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2024.5.24

Macでのビデオ編集:初心者向けツールとテクニック

MacOSのお役立ち情報

この記事の最終更新日:2025年7月2日

悩む女性

旅行で撮りためた動画を、MacBookを使って、一つの素敵なビデオ作品に編集してみたいんです。
標準で入っている「iMovie」を少し触ってみたんですけど、もっと本格的なこともできるのかなって。
でも、「Final Cut Pro」みたいなプロ向けのソフトは、なんだかすごく難しそうで、値段も高いし…。
初心者が、Macで動画編集を学ぶには、何から手をつければいいんでしょうか?

解説する男性

素晴らしい目標ですね!
Macは、まさにそのためにある、最高のクリエイティブツールです。
そして、あなたのそのお悩みは、すべてのクリエイターが通る、成長への第一歩ですよ。
ご安心ください。
動画編集は、画家が絵筆を選ぶように、あなたの目的やスキルに合わせて、最適な「道具(アプリ)」と「技術(テクニック)」を選んでいく、非常に創造的で楽しい旅なんです。
今日は、その旅の完璧な「地図」として、初心者向けのiMovieから、プロが使うFinal Cut ProやDaVinci Resolveといったアプリの選び方、そして、撮影しただけの映像素材を、感動的な「物語」へと変えるための、具体的な編集の全手順まで、日本一詳しく解説していきます。
この記事を読み終える頃には、あなたはもう、動画編集の入り口に立つ、一人の立派な映像作家になっているはずですよ。

【思想】動画編集とは何か? - 「素材」を「物語」に変える魔法

具体的なテクニックに入る前に、最も重要な心構えについてお話しします。

それは、動画編集という行為の本質を、正しく理解することです。

単なる「カット繋ぎ」ではない - ペーシングとリズムの創造

多くの初心者は、動画編集を、撮影した映像の中から、不要な部分をカットして、ただ繋ぎ合わせるだけの作業だと考えがちです。

しかし、それは編集作業の、ほんの一部分に過ぎません。

プロのビデオ編集とは、**映像と、音と、時間という3つの要素を自在に操り、観る人の感情を揺さぶる「リズム」と「ペース」を創造する、ストーリーテリングの技術**なのです。

なぜ、このシーンは長く見せるのか。

なぜ、次のシーンへ、一瞬で切り替えるのか。

なぜ、ここで、この音楽を流すのか。

その一つ一つの選択が、あなたの作品に、独自の「物語」と「感動」を吹き込みます。

非線形編集(NLE)- 自由に試行錯誤できる「デジタルの編集室」

現代の動画編集は、**非線形編集(Non-Linear Editing)フィルムを物理的に切ったり貼ったりしていた「線形編集」とは異なり、コンピュータ上で、映像データを好きな順番に、自由に、そして元の素材を傷つけることなく(非破壊で)編集できる方式のことです。**という、非常に柔軟なシステムの上で行われます。

これは、あなたのMacが、まるでプロの「編集室」になり、撮影した映像(素材)を、何度でも、好きなように、リスクなく、試行錯誤できることを意味します。

これから紹介するアプリケーションは、すべて、この非線形編集を実現するための、強力なツールです。

【アプリ選択】Mac動画編集アプリ四天王 - あなたの「絵筆」はどれだ?

Macで利用できる動画編集アプリは数多くありますが、ここでは、初心者からプロまで、幅広いユーザーをカバーする、代表的な4つのアプリケーション(四天王)を、その特徴と共に紹介します。

