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2024.7.10

Windows 11でのビデオ編集:基本から応用まで

Windowsのお役立ち情報

【2025年版】Windows 11でのビデオ編集:基本から応用までプロが徹底解説

この記事の最終更新日:2025年7月5日

悩む女性

スマートフォンで撮りためた、旅行の動画がたくさんあるんです。
これを、Windows 11のパソコンで、BGMやテロップを付けて、一本のカッコいいビデオに編集してみたいんですけど、何から手をつければいいのか分からなくて…。
「動画編集はMac」っていうイメージが強いんですけど、WindowsのPCでも、本格的なビデオ編集ってできるんでしょうか?

解説する男性

その挑戦、素晴らしいですね!
そして、「動画編集はMac」というのは、もはや過去の神話ですよ。
ご安心ください。
2025年現在、Windows 11は、プロの映像クリエイターも、メインの道具として選択するほど、非常にパワフルで、そして柔軟な、最高のビデオ編集プラットフォームへと進化しているんです。
今日は、なぜWindows PCが動画編集に強いのか、その理由から、初心者でも安心して使える無料アプリ、プロを目指せる高度なソフトウェア、そして、快適な編集環境を構築するためのPCスペックまで、日本一詳しく、そして丁寧に解説していきます。
この記事を読み終える頃には、あなたは、自信を持って、映像クリエイターとしての、輝かしい第一歩を踏み出しているはずです。

【思想】なぜWindows 11は、優れたビデオ編集プラットフォームなのか?

具体的なアプリやテクニックの紹介に入る前に、なぜ、かつての「クリエイターのMac、ビジネスのWindows」という常識が、完全に過去のものとなったのか、その理由を理解しましょう。

1. ハードウェア選択の「圧倒的な自由度」

Windowsプラットフォームの最大の強みは、その**圧倒的なハードウェアの選択肢の広さ**にあります。

特に、ビデオ編集のパフォーマンスを最も大きく左右する**GPU(グラフィックボード)**において、NVIDIA社のGeForce RTXシリーズという、極めて強力な選択肢が存在します。

予算や目的に合わせて、最適な性能のGPUを搭載したPCを、様々なメーカーから、自由に選ぶことができる。この柔軟性こそが、Windowsが、クリエイティブな作業において、大きなアドバンテージを持つ理由です。

2. NVIDIA GPUがもたらす「CUDA」と「NVENC」という魔法

プロの映像クリエイターの多くが、NVIDIAのGPUを指名買いするのには、明確な理由があります。

それが、**「CUDA」**と**「NVENC」**という、2つの魔法の技術です。

  • CUDA (クーダ):

    これは、GPUの持つ、何千もの小さな計算ユニット(コア)を、グラフィックス描画だけでなく、様々な汎用計算に活用するための、NVIDIA独自の並列コンピューティングプラットフォームです。

    動画編集においては、エフェクトの処理(レンダリング)や、AIによる高度な機能(ノイズ除去や、自動文字起こしなど)を、CPUだけで行うよりも、**数倍から、時には数十倍も高速化**します。

  • NVENC (エヌヴィエンク):

    これは、編集が完了した動画を、YouTubeなどのプラットフォームで再生できるファイル形式(H.264/H.265など)に変換する**「エンコード(書き出し)」**という、最も時間のかかる作業を、専門に、そして超高速で実行するための、GPUに内蔵された**専用のハードウェアエンコーダー**です。

    NVENCを使えば、CPUにほとんど負荷をかけることなく、驚くほどの速さで、動画の書き出しを完了できます。

この2つの技術に対応した、Adobe Premiere Proなどの編集ソフトを使うことで、Windows PCは、Macに匹敵、あるいはそれを凌駕する、非常に快適な編集環境を実現するのです。

【アプリ選択】Windows動画編集アプリ四天王 - あなたの「編集室」はどれだ?

Windowsで利用できる動画編集アプリは数多くありますが、ここでは、初心者からプロまで、幅広いユーザーをカバーする、代表的な4つのアプリケーションを紹介します。

1. Microsoft Clipchamp - Windows 11標準搭載の、最高の「最初のステップ」

【特徴と長所】

Clipchampは、Windows 11に、最初から標準でインストールされている、Microsoft純正の無料動画編集アプリです。

その最大の魅力は、Webブラウザベースの、非常にシンプルで、直感的な操作性にあります。

動画編集の経験が全くない初心者でも、テンプレートを選び、撮影した動画や写真を、タイムラインにドラッグ&ドロップし、BGMやテロップを追加していくだけで、ソーシャルメディア向けの、お洒落なショートビデオなどを、簡単に作成できます。

