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2024.6.14

Macで音楽制作:必須アプリとセットアップガイド

MacOSのお役立ち情報

この記事の最終更新日:2025年7月4日

悩む女性

趣味でギターを弾いたり、歌ったりしているんですけど、自分の曲を、ちゃんとレコーディングして作品として残してみたいんです。
Macを使えば、本格的な音楽制作ができるって聞いたんですけど、DAWとか、オーディオインターフェースとか、専門用語がたくさんあって、何から揃えればいいのか、全く見当もつかなくて…。
私のような音楽の初心者でも、Macで曲作りって、本当にできるんでしょうか?

解説する男性

その気持ち、素晴らしいですね!
自分の頭の中にあるメロディを、形にしてみたいという、まさにクリエイターとしての第一歩です。
そして、そのための道具としてMacを選ばれたのは、最高の選択ですよ。
ご安心ください。
音楽制作(DTM)は、一見すると複雑な機材とソフトウェアの森のように見えますが、その道を照らす「地図」さえあれば、誰でも、その森の奥にある、創造の泉にたどり着くことができます。
今日は、その完璧な地図として、なぜMacが音楽制作に最適なのかという理由から、あなたの「デジタルなスタジオ」を構築するための必須機材とアプリの選び方、そして、実際に一曲を完成させるまでの全手順を、日本一詳しく、そして丁寧に解説していきます。
この記事を読み終える頃には、あなたのMacは、もうただのパソコンではなく、あなたの創造性を無限に広げる、最高の「楽器」になっているはずです。

【思想】なぜMacは、世界中のミュージシャンに選ばれるのか?

具体的な機材やアプリの話に入る前に、なぜ、プロのレコーディングスタジオから、ベッドルームでヒット曲を生み出す若きアーティストまで、世界中の多くの音楽クリエイターが、こぞってMacを選ぶのか、その理由を理解しましょう。

Core Audio - 音楽制作の「遅延」を許さない、OSレベルの心臓部

音楽制作、特に、自分の演奏や歌を録音する際に、最も致命的な問題となるのが「レイテンシー(音の遅延)マイクに入力された音が、PC内部でデジタル処理され、ヘッドホンから自分の耳に返ってくるまでの、ごくわずかな時間差のこと。この遅延が大きいと、演奏や歌のリズムがずれてしまい、まともなレコーディングは不可能です。」です。

macOSには、このレイテンシーを、OSの根幹部分で、極限まで小さくするための、非常に優れた音声処理エンジン**「Core Audio」**が、標準で搭載されています。

これにより、Macユーザーは、Windows PCのように、複雑なドライバーの設定に悩まされることなく、箱から出したその日から、極めて低遅延で、安定した、プロフェッショナルなレコーディング環境を、手軽に構築できるのです。

ハードウェアとソフトウェアの垂直統合 - Appleシリコンの圧倒的パワー

Appleが自社で開発する「Appleシリコン(Mシリーズチップ)」は、音楽制作の常識を覆しました。

その高性能なCPUと、多数のGPUコア、そしてAI処理に特化したNeural Engineは、何十ものオーディオトラックや、重いエフェクト、そして無数のソフトウェア音源ピアノや、ドラム、シンセサイザーといった楽器の音を、PC内部でソフトウェア的にシミュレートし、MIDIキーボードなどで演奏できるプログラムのことです。を、同時に、そして余裕で再生・処理します。

この、ハードウェアとソフトウェアが一体で開発されていることによる、圧倒的なパフォーマンスの最適化こそが、Macを、究極の音楽制作マシンたらしめているのです。

【第1部:ソフトウェア編】あなたの音楽スタジオの中核「DAW」を選ぶ

音楽制作のすべての作業は、**DAW(Digital Audio Workstation)**と呼ばれる、中核となるアプリケーションの上で行われます。

DAWは、レコーディング、編集、ミキシングといった、音楽制作に必要な、あらゆる機能を統合した「デジタルなスタジオ」そのものです。

Macで利用できる、代表的な4つのDAWを紹介します。

1. Apple GarageBand - すべてのMacユーザーに贈られる、無料の「最初の楽器」

【特徴と長所】

すべてのMacに、最初からインストールされている、Apple純正の無料DAWです。

その最大の魅力は、音楽制作の知識が全くない初心者でも、数時間で、曲作りの楽しさを体験できる、その圧倒的な「使いやすさ」にあります。

プロが作成した、数千種類のドラムループや、サウンドエフェクト、そして、ピアノ、ギター、シンセサイザーといった、高品質なソフトウェア音源が、最初から豊富に用意されています。