1. Apple iMovie - すべてのMacユーザーのための、最高の「最初のステップ」

【特徴】
すべてのMacに、最初からインストールされている、Apple純正の無料動画編集アプリです。

その最大の魅力は、Apple製品ならではの、徹底的に洗練された、直感的なユーザーインターフェースにあります。

PC初心者でも、マニュアルを読むことなく、数時間で、基本的なカット編集、テロップ(タイトル)の追加、BGMの挿入といった、一通りの操作をマスターできます。

【長所と短所】
長所は、その**圧倒的な使いやすさと、無料であること**です。

iPhoneで撮影した動画との連携も完璧で、簡単な旅行記や、家族の記録ビデオを作るには、十分すぎるほどの機能を備えています。

短所は、プロ向けのアプリと比較した場合の、**機能の限定性**です。

映像トラックは2本まで、音声トラックも限られており、色の詳細な調整や、複雑なエフェクト、テロップデザインの自由度なども、大きく制限されます。

【こんな人におすすめ】
・これから、初めて動画編集に挑戦する、すべての人。

・難しいことは考えず、とにかく手軽に、撮りためた動画を一つの作品としてまとめたい、ライトユーザー。

2. Apple Final Cut Pro - Macのために生まれた、プロフェッショナルな「創造の道具」

【特徴】
Apple自身が、プロの映像クリエイターのために開発している、買い切り型の高機能動画編集アプリです。

その最大の特徴は、Appleシリコンの性能を、極限まで引き出すように設計された、圧倒的なパフォーマンスと、他のアプリにはない、独自の**「マグネティックタイムライン」**という、非常に直感的な編集インターフェースにあります。

【長所と短所】
長所は、その**動作の軽快さ**と、**買い切り**であることによる、長期的なコストパフォーマンスの高さです。

4Kや8Kといった、重い映像素材も、リアルタイムでサクサクと編集できます。

クリップ同士が磁石のように吸着し、隙間が自動で埋まるマグネティックタイムラインは、編集作業のストレスを大幅に軽減してくれます。

短所は、**Mac専用**であるため、Windowsユーザーとの共同作業には向かないことと、プロの映像業界全体で見ると、後述するAdobe Premiere Proほど、標準的な地位を確立しているわけではない、という点です。

【こんな人におすすめ】
・Macをメインの創作環境とし、最高のパフォーマンスと、直感的な操作性を求める、すべてのクリエイター。

・YouTubeへの動画投稿を、高いクオリティで、そして効率的に行いたい、コンテンツクリエイター。

3. DaVinci Resolve - ハリウッドが認める「色彩」と、驚異の「無料版」

【特徴】
元々は、映画の色彩補正(カラーグレーディング)を行うための、プロ中のプロ向けの専用ツールでした。

現在では、カット編集、VFX(視覚効果)、音声編集、そして色彩補正のすべてを、一つのアプリケーション内で完結できる、統合的なポストプロダクションツールへと進化しています。

【長所と短所】
最大の長所は、**ハリウッド標準とも言える、圧倒的に高度なカラーグレーディング機能**と、そして信じられないことに、その**機能のほとんどを、無償で利用できる「無料版」が存在する**ことです。

「映像の色合いに、徹底的にこだわりたい」と考えるなら、DaVinci Resolveの右に出るものはありません。

短所は、その多機能さと、ノードベースのVFX編集といった、**プロ向けの専門的なインターフェースが、初心者にとっては、極めて難解である**ことです。

また、すべての機能をフルに活用するには、非常に高性能なMac(特にGPU性能)が要求されます。

【こんな人におすすめ】
・映画のような、美しい色彩表現を追求したい、すべての映像作家。

・無料で始められる、プロフェッショナルなツールで、映像制作のすべてを学びたい、意欲的な学生。

4. Adobe Premiere Pro - 業界標準であり続ける、究極の「連携力」

【特徴】
テレビ業界や、映画業界で、長年にわたり、最も標準的な編集ソフトとして使われ続けている、Adobe社のフラッグシップアプリケーションです。

【長所と短所】
最大の長所は、その**業界標準**としての地位と、Photoshop、After Effects(高度なVFX作成ソフト)、Audition(音声編集ソフト)といった、**他のAdobe Creative Cloudアプリとの、シームレスで強力な連携機能**にあります。

WindowsとMacの両方で利用できるため、チームでの共同作業にも最適です。

業界での就職を目指すなら、そのスキルは必須と言えるでしょう。

短所は、**月額制のサブスクリプション**であるため、継続的なコストが発生することと、Final Cut Proと比較すると、Mac上での純粋なパフォーマンスでは、一歩譲る場面があることです。