【短所と限界】

その手軽さと引き換えに、機能は非常に限定的です。

複雑なエフェクトや、詳細な色調整、本格的な音声編集などは行えません。

また、一部の高機能な素材や、ウォーターマーク(透かしロゴ)なしでの高解像度書き出しには、有料プランへの加入が必要となります。

【こんな人におすすめ】

・これから、初めて動画編集に挑戦する、すべての人。

・難しいことは考えず、TikTokやInstagramリール向けの、短いビデオを手軽に作りたいライトユーザー。

2. DaVinci Resolve - ハリウッドが認める「色彩」と、驚異の「無料版」

【特徴と長所】

元々は、映画の色彩補正(カラーグレーディング)を行うための、プロ中のプロ向けの専用ツールでした。

現在では、カット編集、VFX(視覚効果)、音声編集、そして色彩補正のすべてを、一つのアプリケーション内で完結できる、統合的なポストプロダクションツールへと進化しています。

最大の長所は、**ハリウッド標準とも言える、圧倒的に高度なカラーグレーディング機能**と、そして信じられないことに、その**機能のほとんどを、無償で利用できる「無料版」が存在する**ことです。

「映像の色合いに、徹底的にこだわりたい」と考えるなら、DaVinci Resolveの右に出るものはありません。

【短所と限界】

その多機能さゆえに、初心者にとっては、インターフェースが非常に複雑で、習得には、相応の学習時間が必要です。

また、すべての機能をフルに活用するには、強力なGPUを搭載した、高性能なPCが要求されます。

【こんな人におすすめ】

・映画のような、美しい色彩表現を追求したい、すべての映像作家。

・無料で始められる、プロフェッショナルなツールで、映像制作のすべてを学びたい、意欲的な学生。

3. Adobe Premiere Pro - 業界標準であり続ける、究極の「連携力」と「安定性」

【特徴と長所】

テレビ業界や、YouTubeのトップクリエイターなど、多くのプロの映像制作の現場で、長年にわたり、最も標準的な編集ソフトとして使われ続けている、Adobe社のフラッグシップアプリケーションです。

最大の長所は、その**業界標準**としての地位と、Photoshop、After Effects(高度なVFX作成ソフト)、Audition(音声編集ソフト)といった、**他のAdobe Creative Cloudアプリとの、シームレスで強力な連携機能**にあります。

また、AIアシスタント機能「Adobe Sensei」を活用した、文字起こしの自動化や、BGMの自動リミックスといった、編集作業を効率化する、先進的な機能も豊富です。

【短所と限界】

**月額制のサブスクリプション**であるため、継続的なコストが発生します。

また、非常に多機能であるため、すべての機能を使いこなすには、やはり学習が必要です。

【こんな人におすすめ】

・将来的に、プロの映像業界で働くことを目指している人。

・PhotoshopやAfter Effectsといった、他のAdobe製品と連携しながら、高度な映像作品を制作したいクリエイター。

4. CyberLink PowerDirector - 「使いやすさ」と「高性能」を両立した、買い切りも可能な優等生

【特徴と長所】

初心者向けの使いやすさと、プロ向けの高度な機能を、非常に高いレベルで両立させている、人気の動画編集ソフトです。

直感的なインターフェースを持ちながらも、マルチカム編集や、モーショントラッキングといった、Premiere Proに匹敵するような、高度な機能も数多く搭載しています。

また、AI技術の活用にも積極的で、動作も非常に軽快です。

買い切り版と、サブスクリプション版の両方が用意されており、ユーザーがライセンス形態を選べるのも、大きな魅力です。

【こんな人におすすめ】

・無料のClipchampでは物足りないが、Premiere ProやDaVinci Resolveは、まだ難しすぎると感じる、すべての中級者。

・趣味のビデオ編集を、できるだけ快適に、そして長く楽しみたい、ホビーユーザー。

【実践】初めての動画編集 - 3つのステップで「物語」を紡ぐ

ここからは、Windows 11標準のClipchampを例に、撮影しただけの映像素材を、一つの作品へと仕上げていく、具体的な編集の3つのステップを解説します。

この基本的なワークフローは、どの編集アプリを使う場合でも、共通する考え方です。

ステップ1:荒編集 - 物語の「骨格」を組み立てる

まず、撮影したすべての映像素材(クリップ)を、Clipchampに読み込みます。

そして、それらのクリップを、画面下部の**「タイムライン」**と呼ばれる場所に、あなたが作りたい物語の順番通りに、ドラッグ&ドロップで並べていきます。

この段階では、細かい調整は一切気にしません。

まずは、全体の「起承転結」を意識しながら、物語の骨格を、大まかに組み立てていくことが目的です。

各クリップの、明らかに不要な部分(録画開始時の手ブレなど)を、トリミング(クリップの端をドラッグして短くする)したり、分割して削除したり、といった大雑把なカット編集も、この段階で行います。