これらを、レゴブロックのように組み合わせ、そこにあなたの歌やギターを録音するだけで、驚くほど簡単に、一曲が完成してしまいます。

【短所と限界】

無料であるがゆえに、プロ向けのDAWと比較すると、機能は限定的です。

トラック数に上限があったり、本格的なミキシングに必要な、詳細な音量・音質調整機能が省略されていたりします。

しかし、作曲やアレンジのアイデアを、素早くスケッチするためのツールとしては、プロのミュージシャンにも愛用されているほど、優れたソフトウェアです。

【こんな人におすすめ】

・これからDTMを始めてみたい、すべての初心者。

・難しいことは考えず、まずは曲作りの「楽しさ」を体験してみたい人。

2. Apple Logic Pro - GarageBandからの、完璧なステップアップ

【特徴と長所】

GarageBandの、プロフェッショナル版とも言える、Apple純正の上位DAWです。

GarageBandと、操作感やインターフェースが非常に似ているため、GarageBandに慣れたユーザーであれば、ほとんど迷うことなく、より高度な機能へと、スムーズに移行できます。

その最大の魅力は、**約3万円という買い切り価格**にも関わらず、プロの現場で使われる、数万円、数十万円もするような、膨大な数の高品質なソフトウェア音源、エフェクトプラグイン、そしてサウンドライブラリが、最初から「全部入り」で付属してくる、その圧倒的なコストパフォーマンスです。

Appleシリコンにも完璧に最適化されており、その動作は、極めて軽快かつ安定しています。

【こんな人におすすめ】

・GarageBandでは物足りなくなった、すべての中級者。

・Macをメインの制作環境とし、最高のコストパフォーマンスで、プロレベルの音楽制作環境を、一度に手に入れたい人。

3. Ableton Live - エレクトロニックミュージックとライブパフォーマンスの王者

【特徴と長所】

Ableton Liveは、他のDAWとは、少し異なる思想で作られています。

一般的な、曲の最初から最後までを、横に流れるタイムラインで編集する「アレンジメントビュー」に加え、ループ素材や、音楽的なアイデアの断片を、クリップとして並べ、それらをリアルタイムで、自由に組み合わせながら、即興的に曲を構築していく**「セッションビュー」**という、独自のインターフェースを持っています。

この機能が、エレクトロニック・ダンス・ミュージック(EDM)のプロデューサーや、DJ、ライブパフォーマーから、絶大な支持を集めています。

【こんな人におすすめ】

・ループベースで、直感的にトラックを組み立てていく、ダンスミュージックやヒップホップの制作者。

・PCを使って、ライブパフォーマンスやDJプレイを行いたいアーティスト。

4. Steinberg Cubase / Avid Pro Tools - 業界標準のプロフェッショナル・ツール

Cubaseは、MIDIシーケンサーとして長い歴史を持ち、その高度なMIDI編集機能に定評があります。

Pro Toolsは、その名の通り、世界のトップレコーディングスタジオや、映画音楽のミキシングの現場で、長年にわたり、業界標準として使われ続けている、プロ中のプロのためのDAWです。

これらのソフトウェアは、特定の機能においては、Logic Proを凌駕する部分もありますが、価格が高価(多くはサブスクリプション)であったり、習得に時間がかかったりするため、初心者が最初に選ぶDAWとしては、ややハードルが高いかもしれません。

【第2部:ハードウェア編】あなたのスタジオを構築する「三種の神器」

素晴らしいDAWという「スタジオ」を手に入れても、それだけでは、まだ音の「入口」と「出口」がありません。

あなたのMacを、本格的なレコーディングスタジオとして機能させるための、必須のハードウェア「三種の神器」を紹介します。

1. オーディオインターフェース - 「音」の翻訳機

【なぜ必要なのか?】

あなたの歌声や、ギターの音(アナログ信号)を、Macが理解できるデジタル信号に、高音質で変換してくれる「翻訳機」です。

また、その逆も行います。

Mac内部の音を、私たちの耳に聞こえるアナログ信号へと、高音質で変換してくれます。

さらに、マイクを接続するための専用端子(XLR端子)や、ギターやベースを直接接続するための端子(Hi-Z端子)、そして、前述の**レイテンシーを極限まで低減させる**という、音楽制作において、最も重要な役割を担います。

