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2024.1.18

ノートパソコンで突然電源が入らなくなったときはどうすれば良い?原因や対処法を解説

ノートパソコンのお役立ち情報

【緊急】ノートパソコンの電源が入らない!ランプもつかない原因と今すぐ試すべき7つの解決ステップ

この記事の最終更新日:2025年6月29日

悩む女性

大変です! 昨日まで普通に使えていたノートパソコンが、今日になったら、急に電源が入らなくなっちゃって…。
電源ボタンを押しても、ランプもつかないし、音も全くしないんです。
完全に沈黙していて…。
もう壊れてしまったんでしょうか? 大事なデータもたくさん入っているのに、どうしよう…。

解説する男性

それはご心配ですね。
突然PCが反応しなくなると、本当に血の気が引きますよね。
でも、まずは落ち着いてください。
電源ランプすらつかないという一見すると絶望的な症状は、実は意外と単純な原因で解決することも多いんです。
完全に故障したと諦めて修理に出す前に、ご自身で安全に試せるいくつかの有効な手段があります。
今日は、そんな絶望的な状況を打破するため、今すぐ試すべき7つの解決ステップを、簡単なものから順番に、そしてプロの視点から日本一詳しく解説していきます。
一つずつ冷静に試していけば、あなたのPCが復活する可能性は十分にありますよ。

【大前提】まずは落ち着いて状況を観察 - プロの診断フロー

PCが起動しないというトラブルに見舞われた際、最もやってはいけないのがパニックに陥ることです。

何度も電源ボタンを連打したり、PCを叩いたりしても、状況は決して好転しません。

まずは深呼吸し、プロの技術者が行うのと同じように、PCが発している小さな「サイン」を冷静に観察することから始めましょう。

ステップ0:初期観察 - PCは完全に「沈黙」しているか?

まず、電源ボタンを押した時に、PCに**「何らかの生命反応があるか、ないか」**を注意深く観察します。

これが、その後の診断の方向性を決める、最も重要な分岐点です。

  • シナリオA:完全な沈黙(No Power)

    電源ボタンを押しても、電源ランプ、充電ランプ、ファンの音、HDDの作動音など、**文字通り一切の反応がない**状態。

    この場合、問題はPCに電気が供給されるまでの「電源供給経路」にある可能性が高いと考えられます。

  • シナリオB:何らかの反応あり(No POST / No Boot)

    電源ランプやキーボードのバックライトは点灯する、あるいはファンが一瞬回る音はするが、画面は真っ暗なまま、という状態。

    この場合、PCに通電はしているものの、起動の初期プロセス(POSTPower-On Self-Testの略。PCの電源投入時に、CPUやメモリといった基本的なハードウェアに異常がないかをチェックする自己診断プログラムのことです。)で失敗している可能性が高いと考えられます。

この記事では、より深刻に見える**シナリオAの「完全な沈黙」状態**を中心に解説しますが、これから紹介する手順の多くは、シナリオBの場合にも有効です。

【原因究明】なぜノートパソコンは突然、沈黙するのか?

では、なぜ昨日まで動いていたPCが、突然うんともすんとも言わなくなってしまうのでしょうか。

その原因は、大きく分けて4つのカテゴリーに分類できます。

  1. 1. 電源供給の問題:

    最も単純で、最も多い原因です。

    コンセント、電源タップ、ACアダプター、ケーブル、PC本体の充電ポートなど、電気がPCに届くまでのどこかの段階で、問題が発生しています。

  2. 2. システムの一時的な不具合:

    PC内部に不要な電気が溜まっていたり(帯電)、電源管理を司るチップが一時的にフリーズしていたりすることで、起動命令を正常に受け付けられない状態です。

  3. 3. 周辺機器の競合・故障:

    接続されているUSB機器などが内部でショートを起こし、PCの保護回路が作動して、全体の電源を遮断しているケースです。

  4. 4. ハードウェアの物理的な故障:

    バッテリー、マザーボード、電源ボタンといった、PC内部の部品そのものが、寿命や衝撃によって物理的に故障してしまった状態です。

これから紹介する7つのステップは、これらの原因を、可能性が高い順、そしてリスクが低い順に、一つずつ潰していくための、論理的な手順です。

【解決ステップ】簡単なものから順番に試す7つの手順

必ず、ステップ1から順番に試してください。

途中のステップで解決した場合、それ以降の操作は不要です。

ステップ1:【基本中の基本】電源供給経路を徹底的にチェックする

【なぜこれを行うのか?】

プロの我々が、持ち込まれたPCに対して最初に行うのが、この電源供給の確認です。

PC本体の重篤な故障を疑う前に、そもそもPCに電気が正しく供給されていないという、あまりにも単純な、しかし最も見落としやすい原因を、完璧に潰しておく必要があります。

【具体的な手順】

  1. 1. 大元のコンセントを確認する:

    PCを接続している壁のコンセントや、テーブルタップの差込口が、本当に生きているかを確認します。

    スマートフォンの充電器や、電気スタンドなど、正常に動作することが分かっている他の家電製品をその差込口に接続し、電気が来ているかを物理的に確かめてください。

  2. 2. テーブルタップを疑う:

    テーブルタップを使用している場合、そのタップ自体のスイッチがオフになっていないか、過電流保護のブレーカーが作動していないかを確認します。

    可能であれば、一度テーブルタップを介さず、PCのACアダプターを直接壁のコンセントに接続してみてください。

  3. 3. ACアダプターの全接続点を確認する:

    ACアダプターは、複数のパーツで構成されています。

    「コンセント⇔電源ケーブル」「電源ケーブル⇔ACアダプター本体」「ACアダプター本体⇔PC本体」という、すべての接続点が、根元までしっかりと、緩みなく刺さっているかを、一つずつ手で押し込んで確認してください。

  4. 4. ケーブルの物理的損傷を確認する:

    電源ケーブルやACアダプターのケーブル全体を目で追い、被覆が破れていたり、ペットにかじられたり、机の脚などで踏みつけて潰れていたり、コネクタの根元で極端に折れ曲がっていたりしないか、入念にチェックします。

    内部での断線は、外見からは分かりにくいこともあります。

  5. 5. ACアダプター本体のランプを確認する:

    多くのACアダプターには、通電状態を示すLEDランプが搭載されています。

    コンセントに接続した状態で、このランプが点灯しているかを確認してください。

    もし点灯していない場合、ACアダプター自体の故障が非常に濃厚です。

【これで解決しない場合】

電源供給に問題がないことが確認できました。

次のステップでは、PC内部の電気的な問題を疑います。

ステップ2:【トラブルの切り分け】すべての周辺機器を完全に取り外す

【なぜこれを行うのか?】

PCに接続されたUSB機器(マウス、キーボード、USBメモリ、外付けHDDなど)や、SDカード、外部ディスプレイなどが、電源トラブルの原因となることがあります。

例えば、安価なUSBハブや、故障したUSBメモリが内部でショート(短絡)を起こしていると、マザーボードの保護回路が作動し、システム全体の電源供給を強制的にシャットダウンしてしまうことがあるのです。

トラブルシューティングの鉄則は「問題を単純化する」ことです。

余計な要素をすべて取り払い、問題がPC本体だけにあるのかを切り分けます。

【具体的な手順】

ACアダプター以外の、PCに接続されているすべてのケーブル、機器、メディアを物理的に取り外してください。

USBポートに刺さっているもの、SDカードスロットに入っているもの、HDMIポートに繋がっているものなど、すべてです。

PCを完全に「素っ裸」の状態にしてから、再度電源ボタンを押してみてください。

もしこれで電源が入ったなら、取り外した周辺機器のいずれかが原因であると特定できます。

【これで解決しない場合】

外部要因の可能性は低くなりました。

次に、多くのPCを復活させてきた、最も効果的な「魔法の儀式」を執り行います。

ステップ3:【魔法の復活呪文】完全放電作業を行う

【なぜこれを行うのか?】

PCは、電源ケーブルを抜いただけでは、内部のコンデンサなどに電気が残っています。

また、長時間の使用やスリープの多用により、内部の電子回路に不要な電気が溜まってしまう(帯電する)ことがあります。

この帯電が、電源管理を司るチップの一時的なフリーズを引き起こし、電源ボタンを押しても起動命令を正常に受け付けられなくなる、というトラブルは、驚くほど頻繁に発生します。