ステップ2:本編集 - 映像と音で「感情」を演出する

物語の骨格ができあがったら、次に、細部を磨き上げ、作品に「感情」を吹き込んでいく、本編集のプロセスに入ります。

【トランジション(場面転換)】

クリップとクリップの間に、クロスフェード(前の映像が、だんだん次の映像に変わる)といった、滑らかな「トランジション」効果を加えることで、場面転換を自然に見せることができます。

ただし、多用は禁物です。

基本は、カット(何も効果を入れない、瞬時の切り替え)を使い、時間の経過などを表現したい場合に、効果的に使いましょう。

【テロップ(テキスト)】

場所や時間を説明したり、話している内容を補足したりするための、テキスト(テロップ)を追加します。

フォントの種類や色、大きさを工夫することで、作品全体の雰囲気を演出できます。

【BGMと効果音】

映像のクオリティを最も大きく左右するのが「音」です。

作品のテーマに合ったBGMを、タイムラインの音声トラックに追加し、映像の雰囲気を盛り上げましょう。

また、映像の動きに合わせて、適切な効果音を加えることで、作品にリアリティと楽しさが生まれます。

【色調補正】

Clipchampの「フィルター」機能や、「調整」機能を使えば、映像全体の色合いを、セピア調にしたり、彩度を上げたりと、簡単に変更できます。

ステップ3:書き出し - 作品を世界に届ける

編集がすべて完了したら、最後に、一本のビデオファイルとして「書き出し」を行います。

Clipchamp右上の「エクスポート」ボタンから、画質(解像度)を選択します。

YouTubeなどにアップロードするなら、1080pが標準的です。

書き出しが完了すれば、あなたのPCに、完成したビデオファイル(.mp4)が保存されます。

【PCスペック】快適な動画編集のための、ハードウェア選び

最後に、これらの動画編集を、ストレスなく快適に行うために、どのようなスペックのPCが必要なのかを解説します。

【GPU:最重要パーツ】

前述の通り、動画編集のパフォーマンスは、**専用GPU(dGPU)**の有無と、その性能で、ほぼ決まります。

特に、NVIDIA GeForce RTXシリーズの**RTX 3060**や**RTX 4060**以上を搭載したモデルであれば、Full HD動画の編集は、非常に快適です。

4K動画の本格的な編集に挑戦するなら、**RTX 4070**以上が推奨されます。

【CPUとメモリ】

CPUは、Intelなら**Core Ultra 7 (Hシリーズ)**、AMDなら**Ryzen 7**以上が理想です。

そして、メモリは、**16GBが、もはや最低限の必須容量**です。

4K編集など、より高度な作業を行うなら、**32GB**あると、安心感が全く違います。

【ストレージ】

OSやアプリをインストールするシステムドライブは、高速な**NVMe SSD**が必須です。

そして、動画素材は非常に容量が大きいため、作業用のストレージとして、**1TB以上の、もう一つの高速なSSD**(内蔵またはThunderbolt接続の外付け)を用意する、「デュアルストレージ構成」が、プロの標準です。

まとめ - Windows 11は、あなたの創造性を解き放つ、最高のスタジオ

Windows 11でのビデオ編集の世界、いかがでしたでしょうか。

  1. 1. Windowsは、優れた編集プラットフォームである:

    ハードウェア選択の自由度と、NVIDIA GPUの強力な支援機能(CUDA/NVENC)により、Windows PCは、Macに匹敵、あるいはそれ以上の、最高の編集環境を構築できます。

  2. 2. 最適な「編集室」を選ぶ:

    まずは、無料の「Clipchamp」から始め、あなたの創作意欲に合わせて、プロ向けの「DaVinci Resolve」や「Premiere Pro」へと、ステップアップしていきましょう。

  3. 3. ハードウェアへの投資を惜しまない:

    快適な動画編集体験は、適切なハードウェア(特にGPU、メモリ、SSD)への投資によって、初めて実現します。

動画編集は、もはや、一部の専門家だけのものではありません。

Windows 11 PCという、最高の「スタジオ」が、あなたの手の中にある今、あなたの頭の中にある、素晴らしい物語を、世界に届く「作品」として、形にしない理由はないのです。

もし、あなたの創造活動を、最高のパフォーマンスで支える、最適なPCのスペック選びに、専門家のアドバイスが必要だと感じたら、いつでも私たちにご相談ください。

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