尿液晶)可能性も非常に高いです。

1万円台という価格は、これらの部品がすべて「交換前提」の消耗しきった状態であることを含んだ価格なのです。

【結論】なぜWindowsでの利用は「絶対非推奨」なのか?

これらのスペック的な事実を踏まえ、なぜ私たちが、1万円台の中古PCをWindows環境で使い続けることを「絶対におすすめしない」のか、その結論を明確に述べます。

理由1:Windows 10のサポート終了という「タイムリミット」

繰り返しになりますが、2025年10月14日、Windows 10のライフサイクルは終わりを迎えます。

その日以降、この価格帯のPCをWindows 10のままインターネットに接続することは、鍵のかからない家に住み、世界中の泥棒に「どうぞ入ってください」と言っているのと同じ、極めて無謀で危険な行為です。

あなたの個人情報、クレジットカード情報、各種サービスのパスワードが、すべて危険に晒されます。

理由2:Windows 11非対応という「未来のなさ」

では、Windows 11にアップグレードすれば良いではないか、と思うかもしれません。

しかし、この価格帯のPCに搭載されている第7世代以前のCPUは、TPM 2.0などの要件を満たせず、公式にはWindows 11へアップグレードできません。

つまり、これらのPCは、Microsoftが提供する、安全でモダンなOS環境への道を、永久に閉ざされてしまっているのです。

理由3:非公式なアップグレードに伴う「安定性の欠如」

インターネット上には、システム要件のチェックを回避して、非対応PCにWindows 11を無理やりインストールする方法が存在します。

しかし、これはメーカーやMicrosoftが一切保証しない、非公式な「ハック」です。

たとえインストールできたとしても、ドライバーが正常に動作しなかったり、今後のWindows Updateが適用できなくなったり、システムが常に不安定になったりと、新たなトラブルを自ら呼び込むことになります。

これは、車検の通らない違法改造車に乗り続けるようなものであり、プロとして決して推奨できるものではありません。

では、1万円台PCはただの“鉄くず”か? - 限定的な活用法と「再生」の可能性

では、1万円台のPCは、もはや何の価値もない、ただの産業廃棄物なのでしょうか。

いいえ、そうではありません。

その限界を正しく理解し、適切な「役割」を与えるのであれば、これらの古いマシンを、再び輝かせることが可能です。

ただし、それは一般的なPCの使い方とは異なる、上級者向けの“ハック”であることを、心に留めておいてください。

活用法1:インターネットから切断した「オフライン専用機」として使う

セキュリティリスクの根源は、インターネット接続にあります。

ならば、ネットワークから完全に切り離し、オフライン環境で特定の作業だけをこなす「単機能の道具」として活用する、という道があります。

  • 文章作成専用の「デジタル・タイプライター」として:

    Wi-Fiをオフにし、テキストエディタだけを立ち上げれば、SNSやWebの誘惑に邪魔されない、最高の執筆集中環境が手に入ります。

  • 特定の古いソフトやゲームの「専用機」として:

    最新のOSでは動作しなくなった、思い出の古いソフトウェアやゲームを動かすためだけの、レトロゲーム機のような使い方です。

この使い方であれば、Windows 10のままでも、セキュリティリスクを最小限に抑えることができます。

活用法2:【上級者向け】軽量Linuxを導入し「セキュアなWeb端末」として再生させる

これが、古いハードウェアに新しい命を吹き込む、最も効果的で、そして知的な方法です。

それは、WindowsというOSを諦め、代わりに無料で、高セキュリティで、そして何より**驚くほど軽快に動作する「Linux(リナックス)」というOSをインストールする**ことです。

【Linuxとは?】

Linuxとは、WindowsやmacOSと同じOSの一種で、世界中の有志の開発者によって作られている、オープンソースのソフトウェアです。

Windows用に作られたウイルスの大多数はLinux上では動作しないため、本質的にセキュリティが高いという特徴があります。

そして、その最大の魅力は、古いPCや低スペックなPCでも、まるで新品のようにサクサク動くように設計された、「軽量ディストリビューション」と呼ばれるバリエーションが、数多く存在することです。

【1万円台PCにおすすめの軽量Linux】

メモリ4GB、古いデュアルコアCPUといった、1万円台PCのスペックでも快適に動作する、代表的な軽量Linuxを紹介します。

  • 1. Linux Mint (XFCE Edition):

