
Mac OSの隠れ機能:知られざる便利なツール
MacOSのお役立ち情報

この記事の最終更新日:2025年7月5日

Macを毎日使っていて、基本的な操作には慣れてきたんですけど、Finderの「アプリケーション」フォルダの中に、「ユーティリティ」っていうフォルダがありますよね。
なんだか難しそうな名前のアプリがたくさん入っていて、怖くて一度も開いたことがないんです…。
もしかして、この中には、Macをもっと便利に使いこなすための、何か「隠れた機能」みたいなものが入っているんでしょうか?

そのフォルダこそ、Appleが、Macを深く探求したいと願うユーザーのために用意した、「秘密の道具箱」なんですよ。
素晴らしい発見です!
ご安心ください。
「ユーティリティ」フォルダの中のツールは、一見すると専門的に見えますが、その役割と使い方を正しく理解すれば、あなたのMacのパフォーマンスを監視したり、トラブルを解決したり、日々の作業を自動化したりと、あなたのMacライフを、劇的に豊かにしてくれる、強力な味方になります。
今日は、その「秘密の道具箱」の中から、特に便利で、知っているだけで自慢できる、10の隠れたツールを厳選し、その機能と具体的な活用法を、日本一詳しく解説していきます。
この記事を読み終える頃には、あなたは、Macの表面的な美しさだけでなく、その奥深い機能性をも愛する、真のパワーユーザーになっているはずです。
【思想】なぜMacには「ユーティリティ」フォルダがあるのか?
具体的なツールの紹介に入る前に、なぜAppleは、これらの強力なツールを、通常の「アプリケーション」フォルダから隔離し、「ユーティリティ」という、少し分かりにくい場所に置いているのでしょうか。
その背景には、Appleの、ユーザー体験に対する、深い配慮と哲学があります。
シンプルさと、パワーの両立
Macの最大の魅力は、初心者でも直感的に使える、そのシンプルで美しいインターフェースです。
もし、PCの動作を詳細に監視するツールや、ディスクを管理する専門的なツールが、通常のアプリと同じ場所に並んでいたら、初心者は、その情報量の多さに圧倒され、混乱してしまうでしょう。
あるいは、誤って重要なシステム設定を変更し、トラブルを引き起こしてしまうかもしれません。
そこでAppleは、日常的に使う、安全でシンプルなアプリは「アプリケーション」フォルダに置き、一方で、PCの診断や、高度なカスタマイズ、自動化といった、より専門的で、強力な機能を持つツールは、「ユーティリティ」という、**「知っている人が、意図して開けるための場所」**に、あえて分けて配置しているのです。
これは、あらゆるスキルレベルのユーザーに、最適な体験を提供するための、非常に洗練された、デザイン思想なのです。
【厳選】Macの隠れた便利ツール10選 - あなたのMacの真価を解放する
それでは、あなたのMacに眠る、10の強力なユーティリティを、その具体的な活用法と共に、一つずつ解き明かしていきましょう。
1. アクティビティモニタ - あなたのMacの「総合病院」
【これは何をするツールか?】
アクティビティモニタは、現在あなたのMacの内部で何が起きているのか、そのすべてをリアルタイムで監視・表示するための、最も重要な診断ツールです。
CPU、メモリ、エネルギー消費、ディスクアクセス、ネットワーク通信といった、Macの「バイタルサイン」を、アプリケーションごとに、詳細に確認できます。
【なぜこれが便利なのか?】
「最近、Macの動作が遅い」「バッテリーの減りが異常に速い」といった、漠然とした不調の原因を、具体的な「数値」として特定することができます。
どのアプリがCPUを暴走させているのか、どのプロセスがメモリを圧迫しているのか、その「犯人」を突き止めるための、最高の「監視カメラ」なのです。
【具体的な活用シナリオ】
- ・CPUタブ:
「%CPU」の列をクリックして、CPU使用率が高い順に並べ替えます。
もし、特定のアプリが、常に100%近いCPUを消費している場合、そのアプリがフリーズしているか、何らかの問題を抱えている可能性が高いと判断できます。
そのプロセスを選択し、左上の「×」ボタンから、強制終了させることができます。
- ・メモリタブ:
ウィンドウ下部にある**「メモリプレッシャー」**のグラフが、緑色ではなく、黄色や赤色になっている場合、それは、物理メモリが不足し、パフォーマンスが低下しているサインです。