【こんな人におすすめ】
・将来的に、プロの映像業界で働くことを目指している人。

・PhotoshopやAfter Effectsといった、他のAdobe製品と連携しながら、高度な映像作品を制作したいクリエイター。

【実践】初めての動画編集 - 3つのステップで「物語」を紡ぐ

ここからは、iMovieを例に、撮影しただけの映像素材を、一つの作品へと仕上げていく、具体的な編集の3つのステップを解説します。

この基本的なワークフローは、どの編集アプリを使う場合でも、共通する考え方です。

ステップ1:荒編集 - 物語の「骨格」を組み立てる

まず、撮影したすべての映像素材(クリップ)を、iMovieのライブラリに読み込みます。

そして、それらのクリップを、画面下部の**「タイムライン」**と呼ばれる場所に、あなたが作りたい物語の順番通りに、ドラッグ&ドロップで並べていきます。

この段階では、細かい調整は一切気にしません。

まずは、全体の「起承転結」を意識しながら、物語の骨格を、大まかに組み立てていくことが目的です。

各クリップの、明らかに不要な部分(録画開始時の手ブレなど)を、トリミング(クリップの端をドラッグして短くする)したり、分割(`Command + B`)して削除したり、といった大雑把なカット編集も、この段階で行います。

ステップ2:本編集 - 映像と音で「感情」を演出する

物語の骨格ができあがったら、次に、細部を磨き上げ、作品に「感情」を吹き込んでいく、本編集のプロセスに入ります。

【トランジション(場面転換)】

クリップとクリップの間に、クロスディゾルブ(前の映像が、だんだん次の映像に変わる)といった、滑らかな「トランジション」効果を加えることで、場面転換を自然に見せることができます。

ただし、多用は禁物です。

基本は、カット(何も効果を入れない、瞬時の切り替え)を使い、時間の経過などを表現したい場合に、効果的に使いましょう。

【テロップ(タイトル)】

場所や時間を説明したり、話している内容を補足したりするための、テキスト(テロップ)を追加します。

フォントの種類や色、大きさを工夫することで、作品全体の雰囲気を演出できます。

【BGMと効果音】

映像のクオリティを最も大きく左右するのが「音」です。

作品のテーマに合ったBGMを、タイムラインの音声トラックに追加し、映像の雰囲気を盛り上げましょう。

また、映像の動きに合わせて、適切な効果音を加えることで、作品にリアリティと楽しさが生まれます。

【色調補正】

iMovieの自動補正機能や、カラーバランス調整機能を使い、映像全体の色合いを、より美しく、そして統一感のあるものに整えます。

ステップ3:書き出し - 作品を世界に届ける

編集がすべて完了したら、最後に、一本のビデオファイルとして「書き出し」を行います。

iMovie右上の共有ボタンから、「ファイル」を選択します。

解像度(通常は1080p Full HD)、品質、圧縮形式などを設定し、書き出しボタンをクリックすれば、あなたのMacに、完成したビデオファイル(.mp4)が保存されます。

あとは、そのファイルを、YouTubeにアップロードしたり、家族や友人に共有したりするだけです。

あなたの旅の思い出は、一つの「物語」として、永遠に残るのです。

まとめ - Macは、あなたの創造性を解き放つ、最高の「スタジオ」

Macを使った動画編集の世界、いかがでしたでしょうか。

  1. 1. 思想を理解する:

    動画編集とは、単なるカット繋ぎではなく、映像と音で、観る人の感情を揺さぶる「物語」を紡ぐ、創造的な技術です。

  2. 2. 最適な「絵筆」を選ぶ:

    手軽に始めたいなら「iMovie」、プロの道を歩むなら「Final Cut Pro」や「Premiere Pro」、そして「色彩」を極めたいなら「DaVinci Resolve」。

    あなたの目的に合った、最高のアプリを選びましょう。

  3. 3. ワークフローを身につける:

    「荒編集」で骨格を作り、「本編集」で感情を吹き込み、「書き出し」で世界に届ける。

    このプロの思考プロセスが、あなたの作品の質を高めます。

Appleシリコンを搭載した現代のMacは、かつては数百万円のプロ用機材でしか実現できなかった、高度なビデオ編集を、誰もの手に届くものにしてくれました。

それは、あなたの内に秘められた創造性を、何の制約もなく、自由に解き放つための、最高の「パーソナル・スタジオ」です。

もし、あなたの創造活動を、さらに高いレベルへと引き上げるための、よりパワフルなMacのスペック選びに、専門家のアドバイスが必要だと感じたら、いつでも私たちにご相談ください。

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