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2025.4.6

Mac OSのスクリーンショット機能:カスタム撮影テクニックと編集法

MacOSのお役立ち情報

Macのスクリーンショット究極活用術|撮影・編集・管理の全知識【2025年】

記事の最終更新日:2025年7月10日

質問する若い女性
Macのスクショ、もっとうまく撮りたいな…

仕事のマニュアル作成などで、Macのスクリーンショットを撮る機会がすごく多いんです。

いつもは画面全体を撮ってから、後でプレビューアプリで必要な部分だけをトリミングしているのですが、正直、すごく時間がかかってしまって…。

同僚のMacを見ていると、特定のウィンドウだけを影付きで綺麗に撮影したり、撮影した画像にすぐ矢印や文字を入れたりしていて、すごく手際が良いんです。

それに、撮影したファイルが全部デスクトップに散らばってしまうのも、悩みの種です。

スクリーンショットの撮影から、簡単な編集、そして管理までを、もっとスマートに行うための、プロの技や設定ってありませんか?

解説する博識な男性
パソコン専門店のスタッフ

その気づき、Macでの作業効率を、別次元へと引き上げるための、素晴らしい出発点です。

macOSに搭載されているスクリーンショット機能は、単に画面を「写し撮る」だけの機能ではありません。

それは、画面上のあらゆる情報を、瞬時に「捕獲」し、「加工」し、そして「伝達」するための、極めて洗練された、統合的なコミュニケーションツールなのです。

多くの方は、`Command + Shift + 3` という基本技しか使いませんが、その奥には、`Command + Shift + 5` で召喚される「スクリーンショットツールバー」という、多彩な武器庫が広がっています。

この記事では、そのツールバーの全機能を解剖し、撮影した画像を即座に編集する「マークアップ」機能、さらにはターミナルという黒い画面を使い、保存先やファイル形式といった、OSの根幹設定までもを、あなたの意のままに書き換える、究極のカスタマイズ術までを、体系的に解説していきます。

スクリーンショットの達人への道を、一緒に歩み始めましょう。

スクリーンショットの哲学:それは「思考」を「視覚言語」に翻訳する技術

スクリーンショットを撮るという行為は、単なる画面のコピーではありません。

それは、「この部分を見てほしい」「このエラーメッセージが問題だ」「このグラフの、この数値が重要だ」といった、あなたの思考や意図を、一枚の画像という、誰にでも一瞬で伝わる、強力な「視覚言語」へと翻訳する、高度なコミュニケーション技術です。

口頭で説明すれば10分かかるような複雑な手順も、適切に注釈が加えられた数枚のスクリーンショットがあれば、10秒で正確に伝えることができます。

macOSのスクリーンショット機能は、この「翻訳」のプロセスを、いかに速く、いかに美しく、そしていかに正確に行えるか、という思想に基づいて設計されています。

これから解説するテクニックは、あなたのコミュニケーションコストを劇的に削減し、チーム全体の生産性を向上させるための、非常に価値のあるスキルセットとなるでしょう。

第一章:基本にして奥義 - 3つの魔法のショートカットキー

Macのスクリーンショットの世界は、3つの基本的なショートカットキーを覚えることから始まります。

しかし、これらは単なる入り口でありながら、それぞれが奥深い可能性を秘めています。

  • `Command (⌘) + Shift + 3`:画面全体を撮影する
    表示されている全ての画面(マルチモニター環境であれば、全てのモニター)を、瞬時に撮影し、デスクトップにファイルとして保存します。最もスピーディーですが、柔軟性には欠けます。
  • `Command (⌘) + Shift + 4`:選択した範囲を撮影する
    カーソルが十字型の選択ツールに変わり、ドラッグして矩形に囲んだ範囲だけを撮影します。Webページの一部や、特定のグラフだけを切り取りたい場合に、最も多用されるショートカットです。
  • `Command (⌘) + Shift + 5`:スクリーンショットツールバーを呼び出す
    これこそが、全ての高度な機能へのゲートウェイです。画面下部に、撮影モードの切り替えや、多彩なオプションを設定するための、専用のツールバーが表示されます。スクリーンショットを極める道は、このショートカットをマスターすることに他なりません。