どのアプリがメモリを大量に消費しているかを確認し、不要なアプリを終了させるか、あるいは、より大容量のメモリを搭載したMacへの買い替えを検討する、といった判断材料になります。
- ・エネルギーのタブ:
「エネルギー影響」の数値を見ることで、どのアプリが、バッテリーを最も消費しているかを確認できます。
外出先で、バッテリーを長持ちさせたい場合に、どのアプリを優先的に終了させるべきかの、明確な指針となります。
2. ディスクユーティリティ - ストレージの「健康診断」と「外科手術」
【これは何をするツールか?】
Macに接続されている、すべてのストレージ(内蔵SSD、外付けHDDなど)の状態を管理・修復するための、非常に重要なツールです。
【なぜこれが便利なのか?】
ディスクのフォーマット(初期化)だけでなく、PCの不調の原因となりうる、ファイルシステムの軽微なエラーを、自動で診断・修復する**「First Aid」**機能を備えています。
また、ディスク全体を一つのファイルとして保存する「ディスクイメージ」の作成や、物理的なディスクの「パーティション分割」といった、高度な操作も可能です。
【具体的な活用シナリオ】
PCの動作がなんとなく不安定に感じた時、まず、このディスクユーティリティを起動し、内蔵SSDを選択して「First Aid」を実行してみてください。
多くの場合、自分では気づかなかった、論理的なエラーが発見・修復され、システムの安定性が回復します。
また、外付けHDDを、MacとWindowsの両方で使える形式(ExFATなど)にフォーマットし直す、といった際にも、このツールが使われます。
3. コンソール - システムログを読み解く、上級者向け「診断カルテ」
【これは何をするツールか?】
コンソールは、macOSの動作に関する、あらゆるログ(記録)を、リアルタイムで表示・検索できる、プロフェッショナル向けの診断ツールです。
【なぜこれが便利なのか?】
特定のアプリが、なぜクラッシュしたのか、あるいは、システムが、なぜ予期せぬ動作をしたのか。
その原因を探るための、詳細な手がかりが、このログの中に記録されています。
左側のサイドバーから「クラッシュレポート」や「診断レポート」を選択すれば、過去に発生したエラーの、詳細な技術情報を確認できます。
これを読み解くには専門知識が必要ですが、「このエラーメッセージで検索してみよう」といった形で、問題解決への糸口を与えてくれます。
4. オートメーター (Automator) - あなただけの「自動化ロボット」を作る
【これは何をするツールか?】
Automatorは、プログラミングの知識が一切なくても、Mac上での一連の反復作業を、ブロックを組み合わせるような感覚で、自動化できるツールです。
【なぜこれが便利なのか?】
例えば、「選択した複数の画像ファイルを、一括で、指定したサイズにリサイズし、ファイル名の先頭に“resized_”という文字を追加し、特定のフォルダに保存する」といった、日常的に発生する、面倒な作業。
Automatorを使えば、こうした一連の操作を、一つの「ワークフロー」として保存し、次回からは、ファイルを右クリックして、そのワークフローを選ぶだけで、一瞬で完了させることができます。
【具体的な活用シナリオ】
「クイックアクション」としてワークフローを作成すれば、Finderの右クリックメニューに、あなただけのオリジナルなコマンドを追加できます。
あなたの業務に合わせて、様々な「自動化ロボット」を、自分で作り出すことができるのです。
5. キーチェーンアクセス - すべてのパスワードを管理する「秘密の金庫」
【これは何をするツールか?】
キーチェーンアクセスは、あなたがMacやWebサイトで利用する、膨大な数のIDとパスワードを、強力な暗号化技術で、安全に一元管理してくれる、OS標準のパスワードマネージャーです。
【なぜこれが便利なのか?】
「あのWi-Fiのパスワード、何だったっけ…」「このサイトのパスワードを、確認したい」といった場面で、このツールが役立ちます。
キーチェーンアクセスを起動し、Macのログインパスワードを入力すれば、保存されている、すべてのパスワード情報を、確認・編集できます。
また、パスワードだけでなく、クレジットカード情報や、機密性の高いメモなどを、安全に保管するためにも利用できます。
6. デジタルカラーメーター - 画面上の「あらゆる色」を正確に測定
【これは何をするツールか?】
デザイナーや、Web制作者にとって、非常に便利な隠れたツールです。