    Windowsに似た操作感で、初心者でも違和感なく使えることで人気のLinux Mint。

    その中でも、XFCEという、軽快さを重視したデスクトップ環境を採用したエディションです。

  • 2. Lubuntu (ルブントゥ):

    世界で最も人気のあるUbuntuの派生版で、LXQtという、とにかく軽さを追求したデスクトップ環境を採用しています。

    動作の軽快さでは、右に出るものはありません。

  • 3. Zorin OS Lite:

    デザインの美しさに定評のあるZorin OSの軽量版。

    古いPCでも、モダンで美しいデスクトップ体験を提供してくれます。

これらの軽量Linuxをインストールすれば、これまでWindows 10では重くて使い物にならなかった1万円台のPCが、**YouTubeの動画をスムーズに再生し、Webブラウジングも快適にこなせる、立派な「セキュアなインターネット端末」として生まれ変わります。**

ただし、Microsoft OfficeなどのWindows専用ソフトは動作しないため、文書作成には無料のLibreOfficeを使ったり、Web版のOfficeを利用したりといった工夫が必要になります。

【最終警告】それでも1万円台PCを買うなら - 守るべき5つの鉄則

もし、あなたがこれまでのリスクをすべて理解した上で、それでもなお、趣味のプロジェクトやLinuxの学習用として、1万円台のPCに挑戦したい、と考えるのであれば、以下の5つの鉄則を必ず守ってください。

  1. 1. 「Windowsでは使わない」と心得るべし:

    購入の目的を、Linuxのインストールや、オフラインでの限定的な利用に絞り、WindowsをメインOSとして使うことは最初から諦めてください。

  2. 2. 「法人向けモデル」を選ぶべし:

    同じ1万円台でも、元がコンシューマー向けだったPCと、法人向けだったPCとでは、筐体の堅牢性やキーボードの品質が全く違います。

    ThinkPadやLet's note、Latitudeといった、元・エリートを探しましょう。

  3. 3. 「SSD搭載」を最低条件とすべし:

    この価格帯でも、HDDではなくSSDを搭載したモデルは存在します。

    動作の快適さに直結するため、SSD搭載は絶対に譲れない条件です。

  4. 4. 「メモリ8GB」の掘り出し物を探すべし:

    ほとんどが4GBですが、稀に8GBメモリを搭載したモデルが、1万円台後半で出てくることがあります。

    これが見つかれば、Linuxを動かす上でも、快適さが格段に向上します。

  5. 5. 「保証付き」の専門店から買うべし:

    たとえ1万円でも、初期不良で動かなければ意味がありません。

    フリマアプリなどの個人売買は避け、最低でも30日程度の初期動作保証を付けてくれる、信頼できる中古PC専門店から購入してください。

まとめ - 1万円の「リスク」と、3万円の「安心」

1万円台の中古ノートパソコンは、その価格ゆえに非常に魅力的に見えます。

しかし、2025年という、Windows 10のサポートが終了する年にあっては、その安さは、深刻なセキュリティリスクと、性能的な限界と、表裏一体の危険な賭けです。

  1. 1. Windowsでの利用は「非推奨」:

    Windows 10サポート終了と、Windows 11非対応という二重苦により、オンラインでの安全な利用はもはや不可能です。

  2. 2. 活用法は「限定的」:

    その価値は、Linuxを導入して再生させる「ホビー用途」か、ネットワークから切り離した「単機能の道具」として、割り切って使う場合にのみ見出せます。

  3. 3. プロとしての「最終結論」:

    一般的なユーザーが、Web閲覧やメール、簡単な資料作成といった、ごく普通の目的でPCを求めるのであれば、1万円台のPCは避けるべきです。

    あと2万円、予算をプラスして**「3万円台」の、Windows 11に公式対応した、快適な中古PCを選ぶ**こと。

    そのわずかな追加投資が、今後数年間にわたる、あなたの「時間」「安全性」「精神的な平穏」を守る、最も賢明で、最もコストパフォーマンスの高い選択であると、私たちは断言します。

私たちは、お客様に「安物買いの銭失い」という後悔をしてほしくありません。

だからこそ、自信を持って、3万円以上の、品質と未来が保証されたPCをおすすめします。

あなたの予算の中で、最高の価値を持つ一台を見つけるお手伝いは、ぜひ私たちにお任せください。

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