第二章:司令塔を制する - スクリーンショットツールバー(`⌘+Shift+5`)の全機能

`Command + Shift + 5`で表示されるツールバーは、あなたのスクリーンキャプチャ体験を、完全にコントロールするための司令塔です。

左から順に、その各機能の役割を、プロの視点から解説します。

撮影モードの選択:静止画から動画まで

ツールバーには、5つの主要な撮影モードが並んでいます。

  • 画面全体を撮影: `⌘+Shift+3`と同じ機能です。
  • ウインドウを撮影: カーソルがカメラのアイコンに変わり、撮影したいウインドウに重ねてクリックすると、そのウインドウだけを、美しいドロップシャドウ(影)付きで、完璧に撮影してくれます。マニュアル作成などで、特定のアプリの画面だけを綺麗に見せたい場合に最適です。
  • 画面の一部を撮影: `⌘+Shift+4`と同じく、ドラッグして範囲を選択します。ツールバーから起動した場合は、選択範囲のサイズをピクセル単位で微調整できるというメリットがあります。
  • 画面全体を収録: デスクトップ全体の動きを、動画として記録します。操作手順のデモンストレーションなどに利用します。
  • 画面の一部を収録: 選択した範囲内だけの動きを、動画として記録します。特定のアプリケーションの動作だけを、クローズアップして見せたい場合に便利です。

「オプション」メニュー:撮影の挙動をカスタマイズする

ツールバーの右側にある「オプション」メニューには、スクリーンショットの挙動を、あなたのワークフローに合わせて最適化するための、極めて重要な設定が隠されています。

  • 保存先: 撮影したファイルの保存場所を、デフォルトの「デスクトップ」から、「書類」フォルダや、さらには「クリップボード」へと変更できます。「クリップボード」に設定すると、ファイルは作成されず、撮影した画像が直接コピーされるため、チャットツールやドキュメントに、`Command + V`で即座に貼り付けたい場合に、絶大な威力を発揮します。
  • タイマー: 「5秒」または「10秒」のタイマーを設定できます。これを設定すると、撮影ボタンを押してから、指定した秒数後に、実際の撮影が行われます。これは、マウスでメニューを開いた状態など、通常のショートカットでは撮影が難しい、特定のUIの状態を撮影するための、プロフェッショナルな機能です。
  • フローティングサムネールを表示: 撮影後、画面の右下に、今撮ったばかりの画像の小さなプレビュー(サムネール)を、数秒間表示する機能です。これは、次の章で解説する「即時編集」機能への入り口となる、非常に重要なオプションです。必ずオンにしておくことをお勧めします。
  • マウスポインタを表示: スクリーンショットに、マウスカーソルを含めるかどうかを設定します。操作説明の際には、どこを指しているかを示すために、オンにすると良いでしょう。

第三章:撮ったその場で編集・共有 - フローティングサムネールの魔法

スクリーンショットを撮影した直後に、画面右下に表示される「フローティングサムネール」。

これをクリック(または右クリック)することで、あなたは、撮影した画像をファイルとして保存する前に、驚くほど多彩なアクションを実行できます。

インスタント「マークアップ」:注釈・加工を瞬時に行う

フローティングサムネールをクリックすると、専用の編集ウィンドウ「マークアップ」が起動します。

これにより、プレビューアプリなどを別途起動することなく、撮影した画像に、即座に、そして直感的に注釈を加えることができます。

  • 描画ツール: ペンやマーカーを使い、重要な部分を丸で囲んだり、手書きで矢印を書き込んだりできます。
  • 図形ツール: 直線、矢印、円、四角といった、整った図形を簡単に追加できます。
  • テキストツール: 画像内に、説明文などのテキストを自由に入力できます。フォントや色、サイズの変更も可能です。
  • 拡大鏡(ルーペ): 特定の部分を円形に拡大表示する、非常に便利なツールです。UIの小さなアイコンや、細かい文字を、分かりやすく指し示すのに最適です。
  • 墨消し・モザイク加工: 個人情報や、見せたくない部分を、塗りつぶしたり、モザイクをかけたりする機能はありませんが、「図形ツール」で四角形を描き、その「塗りつぶしの色」を黒などに設定することで、簡易的な墨消しが可能です。

編集が完了したら、「完了」ボタンを押せば、編集内容が反映された状態で、指定した保存先にファイルが作成されます。

ファイル保存不要の高速共有

フローティングサムネールを右クリック(またはControlキーを押しながらクリック)すると、さらに強力な選択肢が現れます。

ここから、「メール」や「メッセージ」、「AirDrop」などを直接選択すれば、撮影・編集した画像を、一度もファイルとしてデスクトップに保存することなく、直接、他者と共有することができるのです。