画面上の、マウスカーソルがある場所の「色」を、RGB値や、16進数カラーコードといった、正確な数値として、リアルタイムで表示してくれます。
【具体的な活用シナリオ】
Webサイトで使われている、あの素敵なボタンの色を、自分のデザインでも使いたい、と思った時。
このデジタルカラーメーターを使えば、スクリーンショットを撮って、画像編集ソフトで色を調べる、といった手間をかけることなく、瞬時に、その正確なカラーコードを知ることができます。
7. スティッキーズ - 最も手軽で、直感的な「付箋」
【これは何をするツールか?】
デスクトップ上に、まるで本物の付箋(ポストイット)のように、自由にメモを貼り付けておける、シンプルなアプリです。
【なぜこれが便利なのか?】
電話番号の一時的なメモや、今日のToDoリスト、忘れてはいけないアイデアの断片など、すぐに書き留めて、常に目に見える場所に置いておきたい情報に最適です。
付箋の色を変えたり、フォントを調整したり、半透明にしたりと、カスタマイズ性も高く、その手軽さと、直感的な使い心地は、高機能なノートアプリにはない、独自の魅力を持っています。
8. Grapher(グラフ計算機)- 2D/3Dグラフを描画する、隠れた数学ツール
【これは何をするツールか?】
`y = sin(x)`といった、数式を入力するだけで、その2Dグラフや、3Dグラフを、美しく、そしてインタラクティブに描画してくれる、非常に高性能なグラフ計算機アプリです。
【具体的な活用シナリオ】
学生が、数学や物理の関数の振る舞いを、視覚的に理解するのに、非常に役立ちます。
また、研究者が、論文のための、美しいグラフを作成する際にも活用できます。
Excelのグラフ機能とは異なり、数式ベースでの、より学術的で、正確なグラフ描画に特化しています。
9. フォントブック - あなたの「文字」を管理する
【これは何をするツールか?】
あなたのMacにインストールされている、すべてのフォントを、一覧で管理・プレビューするための、標準ツールです。
【なぜこれが便利なのか?】
新しいフォントをインストールしたり、不要なフォントを無効化(削除ではない)したりできます。
また、フォントの重複や、破損といった問題を検証し、修復する機能も備えています。
デザイン作業などで、多数のフォントを扱うユーザーにとっては、必須の管理ツールです。
10. カラーシンクユーティリティ - 色のプロファイルを確認・修復
【これは何をするツールか?】
ディスプレイや、プリンター、スキャナーといった、各デバイスが持つ、色の特性ファイル**「ICCプロファイル」**を、確認・検証・修復するための、プロ向けのカラーマネジメントツールです。
【具体的な活用シナリオ】
「Macの画面で見ていた色と、プリンターで印刷した色が、全然違う」といった、色の不一致問題が発生した際に、このツールが、原因究明の助けとなります。
各デバイスのプロファイルが、正しくインストールされ、適用されているかを確認し、プロファイルが破損している場合は、修復を試みることができます。
まとめ - 「ユーティリティ」は、あなたをパワーユーザーへと導く、秘密の扉
Macの「ユーティリティ」フォルダに眠る、隠れたツールたちの世界、いかがでしたでしょうか。
- 1. Macを「診断」する:
「アクティビティモニタ」や「ディスクユーティリティ」、「コンソール」を使えば、あなたは、Macの健康状態を、プロと同じレベルで、深く理解することができます。
- 2. Macを「自動化」する:
「オートメーター」は、あなたの反復作業を代行する、あなただけの「ロボット」を、プログラミング知識なしに、作り出すことを可能にします。
- 3. Macを「使いこなす」:
「キーチェーンアクセス」や「デジタルカラーメーター」といった、小さな、しかし気の利いたツールたちが、あなたの日々の作業を、より快適で、より効率的なものへと、変えてくれます。
これらのツールは、Appleが、すべてのMacユーザーの中に眠る、「もっと知りたい」「もっと便利にしたい」という、探求心に応えるために、用意してくれた「秘密の扉」です。
ぜひ、この記事をきっかけに、その扉を開け、あなたのMacが持つ、本当のポテンシャルを、今日から、最大限に引き出してあげてください。
そして、もし、これらのツールを使っても解決できない、より深刻なトラブルに直面した時は、いつでも私たちプロにご相談ください。
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