「放電作業」は、この内部に溜まった電気を物理的に完全に抜き去り、回路の状態をクリーンにリフレッシュさせるための、古くから伝わる最も有効な手段です。

【具体的な手順】

PCのモデル(バッテリーが外せるか否か)によって、手順が異なります。

  • バッテリーが取り外せるモデルの場合:

    ACアダプターを抜き、PCを裏返してバッテリーを取り外します。

    その状態で、電源ボタンを**30秒間、長押し**してください。

    これにより、マザーボード上の回路に残った電気が完全に消費されます。

    その後、数分放置してから、ACアダプターだけを接続して電源が入るか試してみてください。

  • バッテリーが内蔵されているモデルの場合:

    ACアダプターを抜いた状態で、**電源ボタンを60秒以上、ひたすら長押し**してください。

    一部のモデルには、PCの裏面にクリップの先で押せるような小さな「リセットホール」があり、これを数秒押すことでも同様の効果が得られます。

【これで解決しない場合】

帯電が原因ではありませんでした。

次に、電源供給のもう一つの源である「バッテリー」そのものを疑います。

ステップ4:バッテリーの異常を切り分ける

【なぜこれを行うのか?】

完全に寿命を迎えたバッテリーや、内部でショートを起こしているバッテリーが、PC全体の電源システムに悪影響を及ぼし、ACアダプターを接続していても起動を妨げることがあります。

【具体的な手順】

バッテリーが取り外せるモデルであれば、診断は簡単です。

ステップ3と同様に**バッテリーを取り外し、ACアダプターだけを接続した状態**で、電源ボタンを押してみてください。

もし、これでPCの電源が入るのであれば、原因は「バッテリーの故障」で確定です。

バッテリーが内蔵されているモデルの場合、この切り分けは困難ですが、もしPCの筐体の一部(特にバッテリーが内蔵されている場所)が不自然に膨らんでいる場合は、バッテリーが内部でガスを発生して膨張している危険な状態です。

この場合は、ただちに専門家にご相談ください。

【これで解決しない場合】

いよいよ、PC内部の主要なハードウェアに原因がある可能性が高まります。

ステップ5:【中級者向け】メモリの挿し直し(接触不良の改善)

【なぜこれを行うのか?】

メモリ(RAM)は、PCの起動プロセス(POST)の初期段階でチェックされる、非常に重要なパーツです。

このメモリと、マザーボードのスロットとの「接触不良」は、「電源が入らない」あるいは「電源は入るが画面は真っ暗」といった症状の、主要な原因の一つです。

メモリを一度抜き、再度しっかりと挿し直すことで、接点が物理的にリフレッシュされ、問題が解消されるケースが非常に多くあります。

警告:この作業は、PCの内部に直接触れるため、静電気によるパーツの破損や、作業中の物理的な損傷のリスクを伴います。

必ず自己責任のもと、十分な知識と注意をもって行ってください。

作業前には、必ずACアダプターを外し、身体の静電気を逃がしてください。

【具体的な手順】

ノートPCの裏蓋を開け、メモリスロットにアクセスします。

  1. 1. メモリの取り外し:

    メモリスロットの両側にある固定クリップを外側に開くと、メモリが斜めに起き上がります。

    メモリ基板の側面を持ち、ゆっくりと引き抜きます。

  2. 2. 接点の清掃:

    エアダスターでスロット内部のホコリを吹き飛ばします。

    メモリの金色の端子部分には、直接手で触れないようにしてください。

  3. 3. メモリの再取り付け:

    メモリの切り欠きとスロットの突起を合わせ、斜めにしっかりと奥まで差し込みます。

    そして、基板を水平に倒し、「カチッ」と音がして固定クリップがはまるのを確認します。

【これで解決しない場合】

メモリの接触不良が原因ではないようです。

残された可能性は、より深刻なハードウェア故障に絞られてきます。

ステップ6:CMOS電池の消耗を疑う(上級者向け)

【なぜこれを行うのか?】

PCの日時やハードウェアの基本設定を記憶しているCMOSComplementary Metal Oxide Semiconductorの略。PCの基本的な設定情報を保持するための、マザーボード上の小さなメモリチップです。を維持するためのボタン電池(CMOS電池)が消耗しきると、BIOS/UEFI設定が破損し、正常な起動プロセスを開始できなくなることがあります。

特に5年以上経過したノートPCでは、十分に考えられる原因です。

ただし、ノートPCでのCMOS電池の交換は、多くの場合、完全な分解が必要となるため、専門家でなければ非常に困難な作業です。

知識として、こういう原因もある、と留めておくのが良いでしょう。

ステップ7:ACアダプター自体の故障を最終判断する

【なぜこれを行うのか?】

これまでの全てのステップで解決しない場合、ステップ1で見落としていた、あるいは判断できなかった「ACアダプター自体の内部的な故障」という可能性に、もう一度立ち返ります。

ランプが点灯するモデルでも、PCに十分な電力を供給できていない、というケースもあります。

最も確実なのは、テスターで出力電圧を測ることですが、現実的なのは、**同じメーカー・同じ端子形状・同じ電圧(V)/電流(A)の、正常に動作することが分かっているACアダプターを借りてきて、接続してみる**ことです。

もし、別のアダプターで電源が入ったなら、原因はACアダプターの故障で確定です。

万策尽きたら…プロの修理診断へ - やってはいけないNG行動

もし、これら7つのステップをすべて試しても、あなたのPCが沈黙を続けた場合、残念ながら、ユーザー自身で解決できる範囲を超えた、深刻なハードウェア障害が発生している可能性が非常に高いです。

考えられる深刻な物理故障

考えられるのは、マザーボード上の電源回路のショートやチップの故障、電源ボタン自体の故障といった、部品交換が必要なトラブルです。

データ復旧という最後の希望

しかし、ここで諦めてはいけません。

**PC本体が起動しなくても、内部のSSDやHDDに保存されている、あなたの大切なデータは、無傷である可能性が高い**のです。

私たちのようなPC専門店では、専用の機材を用いて、故障したPCからストレージを取り出し、中のデータを救出する「データ復旧サービス」を行っています。

PCの修理を断念するにしても、思い出の写真や、重要な仕事のファイルといった、お金では買えない価値を持つデータを、まずは取り出すことを検討してください。

まとめ - 絶望の前に、冷静な切り分けを

ノートPCの電源が突然入らなくなるというトラブルは、非常にショッキングな出来事です。

しかし、絶望してすぐに高額な修理や買い替えを考える前に、今回ご紹介した手順を、どうか一つずつ、冷静に試してみてください。

  1. 1. 電源を疑う: すべてのトラブルシューティングは、コンセントの確認から始まります。
  2. 2. 周辺機器を外す: 問題を単純化するための、重要な切り分けです。
  3. 3. 放電する: 多くのPCを復活させてきた、最も効果的な魔法のおまじないです。
  4. 4. バッテリーを切り分ける: 可能であれば、バッテリーを取り外して試してみましょう。
  5. 5. 内部の接触を確認する: メモリの挿し直しは、試す価値のある中級テクニックです。
  6. 6. ACアダプターを最終確認する: 可能であれば、別のアダプターで試してみましょう。
  7. 7. プロに託す: すべてを試してもダメなら、大切なデータを守るためにも、速やかに専門家へ相談してください。

この論理的な切り分けプロセスこそが、闇雲な操作による状況の悪化を防ぎ、あなたのPCと、その中にあるかけがえのないデータを守るための、最も確実な方法なのです。

PCに関するどんな絶望的なトラブルでも、諦めてしまう前に、まずは一度、当店にご相談ください。

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