また、マークアップウィンドウの右上にある「共有」ボタンからも、同様の操作が可能です。

この「撮る→編集→共有」という一連の流れが、シームレスに、そして高速に完結することこそ、macOSのスクリーンショット機能が持つ、最大の優位性なのです。

第四章:究極のパーソナライズ - 「ターミナル」による根幹設定の書き換え

【警告】以下の操作は、macOSのシステム設定を、コマンドラインから直接変更する、非常に高度なテクニックです。コマンドの入力を一文字でも間違えると、予期せぬ不具合を引き起こす可能性があります。必ず、コマンドの意味を完全に理解し、自己責任において実行してください。

スクリーンショットの、より根幹的な挙動、例えばデフォルトのファイル形式や保存場所は、GUIの設定画面からは変更できません。

しかし、「ターミナル」アプリ(「アプリケーション」>「ユーティリティ」内にあります)を使えば、これらの設定を、あなたの意のままに書き換えることが可能です。

コマンドを実行した後は、設定を反映させるために、「`killall SystemUIServer`」というコマンドを実行して、UI関連のプロセスを再起動する必要があります。

デフォルトのファイル形式をPNGからJPGなどに変更する

デフォルトでは、スクリーンショットは高品質なPNG形式で保存されますが、ファイルサイズが大きくなりがちです。

Web掲載用などで、よりファイルサイズが小さいJPG形式をデフォルトにしたい場合は、以下のコマンドを実行します。

defaults write com.apple.screencapture type jpg

(元に戻す場合は、末尾の`jpg`を`png`にします)

デフォルトの保存場所をデスクトップから変更する

デスクトップがスクリーンショットで散らかるのを防ぐため、専用のフォルダ(例:ピクチャフォルダ内の「Screenshots」フォルダ)を作成し、そこをデフォルトの保存場所に指定できます。

mkdir ~/Pictures/Screenshots defaults write com.apple.screencapture location ~/Pictures/Screenshots

(元に戻す場合は、`location`の後のパスを`~/Desktop`にします)

ウインドウ撮影時のドロップシャドウを無効にする

ウインドウ撮影時の、デフォルトで付与される美しい影が、資料作成の上で不要な場合、以下のコマンドで、この影を完全に無効化できます。

defaults write com.apple.screencapture disable-shadow -bool true

(元に戻す場合は、末尾の`true`を`false`にします)

第五章:知られざる応用テクニック

【`Option`キーの活用】

`Command + Shift + 4`で範囲選択中に「`Option`」キーを押し続けると、選択開始点を中心として、対称的に選択範囲を広げることができます。

また、ウインドウ撮影モード(`⌘+Shift+4`の後にスペースキー)で、「`Option`」キーを押しながらウインドウをクリックすると、前述のドロップシャドウを、その一回だけ、付けずに撮影することができます。

【Touch Barの撮影】

Touch Barを搭載したMacBook Proでは、「`Command + Shift + 6`」という、隠されたショートカットで、Touch Barの表示内容そのものをスクリーンショットとして撮影できます。

まとめ:スクリーンショットは、あなたの生産性を加速させる「第六の指」である

Macのスクリーンショット機能は、単なる画面キャプチャツールという皮を被った、恐ろしく高機能な「ビジュアル・コミュニケーション・スイート」です。

その真の力を理解し、指に覚えさせることで、それはあなたの思考をアウトプットするための、第六の指とも言うべき、不可欠な存在となります。

  1. `⌘+Shift+5`を全ての起点とせよ: 範囲指定、ウインドウ指定、動画収録、タイマー設定、保存先の変更。全ての高度な撮影は、このコマンドセンターから始まります。
  2. フローティングサムネールを制する者は、時間を制する: 撮影後のサムネールクリックで起動する「マークアップ」こそ、編集作業の時間を10分の1にする、魔法の入り口です。注釈や加工は、撮ったその場で、瞬時に終わらせましょう。
  3. クリップボードへの保存を常用せよ: ファイルの生成が不要な、チャットやドキュメントへの一時的な貼り付けでは、「保存先:クリップボード」が、あなたのデスクトップを、永遠の平穏に保ちます。
  4. ターミナルでOSを「自分化」する: デフォルトのファイル形式や保存場所といった、根幹的な挙動を、`defaults`コマンドで、あなたのワークフローに完全に最適化する。これぞ、パワーユーザーの真骨頂です。

もう、画面全体を撮ってから、マウスでちまちまとトリミングする作業に、貴重な時間を費やす必要はありません。

macOSが提供する、洗練されたスクリーンショットのワークフローを完全にマスターし、あなたのコミュニケーションと、知的生産の速度を、今日から、そして永遠に、加速させてください。

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