【選び方】

初心者の方は、まず、マイクを1本、ギターを1本、同時に録音できる**「2-in/2-out」**という、入力と出力が2系統ずつの、最も標準的なモデルから始めるのが良いでしょう。

Focusrite社のScarlettシリーズや、Steinberg社のURシリーズなどが、高い品質と、手頃な価格で、世界中の入門者に愛用されています。

2. MIDIキーボード - 仮想の楽器を「演奏」するコントローラー

【なぜ必要なのか?】

DAWの中には、ピアノ、ストリングス、ドラムといった、無数の「ソフトウェア音源」が入っています。

MIDIキーボードは、これらの仮想の楽器を、まるで本物のピアノを弾くかのように、あなたの指で「演奏」し、その演奏情報(**MIDIデータ音そのものではなく、「どの鍵盤を、どのくらいの強さで、どのくらいの長さ押したか」といった、演奏に関する“楽譜”のようなデータです。後から、音色を変えたり、間違えた音を修正したり、といった編集が自由にできます。**)を、PCに記録するための、コントローラーです。

【選び方】

鍵盤の数によって、25鍵、49鍵、61鍵、88鍵といった種類があります。

デスクのスペースと、あなたの演奏スタイルに合わせて選びましょう。

指先の微妙なニュアンスを表現したいなら、鍵盤のタッチの重さ(ウェイテッド、セミウェイテッドなど)にも注目です。

3. モニターヘッドホン/スピーカー - 音を「正しく」判断する耳

【なぜ必要なのか?】

音楽制作における最後の工程「ミキシング」では、各楽器の音量バランスや、音質を、正確に調整する必要があります。

一般的なリスニング用のイヤホンやスピーカーは、低音が強調されるなど、音が「味付け」されているため、これを使ってミキシングを行うと、他の環境で再生した際に、全くバランスの違う、意図しない音に聞こえてしまいます。

そこで、プロは、音が持つ周波数特性を、できるだけ平坦(フラット)に、そして正確に再生してくれる**「モニターヘッドホン」**や**「モニタースピーカー」**を使います。

これは、音楽を「楽しむ」ためのものではなく、音を「分析」し、「判断」するための、精密な測定器なのです。

【選び方】

ヘッドホンは、音漏れが少なく、細部まで聞き取りやすい「密閉型」が、録音とミキシングの両方で使いやすく、おすすめです。

SONYのMDR-CD900STは、日本のほとんどのスタジオで使われている、まさに業界標準です。

まとめ - Macは、あなたの「表現したい」に応える、最高のパートナー

Macを使った音楽制作の世界、その入り口と、果てしなく広がる可能性を感じていただけたでしょうか。

  1. 1. 思想を理解する:

    Macは、そのOSレベルでの低遅延設計と、Appleシリコンの圧倒的なパワーにより、音楽制作のための、最高のプラットフォームです。

  2. 2. 最適な「スタジオ」を選ぶ:

    まずは、無料の「GarageBand」から始め、あなたの創作意欲が、その機能の限界を超えた時、プロ向けの「Logic Pro」や、その他のDAWへと、ステップアップしていきましょう。

  3. 3. 「三種の神器」を揃える:

    「オーディオインターフェース」「MIDIキーボード」「モニターヘッドホン」。

    この3つのハードウェアが、あなたのMacを、本格的なレコーディングスタジオへと進化させます。

音楽制作は、もはや、一部の選ばれたプロフェッショナルだけのものではありません。

Macという、最高の「楽器」と「スタジオ」が、あなたの手の中にある今、あなたの頭の中に鳴り響くメロディを、世界に届く「作品」として、形にしない理由はないのです。

もし、あなたの創造活動を、最高のパフォーマンスで支える、最適なMacのスペック選びに、専門家のアドバイスが必要だと感じたら、いつでもお気軽に、私たちにご相談ください。

お客様の、輝かしい音楽の旅の始まりを、全力でサポートさせていただきます。

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